Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) --:--:-- | スポンサー広告 | Trackback(-) | Comment(-)
スピードアップのメリットとデメリット。
hukei.jpg

 自分は生まれつきのスピード狂だと思う。
 自転車で坂道を下る際にブレーキはかけないし、スキーでもショートターン(ウェーデルン)を覚える以前は、どんな斜度でも基本的に直滑降だった。 もし、車に乗るようになったら、首都高バトルとか峠攻めに参戦するのが目に見えている。 免許を取りたくない理由の一つである。

 閑話休題。

 社会、とくに経済におけるスピードについて少し考えてみる。 

 現在全てのものがスピードアップしているとひしひしと感じる。 
 移動手段の電車一つとってもそうである。 電車で買う切符は、窓口で買っていたのが自動券売機で買うようになり、駅員に切符を切ってもらっていたのが自動改札となり、ついにはSUICAまで登場。
 情報伝達一つとってみても、昔は会って話すか手紙しかなかったのに、電話、携帯電話、E-Mailと、情報の伝達のスピードは大幅に上がっている。
 経済でもまた同じ。

 スピードアップのメリットは:
  ・時間の短縮
  ・コストの削減

 が、真っ先に考え付くところか。 持ち時間に制限のある人間が、資本主義社会において生きていくのに、このメリットは大きいし、だからこそ、生活のスピードを上げられるものと言うのは人々の間に受け入れられるのだと思う。
 例えば、アメリカでは1990年代に登場した電子証券取引システム(電子取引システム。ECN, Elctronic Communication Network)は、瞬く間にシェアを獲得した。 1999年には、NASDAQ上場銘柄の売買代金の40%を占めるようになったという。 
 日本でも、個人投資家のインターネット取引(99年開始)の利用率は、2000年3月に7%程度であったのが、2002年の3月には50%を上回るようになった。  
 双方とも、取引に要する時間の削減と、安価な手数料が大きな要因となっている。

 
 しかし、当然のごとく、スピードアップにはデメリットもあるわけである:
 ・しっぺ返しの大きさ
 ・社会関係の希薄化

   が、主たるものだと思う。

 何事でも、スピードアップに伴う、一番大きなデメリットは、しっぺ返しの大きさであろう。
 冒頭の例で言えば、自分自身自転車で死に掛けたことは何回かあったし、スキーでは、急斜面のコブを直滑降したために靱帯を延ばしたこともあった。 
 現在の金融市場においても、スピードが上がるのは一般的にはいいことだと思うが、一度危機が起これば、そのしっぺ返しは文字通り破滅的なものになると思う。 
 
 スピードを上げるのならば、それに伴う高性能のブレーキが必要だと思う。 既存のサーキットブレーカー(例:値幅制限。 日本で株価がひどく上がったり下がったりした場合にその日の取引を停止させるしくみ。)だけでは、心もとない。


 社会関係の希薄化といえば、真っ先に思いつくのが、マルクスの疎外論である。 疎外とは、あるものがよそよそし別なものになる事を意味する言葉である。 マルクスは、労働者自身が生み出した生産物が、彼・彼女らにとって、よそよそしく、独立した、さらには敵対したものになり、それゆえ、生産活動すらも、単なる生活維持のための苦痛な、強制された労働となるとした。 一面において、現代の経済は、この疎外状況をより一層激化していると感じる。 

 まあ、そんな難しいことを書かなくても、メールや電話でのやり取りから大きな不安を感じてしまう自分にとって、スピードアップに伴う社会関係の希薄化は、なかなか焦眉の問題であったりするのだが。 
 
 スピードを上げつつも、そのデメリットを最小限に抑えられる仕組の重要性を感じる今日この頃である。
スポンサーサイト
Designed by aykm.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。