Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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いまさらながらLTCMについて書いてみる①
 LTCMという資産運用会社が破綻したのは、僕が高校生の頃。

 まったく記憶にすらなかったのですが、そのきっかけとなったアジア通貨危機の記事は、大宮でサッカーの試合があった日に、駅で偶然読んだnewsweekで読んだので覚えています。
 偶然関連記事を読んでいたら、なかなか興味深かったので(特に破綻の理由の原理的問題)、8年も時代遅れのエントリーを書いて見ます。

 
 1.LTCMの概略
 2.その運用手法
 3.破綻の要因について考察してみる
 4.結びに

 
 1.LTCMの概略
 Long Term Capital Managementの略です。 訳すと、長期的資本運用とでもなるのでしょうか。
 LTCMは、まさにドリームチームのようなメンバーで構成されていました。
 設立者は、ジョン・メリウェザー(ソロモン・ブラザーズの副会長)。 重役に、FRB副議長デビッド・マリンズ。 
 そして、ノーベル経済学賞受賞者のM・ショールズとR・マートン。

 手法の理論的水準、人脈、メンバーの過去の実績ともにまさにドリームチームと言えるメンバーで構成されていたのでした。 一時は市場の神々とまで言われたみたいです。
 


 2.その運用手法
 95,96年に、LTCMは40%を超える運用収益を上げることになります。

 その運用手法は、僕たちにも分かりやすいものです:
 ・市場には割高債券と割安債券が存在する
 ・その割高、割安は時間と共に本質的な価格に戻っていく
 ・それを鑑みて、割安債券を買い、割高債券を売る

 当たり前すぎることですが、それを精密な理論で構築しているのです。

 おそらく、この理論を構築していたのはショールズとマートンだったはずです。 彼らは、ファイナンスの理論においては、文字通りレジェンド的な存在です。 ショールズの名前を冠しているブラック・ショールズ式は、オプションのみならず、対数正規分布に従う全ての資産に適用できる、文字通り画期的な式でした。 
 
 超一流の理論を用いて、「勝つべくして勝つ」それが、当時のLTCMの関係者達の運用手法だったのだと思われます。


 LTCMは、ご存知のように98年に破綻します。

 理由は、「割安の債券はそのうちもとの価格にまで上昇するはず」という考えが、当てはまらなかったことによります。
 
 タイのバーツ暴落に端を発したアジア通貨危機は、その後ロシアにも飛び火します。 当時LTCMは、割安と判断していたロシアの国債を購入し、アメリカの国債を売却するという手法をとっていました。 しかし、ロシア国債は下がり続け、アメリカ国債の価格は上がり続けた。

 結果、LTCMは1400億ドル、オプションを含めるとその10倍ものという損額を抱えて破綻することになります。 


 

 続きます。
 
 ※破綻そのものについては、概略にとどめました。
 次回が個人的に一番興味深かった内容となります。
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