Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) --:--:-- | スポンサー広告 | Trackback(-) | Comment(-)
これからやってくるもの
R0010015.jpgすっかりと「書く書く詐欺」になってしまっていた、サマーダボスの報告を。たくさんの豪華なセッションがあったのだけれど、今回意識的に選んだのは「これからの新しいトレンド」に関するセッション。前にも書いたけれど、ここに書いてある内容は、業界の人にとっては新しくない内容なんだと思う(実際のところ、金融のセッションは特に新しいことはなかった)。だけど、業界の外の人にとってはこれからやってくる流れについて知るいいキッカケではある。


金融のこれから:
・インターネット(モバイル)バンキングが、いよいよ拡大していく。アフリカの送金の3分の1はすでにモバイルバンキング。いくつかの金融はSNSと融合して成長するだろう。こういった金融が、既存のリテールバンキングのビジネスを大きく奪っていく。一方で、投資銀行ビジネスは引き続き人間によって運営されるようになるだろう。半年くらい前に、元UBSのCEOであるオズワルド・グリューベルを囲む会があったのだけれど、彼も全く同じ事を言っていた。リテールバンキングは、このままの姿でありつづけるのなら、30年後には恐竜となっているだろう。
・アジアの金融機関が台頭している。この5年間で、Top15の金融機関のうち、アメリカの4つが姿を消し、代わりにアジアの金融機関がこのリストに入ってきた(ちなみにそのうちの一社は野村であとは中国系)。この傾向はこれからも続くだろう。


教育のこれから:
・コンピューターに、子どもたちのミスのパターンを学ばせて、より効率のよい教育を施せるような機能をつけていったら、全ての子どもたちに、テーラーメイドの教育指導をできるプログラムができる。プログラムのコピーコストは低く、情報端末さえあれば、全ての子どもたちによりよい教育機会が提供される可能性がある。今も6000万人の学齢期の子どもが学校に通えていないが、このような技術進歩が課題を大きく解決する可能性がある。
・ただし、技術があれば問題が解決するというわけではなく、課題解決のためにはリーダーシップが必要であろう。それと、教育において重要なのは意欲でもあり、教師の質の重要性は変わることはない。


大学のこれから:
・現実の世界には多くの課題があり、大学の中にはその課題に対する解がたくさん存在している。不幸なことは両者をマッチングできる人材が極端に不足していることで、そのギャップを埋めるための努力が重要性を増していくだろう。MITでは、”Industrial Liason Program"を設置し、民学協働での研究を実施している。
・また、最近の大学研究の多くが応用研究に充てられている。確かに応用研究はすぐにマネタイズできそうに見えるが、本当に重要で国の競争力の基盤になっているのは基礎研究。この分野により多くのファンディングをするべきだ。(MITを世界トップの大学に変えたSusan Hockfieldが言っていたのですごい説得力だった)


成長について:
・2025年には世界人口の半分以上が1日10ドル以上で生活するようになる。この爆発的な中産階級の増加は、新しい産業革命と呼べるほどの構造変化をもたらすだろう。その過程には、かなりの混乱が待っているが、早く現状をよりよいものにしたいのであれば、保護主義にならず市場の力をうまく解放することだ。
・インド/中国が若干停滞するなか、今後大きく伸長するだろう国はアフリカ。地下資源と広い国土は、世界全体が直面しているエネルギー問題の解決にも役立つだろう。例えば、サハラ砂漠の広大な土地にソーラーパネルを設置する”Desert Tech"プロジェクトなどがすでに始まっている。
・途上国発のFrugal Innovation (Low cost innovation)も大きな成長ドライバーとなる。スラムの状況は世界中のどこでも似通っており、一国において達成されたFrugal Innovationは他国でも適用可能な可能性が高い。


ビジネスの役割について:
・グローバル企業が海外、特に途上国で事業を行う際には大きな外部性の問題に直面する。成功しているグローバル企業の多くは、地元の人々のために、道路・電気・学校・病院など様々なインフラを提供している。企業の事業成長のためにも、企業が公的な役割を果たす必要は大きくなっている。
・いくつかのグローバル企業は、その規模や影響力において国と同等になっている。国境にとらわれず活動できる企業は、ある意味においては国家以上に、世界の課題解決のプレーヤーになる可能性がある。
・このような状況において、企業はより長期的な視野にたって事業を行う必要が生じている。ユニリーバでは、このような観点から従来のようなカタチでの四半期報告を廃止している。http://www.dailyfinance.com/2012/04/26/why-the-market-loves-unilevers-119-sales-growth/


ちなみに、個人的に一番インスパイアされたのは同年代の参加者たち。世界中のいろんな場所で同じ世代の人間がとびきりクールなこと、まだカタチにはなっていないけれど、世界をよりよい場所に変えるアイディアを実践に移していることが、一番大きな収穫だった。
スポンサーサイト
Designed by aykm.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。