Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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自省録。
自省録 (岩波文庫)自省録 (岩波文庫)
(2007/02)
マルクス アウレーリウス

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マルクス・アウーレリウスは、ローマの皇帝で、ストア哲学者でもありました。本書は彼の自省の記録です。

ストア哲学はその中心に道徳について倫理学があり、それに従属するものとして、事物の認識の道具としての論理学、宇宙における自らの立場を理解するための物理学がありました。ストア哲学によると、人間は肉体と霊魂と叡智(指導理性)から成っていて、この理性は宇宙を支配する理性の一部であり、人間を人間たらしめるものとして考えられているようです。

マルクス・アウーレリウスは、このストア哲学を自らの指導原理として、当時再三ゲルマン民族から侵略を受けていたローマの皇帝としての人生を送り、58歳の時に当時の戦地であったウィンドボナ(今のウィーン)で伝染病でなくなりました。自省録は、そのタイトルの通り、マルクス・アウーレリウスが、ストア哲学に則り、自己を省察している記録です。自らの人生に裏打ちされている言葉は、今も生き生きとしていて、人間が人生を生きる上で大切なものは何かという事を思い起こさせてくれます。もちろん、2000年の時を経ると、現代にそぐわない内容も多くはなるのですが、そのような古典の限界に焦点を当てるのではなく、変わり続ける事のない真理とおぼしきものについて考えを深めていきたいといつも思います。

彼は、この本の中で「自分自身の魂の動きを注意深く見守っていない人は必ず不幸になる」、と喝破しています。僕もこれに強く共感します。なぜなら、人間が悪い意味で「変わってしまう」という時、その変化がいきなり起こるのはまれで、少しずつ変わっていると思うからです。もし、その変化が自分にとって好ましいものでなく、それを止めたいと思うのであれば、日々自分が変わっていないか、点検する作業が本当に大切なのだと思います。1年前から5年連用日記を書いたり、人ノートなど、いくつかのその他工夫をしたりしているのですが、これが多少なりとも足しになっていることを願っています。

「念頭に浮かぶ対象について必ず定義または描写を行ってみること。 ・・・まことに人生において出会う一つ一つのものについて、組織的に誠実に検討しうることほど心を偉大にするものはない。」という言葉にも共感で、ブログを書くことの効用の一つは、この事にあるのだと思います。


人生の考え方について共感するのは以下の言葉。

あたかも一万年も生きるかのように行動するな。不可避のものが君の上にかかっている。生きていいるうちに、許されている間に、善き人たれ。

「もし心安らかに過ごしたいならば、多くの事をするな」という。こういったほうがよくはないだろうか。「必要なことのみをせよ。」

昨日は少しばかりの粘液、明日はミイラか灰。だからこのほんの僅かの時間を自然に従って歩み、安らかに旅路を終えるがよい。あたかもよく熟れたオリーヴの実が、自分を生んだ地をほめたたえ、自分を実らせた樹に感謝をささげながら落ちていくように。

執拗に人生に執着した人々を思い出してみることだ。夭折した人々に比べて彼らの方が何か得をしているだろうか。

完全な人格の特徴は、毎日をあたかもそれが自分の最後の日であるかのごとく過ごし、動揺もなく、麻痺もなく偽善もないことにある。




自分を戒めるための言葉として感銘を受けたのはこれらです。

隣人が何を言い、何を行い、何を考えているかを覗き見ず、自分自身のなすことのみに注目し、それが正しく、敬虔であるように慮るものは、なんと多くの余暇を得ることであろう。

もっともよい復讐の方法は自分まで同じような行為をしないことだ。

君の肉体がこの人生にへこたれないのに、魂の方が先にへこたれるとは恥ずかしいことだ。

人に善くしてやったとき、それ以上の何を君は望むのか。君が自己の自然に従って何事か行ったということで充分ではないのか。
Comment
≪この記事へのコメント≫
ストア哲学の本とか全然読んだこと無いけど、彼には興味あるな。

>『…「必要なことのみをせよ」』

この人って在位中、戦争ばっかりで何かかわいそうな気もしなくも無いけど、

>君の肉体がこの人生にへこたれないのに、魂の方が先にへこたれるとは恥ずかしいことだ

この言葉は忠実に守ったのかもね。
2008/07/16(水) 01:09:34 | URL | 唐紙 #-[ 編集]
後継者をきちんと選ぶのは「必要なこと」ではなかったのでしょうかね…
2008/07/16(水) 03:49:05 | URL | 三浦介 #-[ 編集]
唐紙、

大変だったんだろうね。 僕もこうありたいものです。


三浦介さん

正直、ローマの歴史はいまいちよく把握していないのですが、この人の後継者はもしかしてすごい暴君だったのですか?
2008/07/17(木) 02:45:21 | URL | Taejun #-[ 編集]
映画「グラディエーター」がまんまです。五賢帝は実子に跡を継がせず、部下の有能なものを養子にしてきたのですが、マスクス・アウレリウス帝はこれを破り実子コンモドゥス帝に継がせ…自ら剣闘士をやるなどして政治をやらず、ローマは衰退に向かいます。
2008/07/17(木) 16:13:11 | URL | 三浦介 #-[ 編集]
Wikipediaに書いてましたね。 すみません、最低限の下調べもせずに。
映画がどこまで真実かはわからないのですが、おっしゃる通り実子を後継者にしたこととローマの衰退は、時系列でリンクしているみたいですね。 これからもコメントよろしくお願いします。
2008/07/19(土) 07:55:51 | URL | Taejun #-[ 編集]
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