Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) --:--:-- | スポンサー広告 | Trackback(-) | Comment(-)
9月ニュース。
10月1日は僕の誕生日です。あっという間に27歳になってしまいました。

それはさておき、9月のニュース。

政治、経済・金融、その他です。




政治

・アジア

ムシャラフ大統領が辞任した後のパキスタンでは、ザルダリ氏が大統領となりました。9年ぶりの文民政権の誕生です。月の末には、パキスタンのマリオットホテルが自爆テロに遭いますが、この背景にはアメリカに後押しされ行ってきたアフガニスタンへの攻撃があると考えられています(しかも皮肉なことにアフガニスタンのタリバンを屈強な軍隊に育てたのはパキスタンの過激派組織とも言われています)。

タイでは、サマク首相が失脚し、タクシン(サマク首相に強い影響力を持っていた)の義弟のソムチャイ氏が首相となりましたが、民衆の反対は収束せず、座り込みが続いています。この民衆の反対の背景には、タクシン一派が行ってきた王室との対立があります。(タイではいまだに王室とその息のかかった軍部が強い力を持っています)。

ミャンマーの軍事政権は恩赦を出し政治犯ら9000人を解放しました。その中には、軍事政権反対派のアウン・サン・スー・チー氏の顧問も含まれているようですが、スー・チー氏の自宅軟禁は解かれていません。

それ以外では、ギリシャのキプロス人とトルコのキプロス人の代表が統一に向けて話し合いを始めたそうです。イスラエルでは、Ehud Olmert首相が汚職により退任したのち、与党であるKadimaの総裁選でTzipi Livni氏が選出されています。彼女がこのまま首相となるのかどうかは、まだわかりません。

日本では福田首相が辞任しました。放り投げ内閣と批判を浴びていますが、彼のいた状況を考えると、いかんともしがたいものだったのかもしれません。辞任演説で「私は自分を客観化することができる」と言ってのけたことについて、僕は個人的には見事だな、と思いました。 後任で首相になったのは麻生氏ですが、それにしても世襲政治家の多いこと、多いこと。


・ヨーロッパ

イタリアがアフリカのリビアに植民地時代の支配の補償として、今後25年の間毎年50億ドルずつ支払うことを決定したようです。これは驚くべきニュースではあるのですが、イタリアがリビアでの資源開発に食い込もうとする意図が見え隠れているとの指摘もあるようです。ちなみに、アメリカのライス氏も同国を訪問しており、これは両国の関係が核問題で冷え込んで以来初の高官の訪問となっています。

イギリスのゴードン・ブラウン氏の評判が振るわず、このままでは次の選挙で労働党が大敗するのが必至の様相を呈しています。労働党内には、決断力に優れていると考えられているジョン・レイド元国防相を推す動きがあるそうです。


・アフリカ

アンゴラで16年ぶりの総選挙が行われ、Popular Movement for the Liberation of Angola (MPLA)が下馬評通り80%の票を取得して大勝をおさめました。

ジンバブエでのパワーシェアリング、ムガベ氏が大統領、ツバンジライ(Tsvangiraiの発音わかりません・・・)氏が首相になるようです。

南アフリカではThabo Mbeki大統領が辞任を発表しました。後任として名が挙がっているのは、与党党首のZuma氏です。

反政府組織Liberation Tigers of Tamil Eelamの活動が過激化し、スリランカから国連の関係者が脱出するようです。


・北米

大統領選の方向は一進一退です。安全保障問題について国民の関心が高まるとマケイン氏がリードし、金融にそれがシフトするとオバマ氏の人気が高まるようです。下馬評ではオバマ氏が圧倒的に有利とされていたのにマケイン氏が盛り返してきた背景には、選挙アドバイザーにスティーブ・シュミット氏が参加したことがあるといわれています。サラ・ペイリン氏の起用や、国民に人気のないブッシュ大統領とチェイニー副大統領を選挙戦から遠ざける工作などは、彼の采配によるものとも言われています。

アメリカの下院は、金融安定化法案を否決しました。破格の給料をもらっているウォールストリートの人間を税金を使って救済することを快く思わない人々が多いと思われるので、この否決の背景には選挙を前にした議員の人気取りがあったのかもしれません。 (ただ、破格の給料をもらっているウォールストリートの人間は、その分たくさんの税金を払っているのも事実です)


・南米

いよいよ冷戦が見えかくれしてきました。ベネズエラとロシアが共同軍事演習をカリブ海で行っています。これがアメリカを刺激するのは間違いないことですが、ヨーロッパ圏には資源の問題からロシアに対し真っ向非難を行えない国が多く(たとえば、ドイツのシュレーダー元首相は、ロシアとドイツのジョイントベンチャーであるガス・パイプライン敷設企業の監査役会会長になっています)、極端な支配戦略はアメリカを孤立に追い込んでしまう可能性があります。




経済・金融

インフレの深刻さが霞んでしまうくらいに、9月の金融市場は大変なことになっています。

・救済された金融機関

まずは、ファニーメイとフレディマックの政府による救済。両社が抱えている不動産関連の債権の金額は百兆円を超えるので、これをつぶしてしまうと市場に大混乱が起きるため、救済はやむを得ないものだったと思います。市場もこの救済を好感しているようです。

もうひとつ救済されたのがAIG。こちらも個人を顧客としている(だから選挙に影響する)金融機関であり、かつ、その規模が巨大だったことから、Too big to failとして救済されたものと考えられています。


・投資銀行

最も大きなニュースは、純粋投資銀行が消滅したことでしょう。
半年前にビッグ5の一角ベアー・スターンズがJPモルガンに救済合併された半年後、リーマン・ブラザーズはまさかの破綻、メリル・リンチはバンカメに買収され、残ったモルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスも株価の急落を受けて銀行持ち株会社制度への移行を余儀なくされます。

投資銀行らのその後について。

リーマン・ブラザーズは、アメリカにある部門がバークレイズに叩き買いされ、ヨーロッパと中東・アジアは野村に買収されました。ニューヨークの元本社ビルの電光掲示板にはバークレイズの名が映り、野村に買収された部門はすべて名称が「Nomura」になるようで、リーマン・ブラザーズという名前は金融業界から消滅することになります。
野村は従業員5500人の大半を引き受けるそうなのですが、それにかかる人件費は数百億円に及ぶそうです。ただし、これが550億だとしても、従業員5500人の平均給与は1000万円になるわけで(世の中の平均としては非常に高いのですが、リーマンの元従業員の給与水準に比べると低い)、残る人材がどのくらいになるのかは、まだわかりません。

与謝野氏はリーマンの破綻の日本への影響はハチが刺した程度と話していましたが、これはさすがに状況を見誤っている感があります。早速、リーマンが落札した国債1287億円が発行できない事態が起こったり、不動産業界の融資状況がより厳しくなったりと、日本においても影響が出始めています。

メリルの動きはあまり聞かないのですが、株主がバンカメの買収を反対する決議を出す可能性があるかもしれないという観測があるそうです。

モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスは、どちらも資本増強を行っています。それぞれ、東京三菱UFJと、バフェット率いるバークシャー・ハサウェイから。どちらも、要求配当率が10%&転換権つきなので、非常に魅力的な投資だと思います。

日がまた昇り始めたのかもしれません。
日本企業の海外M&Aの1-8月実績は4兆5600億円で、昨年度の2.8倍にもなるそうです。


・銀行系

9月上旬に、ドイツのCommerzbankがDresdnerをヨーロッパ最大の保険会社Allianzから145億ドルで買収することを決めています。

ワシントンミューチュアルが破たんし、JPモルガンに救済合併されました。幸い、ワシントン・ミューチュアルの支店では大きな騒ぎ等は起こっていないようです。

モルガンスタンレーに対して合併提案をしていたワコビアがシティに救済合併されることになりました。アメリカの預金保険公社は、シティが被ることになる損失のうち一定額以上は補てんする契約を結ぶそうです。

また、ロイズTSBもイギリスの住宅融資最大手であるHBOSと合併交渉に入っています。


一連の動きをみていると、この9月のうちに、政策から感じられる危機感が大きく変わっていっている気がします。つぶれるところにはつぶれてもらう、というスタンスから、金融危機の連鎖を止めるために、なりふり構わない感を受けます。7000億ドルの救済パッケージ法案は下院で否決されましたが、ポールソン氏はさらに折り合いをつけて同法案を通す意向を示しており、その通りになる可能性は高いと考えられているようです。

混乱のため、短期金利は急上昇しています。特にドル・ポンド・ユーロの短期金利は急上昇。日本のそれも合わせて上昇しているのですが、欧米ほどではないようです。JPY 3MLIBORは9月末久々に1%を超えました。



・その他

株価の急落を受けて、アクティヴィストファンドのポートフォリオ構成が変化してきているようです。スティールが提出した株式保有割合の変更報告書によると、同社の日清食品やシチズンへの投資比率がかなり落ちているようです。


・それ以外の経済ニュース

生産活動の停滞などにより原油価格が1バレル145ドルから100ドルへ急落する中、OPECは価格維持のために1日当たりの原油産出量を520,000バレル下げるそうです。

イラクとロイヤル・ダッチ・シェルがイラク南部の油田においてジョイント・ベンチャーを立ち上げるそうで、欧米の企業の参入は1972年以来初めてのことだそうです。フランスの電力会社であるEDFがBritish Energyに買収提案をしていますが、British Energy社はバークシャー・ハサウェイからもオファーを受けており(EDFよりはるかに低い価格で)、そちらに傾いているそうです。

i Phoneの売り上げは20万台以降頭打ちになっているそうです。ソフトバンクはアップルと毎週数万台を入荷する約束を交わしており、ソフトバンクが法人向けにiPhoneを無償提供している背景には、在庫の積み上がりがあるようです。i Phone、友人に触らせてもらったのですが、メールがものすごく打ちにくかったです… (まあ、携帯で僕とメールをする皆さんはご存じの様に、僕の携帯メールは無味乾燥なのでiPhoneにしたところで弊害は少ないのですが)

携帯電話と言えば、グーグルも携帯電話を10月からアメリカで発売するそうで、個人的にはこれが気になっていたりします。



その他

高齢化が如実に表れてきました。総務省の統計によると、70歳以上の人口は前年度比57万人増加の2017万人となり、初めて2000万人を突破しました。75歳以上は1321万人で、人口の1割を占めます。

日本での100歳以上の人口が3万6000人を超えたそうです(こちらは厚労省の調査)。このうち女性が3万人超。長寿一位は引き続き沖縄県だそうです。

ジュネーブ郊外で大型粒子加速器(全周27km!)が作られ、運転を始めています。その目的は、質量の起源と考えられているヒッグス粒子の発見などにあります。ちなみに、この開発途中で、ブラックホールが発生し大変なことになるのではないか、という事が問題になり、科学者による真剣な議論が取り交わされたのちに、実験にGoサインが出たそうです。

そうそう、物理学を勉強したいです。教科書は買ったのですが、まだ積んどく状態・・・ とりあえず、ギボンズのゲーム理論の教科書(残り4分の1)をやっつけないと。
 
Comment
≪この記事へのコメント≫
日はまた昇りはじめた…のだといいのですが…

以前のサブプライムの時、日本の金融機関は救援を求められたのに応えず、中国とシンガポールとドバイだかアブダビだかの政府系ファンドがこれに応じた記憶があります。

あの時と今回との差はなんなのでしょう。

ビッグスリーも融資を受けたようですね。航空業界も気になります。デトロイト・マルデダメ・シティ……
2008/10/02(木) 15:54:26 | URL | 三浦介 #-[ 編集]
忘れてました(汗)お誕生日おめでとうございます!!
2008/10/02(木) 15:55:40 | URL | 三浦介 #-[ 編集]
ありがとうございました。

タイミングの違いだったのでしょうか。正直微妙なところはよくわかりません。

おお、三浦介さんもDMCをご存じなのですね!

2008/10/03(金) 02:08:11 | URL | Taejun #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 
Trackback
この記事のトラックバックURL
≪この記事へのトラックバック≫
Designed by aykm.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。