Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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歴史を紡ぐ人。
高校時代の一つ上、たけ先輩の講義を聞く。

 ああ、この人は、歴史を紡ぐ人になるのだな、と、率直に感じた。 綿や繭から糸を作るように、自らの口で語られていない45年代から60年代の在日朝鮮人運動の歴史を語っていく、強いモチベーションと煌く知性を感じることが出来た。

 彼のモチベーションは3つである。
 一つ、45年から60年代までの在日同胞の歴史が、主に支配権力側である官庁により語られてきた現状の解決。
 一つ、在日朝鮮人史の研究を通じた、自己と同胞の規定と、それらの未来の模索。
 一つ、在日朝鮮人史の研究を通じた、脱植民地化。

 彼は、自らを在日朝鮮人と規定する。 それは、地域としての朝鮮に対する植民地支配と、それを受け継ぎいまだ続く植民地主義に対し抵抗する存在として自らを規定するからである。

 彼の研究の特長は、構造に対する理解にあると感じた。 
 彼は、植民地支配を、構造としてとらえる。その主な要素は、民族、階級、ジェンダーである。 構造は、時に物理的暴力を伴うこともある。 また、旧植民地に残る、植民地支配の残滓、自らを再構成する残滓に対し、鋭い視線を向ける。 彼は、脱植民地化を、これら、再構成し続ける残滓の生産の過程としてとらえる。
 本質的な問題である構造に対する理解から始まるため、「帰国か永住か」、「強制労働か移民化」などの、皮相的な議論に陥らない。 

 この方法論は、生きるにおいても、研究するにおいても大切なことだと思う。 本質的な、構造的な問題にたいし考え理解することによって、移ろいやすい日常に対し、どっしりとした態度をとることが可能となるのである。 

 20年後には、アジアの碩学と呼ばれるような人物となっているかもしれない。 その時には自分も、分野は違えど、事を成していようと思う。 大きな刺激を受けることができた一日であった。
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