Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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開発途上国の携帯電話― 2 / 2
開発途上国における携帯電話の後編。

前編では、開発途上国における携帯電話普及率の急速な成長と、その背景となる事情を説明しました。

後編では、携帯電話がもたらす、情報の非対称性の低減とその効果について。

人びとの間で保有している情報に隔たりがあると、さまざまな非効率が生じます。 ばれないのを良いことにまじめに仕事をしない人、不当に価格を押し付ける人などが存在することがその理由です。 多くの人間が利害のために動くのだから、そういう人々を責めるよりは、情報の非対称を克服することの方が解決策としては妥当です。 たとえば、完全に匿名性が保たれるオークションを設計することにより、談合を無くす、など。


技術進歩と情報の非対称性にはある程度の関係があることは、多くの人が納得できることだと思います。 容易に想像できるように、開発途上国においては、相対的に情報の非対称性が高い場合が少なくありません。 開発途上国において汚職や不正が多い理由の一つも情報の非対称性にあるといえます。

携帯電話の普及は様々な経路を通じて、このような情報の非対称性を克服していく可能性をもたらします。

携帯電話を用いた選挙の監視がケニヤ、ナイジェリア、シエラレオネなどでは行われているそうです。方法は簡単で、携帯を用いて出口調査をするというもの。その結果と、実際の選挙結果が大きくずれることは考えにくいため、不正選挙を防ぐことができる可能性が高まります。 また、役人の使用している携帯電話について、その通話履歴を開示させることにより、収賄をある程度まで防ぐことができる可能性があります。

また、携帯電話を通じた市場情報のサービスは、開発途上国における価格メカニズムをよりよく機能させることができます。UCバークレーのJenny Akerによると、携帯電話の普及により、ある商品の地域価格差が最低6.4%低くなることが確認されたそうです。 価格メカニズムが正常に機能することは、国家における財・サービスがより効率的に分配されることを意味し、これは経済全体にとって好ましい影響をもたらします。 ロンドンビジネスクールのLeonard Wavermanによると、10人に1つ新たに携帯電話がもたらされることは、GDPを0.6%押し上げるとされています。



さらに、教育という点でも携帯電話が発展するにつれ大きな進展が望めます。iPhoneのようなブロードバンドの携帯電話(もしくはネットブック)が普及すれば、教育の格差はものすごいスピードで縮めることができるようになります。だって、例えば、誰だってMITのウェブサイトに行って、その授業が聞けるようになるのですから。

もちろん、現時点でのスマートフォンやネットブックは開発途上国における一般人が利用できるほどの低価格にはなっていません。 しかし、今後そのような低価格は実現可能だと思います。 残る問題は言語で、今後開発途上国において英語を第二母国語として設定することが、国の成長戦略として非常に有効になるのでしょう。


情報ってすごいですよね。 ある程度の条件さえそろえば、誰しもが平等にアクセスでき、それを取得することにより、富を創出することができる。 開発途上国における通信技術の発展は、この上ない経済成長の原動力となる可能性があります。 今後のイノベーションを想像するだけでワクワクします。僕もこれに関連して何か面白い活動を出来ないかと考えると、ワクワクはさらに膨らみますね^^。

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開発途上国の携帯電話― 1 / 2
今週のThe EconomistのSpecial Reportは一読をお勧めします。 
http://www.economist.com/specialreports/displaystory.cfm?story_id=14483896

すでに、開発途上国において携帯電話がとても重要な資産となっていることをある程度知っている人にとっても、多くの洞察が得られることでしょう。

二回に分けて書きます。 まず、前半は、開発途上国における携帯電話市場の状況について。


Phone001.gif

このグラフを見ると驚くかもしれませんが、すでに開発途上国とされる国において、30億台の携帯電話が市場に出回っています。といっても、一人で複数持っている場合もあり、すべての人にいきわたっているわけではないこと、やIDカードだけのものも数字にカウントされているので実際の台数よりも水増しされている可能性があることには注意が必要ですが。


この急拡大の背景には大きく三つがあります。

一つは、携帯電話を提供するメーカーが様々な工夫を凝らすことにより、携帯電話料金を非常に安くすることに成功していることです。 携帯電話の機械そのものを安くするのはもとより(97年に平均250ドルしたベーシックな機種の料金が今や20ドル)、購入する電波量を最小限にすること、電波塔の他社との共有など、様々な仕組みを通じて、開発途上国に合った携帯電話料金サービスを提供することができています。 また、料金のプリペイド方針の導入も、顧客の信用力調査を不要とするために、料金の引き下げ要因となっています。
Phone002.gif
グラミンフォンでも有名なバングラデシュでは、一人当たりの携帯料金が3.7ドルと、日本の56.9ドルやアメリカの54.2ドルよりはるかに低い価格での提供を可能としています。 まあ日本における料金が不当に高い、ということもあるのかもしれませんが。 ちなみにOECDによると、先進国で料金が高いのはアメリカ、カナダ、スペイン、日本で、北欧では低いです。


もう一つの要因は、携帯電話に連動させた様々なサービスの存在です。
天候などの農業の情報、医療情報、市場での取引情報など、人々のビジネスにとって有用な情報を提供するサービスが多数登場しています。また、携帯電話を用いた送金サービスや貯蓄サービスも拡大しています。特に貯蓄サービス等は、政情に不安がある国では急速に拡大しているそうです(というのも、暴動等が生じるとき銀行がその矢面に立つ場合が少なくないため)

もはや人々にとって、携帯電話は単に電話をしたりメールを打つだけの道具ではなくなってきています。


最後の一つは、携帯電話を利用した新規ビジネスの存在です。
開発途上国において、携帯電話と関連したビジネスはすでに半分以上になるそうです。多くの開発途上国では、他人からお金を受け取り、その代わりに電話やメールの機能を貸す人が増えています。それ以外にも、お店を持つお金を持たない人が、携帯電話を用いた移動店舗をはじめたりする事例も数多く存在します。

携帯電話を購入する人の中には、マイクロファイナンスから資金を借りる人も少なくないそうです。


旅立つ日
最近ハマっています。



やっぱり人生短いようで長いので、人間はつい自分に残された時間が永遠かのように考えてしまいがちです。 でも、いつ自分に運命の残酷が降りかかってくるのか誰にもわからない。 そういった不確実性の中で生きざるを得ない人間にとって、一番大切なことの一つは、今を大切にして日々を過ごすことにあるのだと思います。 

死を目前にして気づく前に、いつも死を頭のどこかに住まわせながら、人生において決して悔いが残らないように、正しいと思えることだけをしていくことが、重要なのだと思います。そういうことを、この映像は強烈に思い起こさせてくれます。






マザーハウスイベント
マザーハウスのイベントに運よく当選して行ってきました! (・・・大遅刻でしたが。。)

イベント全般には参加できなかったのですが、感じたことは、マザーハウスはとてもよい会社だということ。

個人的な感覚でしかないのですが、ある会社がいい会社かどうかを見分けるために一番良いのは、一般社員と話すことなんだと思います。 経営陣を見るのも一つの方法なのですが、経営者や組織の代表の中には単に口がうまく、外っ面がよいだけの人がいる可能性があるので。 質問の対応についても、優等生的な答えをするのに慣れているので、突っ込んだ質問をしても、その人が本当にしっかりと人を育てているのかどうか見抜くのは一筋縄ではいかない。

そんなこともあり、ある会社のことを見るとき、出来ることなら一般社員の人にいろいろと質問をして話をするようにしています。 これは別に僕が見つけたことでも何でもなく、色々な人が説いている会社の「目利き」方法の一つです。 ちなみにゲバラも、勝利の成否を分けるのは、無名の兵士の士気だと話しています。 

マザーハウスの社員やアルバイトの皆さんのモチベーションの高さは素晴らしかったです。 ミッションと仲間の素晴らしさの二つが、皆さんが仕事を続けている原動力なのだということを強く感じられました。 今はまだベンチャーなので、こういうモチベーションを保つのは比較的容易(それでもすごい)だと思いますが、今後会社が発展していく過程においても、これが薄れない会社であり続けてほしい、と感じました。


最近まで新規出店等もあり、みなさんほぼ不眠不休で作業してきたそうです。 貴重な機会を有難うございました! 今日はゆっくりと休んでください。
性別疑惑
Woman.jpg

南アフリカのCaster Semenya選手が800メートル世界陸上で金メダルを取得したとき、彼女が男性ではないか、という疑惑が持ち上がったそうです。 顔つき、体格など、それが女性には見えない、ということで。

その疑惑が持ち上がった時、南アフリカの陸上競技協会の代表であるLeonard Chuene氏はそれを怒りとともに(この疑惑は南アフリカが金メダルを取ったことから出てきたものだというもの)一蹴しましたが、最近になって自分が事情を知らないと嘘をついていたことを明らかにしたそうです。(事情は、自分で調べてください)

スポーツの世界には疑惑はつきものですが、それが性別という点について問題になったのを見たのは初めてかもしれません。 漫画にはよくありますが。

なんにせよ、スキャンダルによって彼女の選手生命が台無しにならないことを心から祈るのみです。
Super Casual
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(2009/09/09)
KANEKO

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たまに(といっても最近は全然行けていない・・・)ライブに行っている金子バンドが新しいアルバムを出しました。

ミスチルの色が入ったメロコアとでも表現すればよいのでしょうか。 この分野については、何かを語れるほどよく音楽を聴きこんでいないのですが、清涼感ある楽曲とボーカルで、聞いていてとても落ち着けます。 

Amazonはちょっと品薄の状態のようなので、大きめのCD屋さんで買うのが良いみたいです。 もしよかったらぜひ。



(初めて知る人は、下のYoutube参照)


連休にしたこと
5連休は、あっという間に終了した感があります。

仕事、友人に会ったこと以外で何をしていたかというと、

・経済学のための数学入門をコツコツと読書(P80まで読了)
 30時間以上はこれのために割いていた気がします。

 「入門」の定義によりますが、決して薄っぺらではなくかなり厳密な本です。
 そろそろ第2章まで読み終りますが、厳密な公理論的な考え方が、少しずつ身についている感じがします。 集合論については、しっかり勉強したことがなかったので、助かりました。 最初は結構きつかったのですが、慣れてくるとこの本の展開がむしろとても楽しいです。
 ただ、一冊だけではたまに説明が意味不明なので、永谷・経済数学とAngel de la Fuente・Mathematical Methods and Models for Economistsを購入。

 ある程度読み進めたら、ブログで紹介していこうと思います。
 読みきった時には確実にレベルアップしているはずなので、とても楽しみです。




・ココ・シャネルを鑑賞
 すごく良かったです。 感じたのは3点。
 ①ファッションの本質は機能にある
 ②周りの目を気にせず信じたことをするべきである
 ③独立不羈の精神を忘れてはならない
 
 シャネルがめちゃくちゃかっこいいです。 僕もこうありたい。 


・ヘーゲルの歴史哲学講義を読書
 これも半分くらいまで。
 歴史とは、理性の実現の過程であり、それは個々人の動機を超越したところで貫徹されると、ヘーゲルは主張します。 彼の歴史観は、中国の易姓革命の考え方に似ている感があります(ただし、易姓革命は確実な進歩の存在を明示的に考えていないようですが、ヘーゲルの場合は確実な進歩を考えているという点で異なる)。
 これも読んだら報告します。


・エクセル操作法勉強会に参加
 LIPのファンドプロジェクトメンバーと一緒に。

・ファイナンス理論勉強会に参加
 大学院の後輩の皆さんと一緒に。

・LIP教育プロジェクトの勉強会
 もう4回くらい行っています。 コツコツと勉強をしながら、プロジェクトデザインを考えています。
 勉強会の後は、数人で渋谷の「巌」で飲み会。
 
 今は誰でも参加は歓迎ですので、興味のある方はご連絡ください!





著名人に会ったこととメディア掲載について書くのをやめる
今後、著名人に会ったことや、自分がメディアに取り上げられたことは、特別な場合を除いてはブログやSNS、Twitterに書かないことにします。

何かが違うと思うんですよね。まだうまく言語化できないのですが、たとえば僕の尊敬するガンジー、宮本武蔵や西郷隆盛が現代に生きていたとして、そんな事を書くとは思えないのです。

友人の軽重は相手の著名度によるものではないし、相手が著名だからといって書く理由なんてどこにもないはずです。相手から素晴らしい触発を受けたとしても、別にその相手が誰かなんて書く必要はないはずです。(その相手にはもちろん感謝しなければいけませんが)

で、突き詰めて考えると、こういった事を書くのは、自意識の好ましくない発露だと思うんですよね。 言葉を選ばずに、客観的に自分を見直すと、気持ち悪い、というか、媚びているというか。 メディア掲載についても同様に、何らかの自意識が働いた結果だと思われます。

なので、自分が納得できる理由が見つからない限り、もうやめます。

Ownership
 経験は人間を進歩させうるものですが、常に偉大な経験が偉大な人間を作るわけではないのだと思います。 第二次大戦中を生き抜いた人が、皆素晴らしい人ばかりではないように。

 その一方で、普通の経験の積み重ねでものすごい境地に至る人もいます。

 最も大切なのは、経験から何をくみ取るのか、という点に尽きるのだと思います。 そのくみ取る力をつけるために重要なことの一つは、自分の周りの出来事を、自分のこととして考えることに思えてきます。 人間、自分のことととして考えると、アンテナの感度や記憶への刺さり方などが全然違うんですよね。
 自分の周りの人を見ていても、周囲の出来事を他人事で考える人と自分事で考える人とでは、その成長度合が全然違うことに驚かされます。

 川本裕子さんに教えてもらった事の一つは、経営者の立場になって考えようとすること。これは、自分事として考える最高のトレーニングの一つなのだと思います。

(英語だとOwnershipが一番適切な単語なのですが、これは日本語にするとどれが一番適切なんですかね。 やっぱり、「自分事」なのでしょうか。)


 最後に、しかし結構重要なことは、自分事にした方が、万事楽しいということです。一度きりの自分の人生なのだから、出来る限り、自分事で、楽しんでいきたいものです。


キュートな数学名作問題集
キュートな数学名作問題集
キュートな数学名作問題集 (ちくまプリマー新書)

Yyasudaさんのブログ経由でたどり着いた本書。 最近は仕事がバタバタ忙しいのですが(おそらくこれは恒常的になりそうですが)、ふとした休み時間にも読める、素敵な本です。 数学が苦手だけど、楽しんでみたいという人にお勧め。

冒頭の問題だけ紹介しましょう。


--------------------------------------
次のA、B、C、Dは、お化け3匹と人間1人からなります。それぞれの証言から、誰が人間かをあててください。

A:ぼくを除くと、目の数は6個だよ。
B:ぼくを除くと、目の数は5個だよ。
C:ぼくを除くと、目の数は4個だよ。
D:ぼくを除くと、目の数は3個だよ。

--------------------------------------

これはさすがに簡単ですが、こういった要領で、パズルのような楽しい問題がたくさんあり、一つ一つに楽しい解説もついています。 一冊あれば、ふとした暇つぶしにも使えます。 

セミナー
レオス・キャピタルワークス「ひふみ投信」×ミュージックセキュリティーズ「セキュリテ」
【第1回交流サロン】
「エコノミー・フォー・オーガニック お金と国際協力のいい関係」
http://www.rheos.jp/seminar_info/index_090915.html


で、ゲストスピーカーとして話してきました。 貴重な場をくださった藤野さんと小松さんに感謝です。

貧しさをなくすための手段として、援助も投資もあり得ますが、最も重要なことは、相手のインセンティヴに悪影響を及ぼすようなことをする限り、経済成長は達成されない、ということだと僕たちは考えています。 そして、援助はこのインセンティヴを阻害しうるため、制度設計が非常に難しく、投資であれば、こういった懸念を回避できる可能性が高まります。

日本で初めてのマイクロファイナンスファンドなので、かなりたくさんの質問をくださり、有難うございます。 最初に、借り手情報として、あまりにも印象に残った人々を重点的に紹介してしまい、すみません。。 でも、実際問題として、こういう借手がいることは事実です。 (これは、今回のMFIに限ったものではなく、使途があいまいな貸し付けを行っているMFIは多いです。)


藤野さんのコメントは、学びになるものが多かったです。
一番印象に残っているのは、投資とは、その事業を行う人への投資であり、その人のぶれない新年が重要だということ。 数十年は色あせることがない基本原則だと思います。








貧困大国アメリカ②:貧しい人々にもたらされるもの
貧困大国アメリカ、第二部、貧困層にもたらされるものです。

1.肥満
 皮肉に映るかもしれませんが、アメリカでは貧困層は肥満になりやすい状況にあります。なぜなら、お金がないと、低カロリーで栄養価が高い食品ではなく、栄養価が低く高カロリーで調理に手間・器具のかからないのジャンク・フードを食べざるをえなくなるからです。
 学校には割引給食制度がありますが、これもコスト削減圧力にさらされているためにジャンク・フードに傾斜せざるをえなくなっています。 現在アメリカにおけるフードスタンプ利用者は3000万人弱ですが、上述の理由から、フードスタンプ使用者の肥満になるリスクは高いということが指摘されています。
http://www.reuters.com/articlePrint?articleId=USTRE57H4ZV20090818

 「貧困層の受給者たちの多くは栄養に関する知識も持ち合わせておらず、とにかく生き延びるためにカロリーの高いものをフードスタンプで買えるだけ買う。」

 というのが、フードスタンプ受給者を肥満へと追いやるドライバーなのでしょう。


 また、ジャンク・フードは健康に悪影響を与えるため、貧困が再生産されることになります。 このことを体を張って検証した映画が(実際には検証とは言えませんが)、先日紹介した「スーパーサイズ・ミー」です。


※「もう、絶対、一生、二度と、マックが食べれなくなる無数の理由。」という面白いエントリーを見つけたのでこれもご紹介。

http://d.hatena.ne.jp/ziprocker/20090910

「パンドラの箱を開けよう。最近のペッパーランチに代表されるハンバーグ店でのO-157の発祥は単なる食中毒ではない。これは完全に食肉産業の構造的な病いだ。はっきと言おう。生焼けの肉にOー157が混入しているという事実が示すのは、その肉に牛の糞が混じっているということだ。多くの人は文字通り「焼け糞の混じった肉」を食わされている。(もちろん、混じっている糞はほんの微量だから誰も気がつきはしない。そして不幸なことに生焼けの糞肉を喰わされた人々が発症している)これは紛れも無い事実だ。この問題を知ったのは、エリック・シュローサーがマクドナルドについて徹底的に調査して書いた、「ファーストフードが世界を食いつくす」(日本版の出版は2001年8月)という本のおかげだ。この本読み終わって、ゾっとした。いや、本当に、マジかよ。悪夢だ。もう二度とマクドナルドやチェーン店のハンバーガーやハンバーグ、牛丼、スタ丼、焼肉、いや、それだけじゃない、スーパーやコンビニのあらゆる安いアメリカ産の肉なんか絶対食べたくない。心の底からそう思った。」






2.軍への入隊
 軍へ入隊する高校生のほとんどは、家の状況が苦しくて入隊した人々です。
 入隊のリクルーティングは、個人情報に基づき効果的に行われます。対象は貧困層や不法移民。大学入学のための資金提供や市民権などのために、高校生は入隊を決意します。
 リクルーターも同様の理由で入隊した高卒の軍人が多いです。これら高卒の兵士は鉄砲玉として使われます。成績が悪いと最も危険な最前線に飛ばされるため、リクルーターたちは懸命に、ときに詐術を用いてでもリクルーティングを行います。
 少なくない高卒兵士がイラクに送られ、帰還後も負傷、精神的な後遺症や精神安定のための麻薬中毒に苦しんでいます。給与は思ったより低く、なかなか大学卒業ができない退役軍人も多いです。

 これを非難するのはたやすいですが、現時点では事実上他に選択肢がないという状況があります。 

 「私の高校の生徒たちのほとんどは、親が失業中だったりアルコール依存症だったり若いシングルマザーだったりと、問題を抱えた家庭の子です。でもその子たちのためにどんなに胸を痛めても、私たち教師にできることはない。貧困地域の現場を知らない平和活動家たちの主張は私には綺麗事に聞こえますね。高校を卒業してもマクドナルドでハンバーガーを焼くか、ストリートのチンピラになるような将来しかない子供たちを見たら、心ある大人は誰でも、せめて彼らに大学進学のチャンスを与えてあげたいと思うはずです。」

 とは、学校の先生の言葉。
 
 そもそもの貧困が問題なのであって、それを利用する人々を責めたところで問題の根本的な解決には至らないのでしょう。





Lessons Learned
・貧困層の増大と市場原理の過剰導入が相まると災厄がもたらされる。
・市場システムがワークしにくい分野が存在する。特に人命が関わる分野と、情報の非対称が存在する分野、長期投資が必要な分野。
・自由競争のシステムとセーフティ・ネットは二つで一つ
・貧困は様々な社会問題・戦争の温床となる。貧困層を対象としたビジネス・システムを問題とするのではなく、貧困そのものを問題とみなさないと、根本的な解決はもたらされない

貧困大国アメリカ①:市場原理の過度の適用
Living in Peaceの教育プロジェクトはコツコツと進めています。 マイクロファイナンスの時もそうだったんですが、最初はこじんまりとした感じで進むんですよね。 地道にコツコツ勉強です。 

US.jpg
ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)

今回は僕が発表した、貧困大国アメリカの紹介です。 

本書は、
① 自由競争原理を適用すべきでない分野に適用した結果
② その結果貧困層に転がり落ちた人々を待ち受けているもの

ついて、アメリカで実際起こっていることをまとめたものです。自由主義に傾斜する各国に警鐘を鳴らしています。今回は①について紹介します。


1.安全保障分野-人災だったハリケーン・カトリーナ

1.1 FEMAの民営化
 ハリケーン・カトリーナで多大な被害者が出た一因は連邦緊急事態管理庁(FEMA)の対応の遅れ、支援が必要な避難民に対する支援の打ち切りなどでした。人命を救うべきFEMAがこうなった理由は、FEMAが民営化されたことであると、著者は話します。 それをドライブしているとされるのは、「鉄の三角形」と呼ばれたブッシュ大統領の三人の側近FEMA新長官、カール・ローブ大統領上級顧問、カレン・ヒューズ国務次官(すべて当時)だそうです。

 民営化されたFEMAの主要任務は、いかに災害の被害を縮小し多くの人命を救うかということから、以下に災害対策業務をライバル業者よりも安く行うことができるかに変わりました。民間会社の第一の目的は効率よく利益をあげることですが、このロジックで命までも計算に入れられると、助けられるのは金持ちで、助けても何の見返りも期待できない貧困層は見殺しにする誘因が働きます。


1.2 貧富の差と被害
 また、これは多くの人が指摘することですが、貧困にある人ほど、災害に対し脆弱です。貧しい人は車を持っていないため、避難勧告が出ていても逃げられませんでした。また、低所得層が住む地域の税収は低く、それが公共サービスの質の低さにも反映されています。 

 のみならず、災害で廃墟となった低所得者の居住地域の跡地には、高級コンドミニアム、ショッピングセンターなどが建設され、低所得層は行き場を失っているそうです。



2.教育分野
 教育分野においても、民営化により、国からの教育予算は大幅にコスト削減され、教職員の解雇が起こり教育水準は低下しています。 これを抑えるという表向きで制定されたNo Child Left Behind Act(2002)も、表向きには全国一斉学力テストを義務化し、責任は学校のものとするので、教育サービスの質は向上する、というものですが、裏事情があるのかもしれません。 なぜなら、学校は生徒の個人情報を軍のリクルーターに提出することが義務付けられ、拒否されると助成金がカットされるためです。 想像しうるのは、軍が家庭が苦しい高校生を狙い撃ちにして入隊を勧誘する、というものです。


3.医療分野
3.1.世界一高いアメリカの医療費
 あめりかでは、一度の入院で破産しかねないほどに医療費が高いです。本書では、マンハッタンで盲腸で一日入院しただけで130万円かかる事例も紹介されていました(日本では10万円もかからない)。

 出産のために、病院にに泊らなくても40万円以上かかるため、妊婦は日帰り出産するそうです(日本では、入院しても30万円程度)。こういったこともあってか、アメリカにおける乳幼児死亡率は先進国の中ではナンバーワンです。

 「病院は慈善事業ではありません。ですが、かといってビジネス、と割り切ってしまうのは非常に危険です。効率や利益を求める競争原理をいのちの現場に持ち込むやり方は、何かが大きく間違っているのです。」とは、医療関係者の謂い。

 また、病院内で効率化が進むことにより医師、看護師一人当たりの負担が増加し、ミスが増えるという問題も存在しています。 医療費が払えないため、「予防」としてサプリメントの大量摂取が起こり、それが新たに病気を誘発する可能性についても、紹介されていました。


3.2.医療保険
 訴訟リスクの増大に伴う病院の医療保険支出の増加により、廃業を余儀なくされる病院が増加しています。保険料が払えないために、医療保険未加入者の数は増大の一途。2007年時点で4700万人。オバマ政権での医療改革も難航の兆しを見せています。



4.戦争
 戦地における民間事業を請け負う会社が、アメリカには多数存在します。その会社の勤務者は、アメリカ国内を含めた世界中の貧困層が多いです。
 声をかけられた人々は、多額の報酬のために、命の危険にさらされながら、自らの思想信条とは関係なしに勤務しています。

 たとえば、放射能にさらされ白血病になった勤務者の派遣元であるKBR社のウェブサイトを見てみましょう。これは、ブラックジョークでしょうか。。

With more than 50,000 employees around the world, we offer highly sought-after opportunities in engineering, construction, operations and maintenance, logistics, and project management services to individuals seeking a challenging and rewarding opportunity.
(http://www.kbr.com/careers/about_kbr/index.aspx)



スーパーサイズ・ミー
先日の勉強会で少し紹介した、スーパーサイズ・ミー。



モーガン・スパーロック監督が、マックを30日間食べ続けたらどうなるかを体をはって調査したドキュメンタリー映画です。 そして、彼にはドクターストップがかかります。 このプロ精神には頭が下がります。

こういったファストフードは、その生産の過程に、圧倒的な価格競争力で地元の農業を壊滅させると同時に、貧困層の肥満とそれによる健康障害の温床となっています。


とかいいながら、僕は結構朝マックしています^^: (ソーセージは抜きにしてもらってますが・・・)


デンノッホ
新司法試験制度はかなり残酷な制度となっています。5年のうちで三回受験し、合格できなかった人は、もう一度ロースクールに入り直さないと受験すらできないというもの。新聞によると、数百人が受験資格を無くしてしまったそうです。

そもそもこんな制度がある理由について、理解に苦しみます。
しかし、世の中には不条理なことが満ち溢れています。 突如として自分に訪れる不幸や必死にやっても実らない努力を、多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。 僕自身の経験で言うと、周りの人の突然の死や、誰よりも練習したのにレギュラーになれなかった高校サッカー、大学卒業後何もせずに過ごさなければならなかった2年間がそれに当たるのかもしれません。 
 
深く打ちのめされた時には、立ち上がるのはつらいかもしれません。それでも人間は生きていかないといけないし、その苦い経験から何かを汲み取っていかないといけないのでしょう。 人間としての深さは、こういった不条理の中で悩み生き抜いてきた経験から得られるものなのだと個人的には信じています。 この深さは、人生うまくいってばかりの人にはなかなか身に付かない貴重な財産になると思います。 それに、生きている限り、そして努力を続けている限り、かならずその帳尻は合う日が来るはずです。
歩行の機会カロリー
R0014861.jpg
恵比寿から恵比寿ガーデンプレイスに向かう道は動く歩道になっているのですが、動く歩道でない通路にこんなシートが敷かれています。

多くの人がこの動く歩道の上を歩いていることを考えると、歩道を歩いた時の消費カロリーがまるまる成果になるかのようなこの標識は結構ミスリーディングです。

実際に動く歩道を歩いている人と、歩道を歩いている人の運動量の差は、この通路が表示するほどにはありません。 歩くスピードにもよりますが、通勤時間などに急いで歩いている人で比べれば、消費カロリーは3割くらいしか変わらないのではないでしょうか。 (その根拠は、動く歩道を早く歩いた場合と、歩道を早く歩いた場合での出口到着時間の差)

機会費用のコンセプトの大切さを思います。
地道に
結構いろんなところで取り上げて頂いているみたいです。

日本初「マイクロファイナンス」ファンド 貧困層の自立支援 個人投資で実現
http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/090902/sty0909020814002-n1.htm

途上国の貧困削減ファンド初募集 1口3万円、カンボジアへ
http://www.47news.jp/CN/200908/CN2009082201000517.html

カンボジア貧困削減ファンド 日本初、ミュージック社が募集
http://www.47news.jp/CN/200909/CN2009090701000945.html

日本初のマイクロファイナンスファンド、募集開始
http://nikkeimoney.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-2b9b.html


多くの方から注目を受けるのは有り難いのですが、それが故に自分の言論が日和見主義的になったり、当初の志を失うようなことがないように気をつけようといつも思っています。 普段からの自己省察と、忠告をしてくれる仲間の存在が一番大切そうです。

(ブログの調子が悪くて更新が遅れてしまってすみません)

トライアスロンを終えてみての感想なのですが、正直まだ自分の限界は見えなかった気がします。もちろん、もっとタイムを競おうとすれば見えたのかもしれませんが。 いつの日も、自分の限界と思っているところのさらに先に限界があるみたいです。 もっと先にあるものを見てみたいですね。

次は何をしようか考え中です。選手生命のことを考えると、格闘技かなあ、という気になっています。
トライアスロンの練習をしていると、パンチやキックのキレがものすごく落ちます。まずは筋肉を瞬発力系に戻さないと。。
アイアンマンレースのレポート
9月5日土曜日。 レースの前日。
午前4時半起床。 次の日のレースが午前6時スタートなので、体調をそろえるためにも早起きする。

昨日まったくしていなかった荷物の準備や部屋の掃除をして、三鷹の鍼灸院へ。

最後の最後まで痛みが取れない膝の靭帯と、2週間前に事故ったあばらに鍼を打ってもらう。 
かなり深い所に鍼が打たれた。効くことを祈るのみ。

三鷹から大宮へ行き、新幹線で新潟へ。新潟からジェットフォイルで1時間すると佐渡に着く。

両津港からバスで30分強、会場へ到着。
去年と同じ光景。 活気に満ちた人々が集まる。

選手登録をして、宿に向かう。
民宿つかさ。 僕のバイクを組んでくれた人のトライアスロン仲間と同じ宿に泊まったのだけれど、ほとんどの人は前日に泊まっていたようだ。

佐渡のおいしい海の幸を食べた後、明日の起床時間が知らされる。

「明日は3時起床、4時に出発します」

はやっ。 僕としては4時半までは寝ていたかったのでちょっとショック。 まあ、運動の3時間前に起きるのが基本なので、これは正しいのだろうけれど。

9時に就寝。 片頭痛が来たとき以外で、こんな早い時間に寝るのは何年振りだろう。


次の日は、無事3時に起床。
ご飯をたくさん食べる。 とにかく長丁場のレースなので、スタミナ勝負。 レース中はまともな食事ができないから、朝からとにかく炭水化物をとることにした。

会場には4時半に到着。
こんな早い時間、誰も来ていないだろうなあ、と思いきや、すでに駐車場は埋まりかけていてビックリ。みんなすごい。。

腕に自分の選手番号を書いてもらい、いよいよ出走準備。

3.8km泳ぎ、190kmバイクに乗り、42.195km走るアイアンマンレースは、日本では最長の距離のもの。
このレースに出てみたくてトライアスロンを始めたのが2年前。 やっとここまで来た。 正直体調は良くないので、とにかく完走を目指してスケジュールを組んでいた。 

午前6時ちょうどにスタート。 ストップウォッチのスタートボタンを押す。 長い一日が始まった。

700人が一斉に海に泳ぎ出すので、特にスイムの序盤はかなり混雑する。 頭に他人の手が覆いかぶさることもよくある。 肋骨がやられているので、少しの接触も命取り。 スピードを少し犠牲にしても、誰にもぶつからないように気をつけた。 

相手のキックが顔に当たり、ゴーグルが落ちるというアクシデントもあったけれど、無事に泳ぎ切る。
スイムのタイムは90分弱。 ここまでは予定通り。
 
トランジションエリアでバイクに乗る準備をする。
ポシェットには、昨日買ったクエン酸スティックと、タイヤがパンクした時のためのゴムチューブと、iPod。
そして、膝にはサポーター。 サポーターをするととうぜん可動領域は狭まるのだけれど、7時間自転車を漕ぐときのフォームが少しでもぶれると、そのブレが靭帯の痛みにつながり、走りがまともにできないと考えてのこと。

バイクはとにかく長い。 190kmなので、平均時速30kmで走っても、6時間以上かかる。 もちろん道は平たんなものだけではなく、坂道もいっぱい。 島を一周するコースなので、海の近くは風も強い。

道行くところで応援してくれた人には、極力手を振るようにした。 応援してくれるだけでも、有難いことだ。 道行く所に休憩所や補給所があるからこんなレースが出来るわけで、この人たちに感謝してもしきれない。

風景を楽しんで、次のランニングに備えて、余力を残しながら、7時間半くらいでゴール。 これも予定通り。

これで、9時間が経過。 タイムリミットとなる午後9時半まで、残り6時間半。

予定では、ランニング完了時間は6時間。

とにかく問題は膝の靭帯炎(肋骨は痛いだけで走りには支障はない)。 練習では、最長で30kmしか走れていない。 最近だと、10km少しがやっと。 最後までやりきれるかどうかは、レース途中までの状態とランニングのフォームに依存する。

このランナー膝とうまくやりくりするために、ランニング中は、四つのことを徹底。
①可能な限り平たんな場所を走る
②カーブ・下り坂では歩く
③約2.5km間隔である休憩所では必ず痛めている部分のストレッチ
④痛みが来そうだったら、歩いてフォームの確認。片足立ちを交互に繰り返しても体が倒れないようなフォーム(すなわち重心がぶれていない)が理想なので、これを10歩ほど試してみて、大丈夫そうだったらまた走り始める。

タイム予想は、最初の10kmが70分、次が80分、90分、100分のペース。
休憩時間も含めて、6時間完走を目指す。

上の4つを徹底すると当然タイムは遅れるけれど、誰に抜かれても誰を追い越しても淡々と自分のペースで走る。 無理をしたらすぐに膝が痛くなるのは、これまでの練習で痛いほど知っていたので。

歌を歌いながら、自分のペースで一歩一歩地道に進めていると、あっという間に残り10kmになる。

残り時間は120分。 もう大丈夫だ。

ここで調子に乗ってペースを上げて崩れたら元も子もないので、歩きも交えて、ゆっくりと進む。

ほどなく、残り1km地点。 もうゴールの商店街が見えてきた。 彼女が伴走してくれる。

そして、無事ゴール。 ちょうど6時間で到着。

総合のタイムは15時間7分57秒。 今回は完走が目的だったので、これでよし。 すべてが予定通りに進んだ。 欲を出してもっとペースを上げていたら、途中で身体がダメになっていたかもしれないので、これで良かったのだと思う。 タイムを競うのは、もっと身体が良くなってから。


多くの人の応援と助けのおかげで完走できました。

自転車を運んで整備してくださった小美野さんと、応援してくれた小美野さんのトライアスロン仲間の皆さん、鍼を打ってくれた森田さん、休憩所でたくさんの食べ物と飲み物、医療道具を準備してくれた佐渡の皆さん、みんなのおかげです。 身体の調子が悪かったこともあり、人の思いやりがより一層心に染みました。 有難うございます。 ここまで頑張ってくれた自分の身体にも感謝。


完走しました。
取り急ぎ携帯から更新。
身体もタイムも惨憺たるものだけど、完走しました! 3.8km泳ぎ→190km自転車→42.195Kmランニング。
ほとんどの人が興味を持っていないであろう詳細は後日。
佐渡に行ってきます
明日はいよいよトライアスロン。 過酷なレースです。

コンディションは、さすがに万全とは言えないのですが、今回は完走を目標に頑張ろうと思います。
練習不足なので、最後は根性勝負になりそうです。

最初のスイムで、周りの人にアバラをけられないことを祈っていてください!

出生率と経済成長
アフリカの出生率がかなりのスピードで落ちているようです。
といっても、水準そのものは引き続き高いのですが。

経済成長と出生率にはかなりの相関関係があり、因果関係は双方向的かもしれません。 

一般に経済水準が高いほど出生率が低くなることが知られていて、その理由としては子供の死亡リスクの低下、子育ての機会費用の増大、子育てのコストの増大などが知られています。 これが片方の因果関係、すなわち、経済成長が出生率の低さをもたらすというもの。

逆に、出生率の低さも経済成長のたすけとなります。というのも、出生率が下がり、子供の数が減ると、国家における労働力人口が増えるとともに、国や家計は子供のための支出を下げることが出来るので収入を資本に転化させやすいためです。

事実、アジアやラテンアメリカでもたらされた経済成長は、出生率の低まりとリンクしてきました。

アフリカが同じ経路をたどれるかというと、いくつかチャレンジが存在します。Economistによると、それは次の三つ。

・現時点でさえ、人々が十分な食料供給を受けられないでいること。 人口増加等により一人当たり食糧は低下の一途をたどっていること。(出生率は低下しても人口増加は起こり得ます) またアフリカの大地は農業にも適していない。

・工業化への家庭的なベースができていないこと。 工業化が進展するためには、人が所属するコミュニティから離れても活動できないといけませんが、まだそれが進んではいないこと。

・政治腐敗。 これには他国の責任もあると思います。


それら困難はあるものの、少しずつ先に進んでいくことを願ってやみません。




世界のドラえもん
ドラえもん

普段iGoogleを使っているとなかなか気づきませんが、季節ごとに変わるGoogleの背景画面が、ドラえもんになっています。 すごいなー。 

改めて考えてみると、Googleって、21世紀のドラえもんみたいな会社ですよね。 世界ンワクワクをもたらす創造者。 いつまでもその遺伝子が失われないことを強く願っています。 で、僕も将来はこういう会社を作りたいです。

カブドットコム証券調査報告書のはてな
磯崎さんのブログで知ったのですが、このカブドットコム証券のインサイダー取引に対する特別調査委員会の報告書にめまいがしたので、ちょっと書いておきます。

僕はこの類の報告書というのはあまり読んだことがないのですが、これは報告書、というよりは、弾劾文と言った方が適切な感を受けます。 その理由は主に二つ。


1.事実ベースでない記述の多さ
特に背景事情の記述において、事実ベースの議論が希薄です。 たとえば20ページのこの記述。

一言で言えば、社長は部下を信じきれずにいた。そのため、社長は社内(時にはアフター・ファイブ)の出来事を全て掌握したいという思いが強く、これがメール文化を生み出し、ひいては管理される役職員の側にも、社長の顔色や社長の評価を気にする風潮をもたらしていた。時折、社長は、他の役職員の面前であからさまに役職員をしかりつけたり、アフター・ファイブにおける同僚との行動を承知していることを匂わせたりすることによって、やや過剰に役職員を精神的にコントロールしていたが、このことは、メール文化と相まって、疑心暗鬼に陥る役職員を生み出していた。



この文に事実として立証可能な情報はほとんど存在しません。また、報告の他の部分で、この情報が事実であることをサポートしているわけでもありません。

小説なら別によいのですが、調査報告書というのは、事実ベースでロジカルに導きだせる結論を述べたり、事実からかなり高い蓋然性を持って推測できるものについて、「~という可能性がある」という程度の書き口で述べるものなのではないでしょうか。

一つ一つの主張の論理の飛躍にも、理解できない点がたくさんあります。たとえば、

社長が社内の出来事すべてを掌握したいと思っていた→その思いがメール文化を生み出した

というのは、少し理解ができません。


もしかしたら、調査委員会の人々だけが知っている情報があり、それに基づいて書いているのかもしれません。しかし、もしそうだとすれば、その、主張を根拠づける情報を可能な限り記載するのが、報告書の果たすべき役割なのだと思います。




2.分析手法の水準の低さ

二つあります。

①比較が行われていないこと

ガバナンスが完全に行き届いている会社が世の中にどれくらいあるのか分かりませんが、ある会社のガバナンスの問題点を指摘するためには、そのガバナンスの水準を示す数値や指標について、同業種の他社と比較をする必要があると思います。

たとえば、人の体を検査してがん細胞が見つかったとしましょう。だからといって、その人が非常に危険な状態にあるとはいえません。なぜなら、がん細胞は多くの人に普通に存在するものだからです。重要なことは、それが重大な人命の危険を及ぼす水準かどうかを判断することにあり、そのためには、他者との比較が重要となります。

しかし、この報告書の各種調査結果は、比較というポイントはほとんど見受けられず、ミスリーディングな結論や印象を与える可能性があります。


②調査手法の設計がバイアスを生み出しうること

添付資料には、実際に用いられたアンケートがあります。そのQ1には次のようにあります。

Q1)今回の元職員のインサイダー取引事件の原因は、元職員個人の問題に尽きると思いますか、それとも、それにとどまらず当社の組織としての問題もあったと思いますか。
 
 □ ①元職員個人の問題に尽きると思う
 □ ②当社の組織としての問題もあると思う



全ての問題の原因を、完全に個人に帰せられるなんということはあまり無いわけで、ほとんどの場合責任の程度にはグラデーションがあります。 しかし、この選択肢は、①がグラデーションの極端な点のみを占める回答なのに対し、②がそれ以外のグラデーションの部分をすべてカバーしている回答となっています。

何か問題が生じた時に、このような二者択一を突きつけられたら、少なくない人が②を選択するように思います。 そんな選択肢を突きつけられたにもかかわらず、①と回答した人が全体の3割を占めるというのは、かなり高いと言えるのかもしれません。(個人的には、ですが)

もちろん会社は重大事件が起こらないように、十分に注意をする必要があるとは思います。


弾劾文を書くためのアンケートであればこれでも良いのかもしれませんが、もし本当に真相の究明をするのなら、もう少し違うやり方があるような気がします。 


全体的に、色々と疑問の多い調査報告書でした。

とりあえずやってみる
インターネットで行える少額のマイクロファイナンスサイトKIVAの創業者のMatt Flanneryさんとのお食事会のお誘いを受け、参加してきました。

てっきりビジネスで功成り名を遂げたおじいさんと思っていたのですが、かっちょいい30代前半のお兄さんでした。 ざっくばらんな人で、とりとめもないことを話していました。 KIVAはまだ日本で正式にオペレーションを開始はしていないのですが、現在は日本の潜在的な市場規模を測っているのかなあ、と感じました。 KIVAの仕組みは素晴らしいのですが、日本で行うとなると規制が非常に厳しく、多くの困難が待ち構えているのかもしれません。 


アフリカでマイクロファイナンスの現場を見てインスピレーションを感じた後に、半分趣味で始めたウェブサイトが、いつの間にか予想以上の大きなものになったと。 新しく何かが始まるとき、というのはこんなものなのかもしれませんね。 ちょっと面白いな、と思ったことがあったらすぐ始めてみる、というフットワークの軽さはとても大切だな、と改めて感じるのでした。



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