Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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仮想マーケットの実習を終えて。
 じつは、試験が終わった後にも、最後の課題が残っていました。 自分はトレーダーには向いていないことを実感させてくれた、「マーケットメカニズムとトレーダー行動」の最終レポート。


 その課題の最後に、全体の総括コメントを書くスペースがありました。 そこに書いたものを、以下に貼り付けます。 あたふたと書いたので構成はちょっと微妙ですが、ご容赦ください。。


 
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資産の価格をどうやってつける?
 夏の間に、来期、最も楽しみで、かつチャレンジングであろう科目である講義、アセットプライシング(これも池田先生)の予習をしておこうと思い、先生の紹介してくださった本を読んでいます。

 
 博士課程の標準的なテキストらしいですね。 まだ読み始めて間もないのですが、なかなか面白いです。

Asset Pricing (Revised edition), Cochrane
  20060802000859.jpg



 数式をワープロ表示することの限界を感じているので、もっとも基礎的なアイディアについてだけ紹介しようと思います。



 資産、とくに、金融資産の価格はどうやって決まるのでしょうか?

 著者は、「それは将来のキャッシュフローを割り引くことによって決まる」と喝破します。


 この、割引、という概念はかなり重要なものです。

 基本的な考え方は、「現在の100万円は、将来の100万円より、より価値がある」ということと、「収益がぶれるが平均的に得られる100万円より、確実に得られる100万円のほうが、より価値が高い」ということにあります。

 なので、人々は、将来のもので、かつ不確実にしか得られないお金に対しては、現在得られるお金より低く評価することになります。  

 たとえば、0円だったり1億円だったりするけれど、平均して5年後に100万円を得られるくじがあるとします。 これは、いくらでしょう?


 わかりませんよね。 ですが、一つだけ確実なことは、100万円よりは低いという点です(上の言葉を使うのなら、「将来のキャッシュフローが割り引かれるので、その額より小さくなる」と表現できます)。


 

 具体的にどれくらい低くなるのか、それを考えるのがファイナンス理論です。

 どうやったら、将来のリスクのある資産がどれくらい割り引かれてか格付されるべきかわかるでしょうか? 時間に関しては、大して難しい問題ではありません。 問題は、リスク(不確実性)にあります。


 
 大きく、二つの方法があります:



 1.一つは、リスクの絶対的な基準をもうけて、割り引く方法。 これは、絶対的価格付けアプローチ(Absolute Pricing Aproach)と呼ばれています。

 例えば、もし人々が、「究極のリスクは、地球がなくなってしまうことだ」と考えているのなら、それを資産の価格付けにも用いることになります。 この場合、地球がなくなっても大丈夫な資産(例えば、金星にある基地)は、高く評価されることになります。

 かつて一世を風靡したCAPM(Capital Asset Pricing Model)という理論は、このアプローチから来ています。 CAPMでは、「リスクの究極的な源泉は市場のリスクにあって、資産の価格は、その市場のリスクとの相関関係から決まってくる」、と考えます。 



 2.もう一つは、他の、すでに市場において価格がつけられている資産から相対的に価格を考える方法。 これは、相対的価格付けアプローチと呼ばれます。 

 たとえば、雨がふってもふらなくても常に1000円もらえる債券の価格がわからないとします。 
 しかし、ここに、二つのくじがあります。 片方は雨が降ったら1000円を得られ、片方は雨が降らなかったら1000円を得られます。
 
 この場合、上の債券の値段は、二つのくじの値段と等しくなります。 なぜなら、両者とも同じペイオフをもたらすからです。

 ブラックさんとショールズさんが解いたオプション価格付けモデルは、この類型に属します。 ブラック・ショールズのモデルは、「確実な収益をもたらす資産の組み合わせ」は、安全資産のそれと収益率が等しくなる、という基本アイディアから出発しています。



 二つのアプローチは、現在、接近しあっています。 どちらか片方だけでは、資産の価格を完全に正しく評価できないことが知られているからです。 


 
 、、、まあ、こうやって書くのは簡単なのですが、実際に、数値化するのは、本当に大変なのですけれどね^^;


 その大変なことに取り組んでいるのが、本書です。
  
 興味のある方は、ご一読を。
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