Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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悩む力。
悩む力 (集英社新書 444C)悩む力 (集英社新書 444C)
(2008/05/16)
姜尚中

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内容の要約(のようなもの)

科学の発展は、宗教や慣習などの既存の基盤を徐々に破壊している。それは、今まで人間個人において「集団」の占めるウェイトを低下させ、代わりに「自我」の占めるウェイトを増大させた。自由が増した人間は、ニーチェの描いたツァラトストラのように生きることを強いられている。
(ツァラトストラについてのエントリ:http://stjofonekorea.blog6.fc2.com/blog-entry-991.html

・それでも人間は、何か信じる者を探さないといけない。他人の作りものでないものにその信じる対象を探すためには、悩みぬくことがとても重要になってくる。
・人間は相互に承認されることによってはじめて幸せを感じることができるもの。自我がむき出しのままでは人間は色々な袋小路にはまることになり、現代の世相はその一つの反映となっている。
・科学の発展は人間の知のうち、脳の知を重視させるようになり、身体知が軽視されつつある。しかし、身体知も重視してよいのでは。



感想・意見

ウェーバーと夏目漱石というよりは、ニーチェと養老孟司と稲盛和夫の本という感じがする。
57歳になっての夢は見ていてすごく楽しそうで、著者への好感度は一気に上がった。

夏目漱石の解釈のうち、少し無理がありそうな部分については、「私には~と思われるのです」という、少しずるいつなげ方をしている。無理がある点は無理があるとして認めてしまったらよいのではないか。

誤植も少し目立った。



引用したい点

P37:自分の城を築こうとする者は必ず破滅する。(カール・ヤスパースの言葉)  

P106:人生とは、自分がどうすべきなのか選択せざるをえない瞬間の集積であり、それを乗り越えていくためには、何かを信じて答えを見つけなければなりません。
・・・意識しようとしてしまいと、人は信ずるところのものから、ものごとの意味を供給されます。意味をつかめていないと、人は生きていけません。
 そのための方法はいくつかあると思います。
 ・・・しかし、そのどれにも納得できないのなら、何ものにも頼らずに、ウェーバーや漱石のように、自分の知性だけを信じて、自分自身と徹底抗戦しながら生きていくしかありません。」

P109:自分でこれだと確信できるものが得られるまで悩みつづける。あるいは、それしか方法はないということを信じる。
・・・
「信じる者は救われる」というのは、究極的には、そういう意味なのではないでしょうか。何か超越的な存在に恃むというのは他力本願のことではない、と思います。

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