Taejunomics

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ゲームの理論と経済行動
池田信夫ブログECONO斬り!!など、多くの経済ブログで紹介されている本書ですが、確かに序盤だけでも十分に学びのある素晴らしい本です。(ちなみに、拙著でも、ほんの少しこのバイブルについて言及しています)

ゲームの理論と経済行動〈1〉 (ちくま学芸文庫)ゲームの理論と経済行動〈1〉 (ちくま学芸文庫)


後の経済学に絶大な影響を及ぼした本書は、人間行動を数学的に記述することを試みています。著者らは、今まで経済学において数学が適用されてこなかったのは、経済学の問題が定式化されてこなかったことと、経済における経験的事実(すなわちデータのことでしょうか)がきわめて限られていたことにあると説きます。フォン・ノイマンとモルゲンシュテルンは、物理や化学など、数学がいまや主要な分析道具になった分野においてさえも、事象を数学的に記述することは不可能だ言われた時期があったのであり、人間行動においてはそれが不可能であるということはできないと主張します。著者らはまた、物理学における数学の適用過程に微積分が生まれたように、新たな分野に数学を適用する際には、数学そのものも進歩するのだと述べています。


そんな人間行動を数学的に記述する書と聞くと、壮大で大上段から事物を論ずるような本を想像しがちですが、著者らは、分析は地味で控え目なものと述べています。しかし同時に、分析の対象が地味であることは、その研究の価値が低いことを決して意味しないと著者らは説きます。次の文章には、一度ならず繰り返し読む価値があると思います。

「どのような科学においても偉大な進歩が生ずるのは、究極の目標に比べて控え目な問題を研究してゆく中で、後にますます拡張されてゆくような方法が開発された時期である。自由落下は全くありふれた日常的な物理現象であるが、力学が生みだされたのは、まさに、この実に単純な事実の研究の結果であり、それを天文学のデータと比較考量したおかげであった。」




そして、次の文章は、僕が普段行っている仕事と関連しても、また、研究一般においても、非常に重要な心構えについて述べていると思います。当たり前の事柄を厳密な形で記述することを積み重ねることによって、理論は経験的な「常識」を上回る可能性を有するに到るのですね。

「理論が最初に適用されるのは、結果が自明であって、しかも理論など実は必要としないような初歩的な事柄でなければならない。この初歩的な段階での適用は理論を補強するのに役立つ。つぎの段階は、理論が多少複雑な状況に応用されるにつれて展開されてくる。この段階までくれば、理論はすでに、自明なことや常識的なことをある程度超えた結果を導いてくれる可能性がある。この段階では、理論と応用とは互いに他を補強しあう。この先に真の成功の領域が横たわっている。つまり、理論による正真正銘の予測がそれである。周知のように、数学化されたあらゆる科学は、これら一連の発展段階を通過してきたのである。」





Comment
≪この記事へのコメント≫
ゲーム理論より将棋理論?
先日は、コメントの返信、ありがとうございました。

私以上の数学&経済オンチに勧めたら、面白そうだから読んでみると言ってくれました(「買った!」とまでは聞いてません、ごめんなさい)。

やっと微分積分の意味がわかり、面白いと感じているヤツがノイマンさんの著書に感動できるか、彼の思いの意図を汲み取れるのかは、不安ですが、紹介していただいた内容がわかりやすかったので、読んでみます。一応、SEなんで、ノイマンさんの著書ぐらいは読んでおかないとということも汲みされてますが・・・

ちなみに私は、「ゲーム理論」より「将棋理論」派なんですが(笑)。
2009/05/19(火) 08:54:15 | URL | オッキー #qElNuDpM[ 編集]
オッキーさん

有難うございました!

最初は文章だけですので、最初だけでも楽しく読めると感じています。(私もまだ読んでいる途中です。)

私の場合は、将棋理論でもなく、囲碁理論ですかね・・・ ^^;
2009/05/19(火) 13:12:23 | URL | Taejun #-[ 編集]
囲碁理論も学びたいのですが
※ fc2の調子が悪いようで、多重コメントになっていれば削除ください。

将棋にも囲碁にもある「大局観」ってありますよね。

将棋はいろんな役目がある駒たちがいるので、大局観というのを本当に養うには、囲碁のほうが向いており、一から学びたいと思ってます。

コメントのコメント返しはあまりブログでしないほうが、マナー的にいいのですが、本日「ゲームの理論と経済行動」を近くの本屋さんで注文しました。中規模書店なんで、さすがに店頭で置いてなくて・・・

コメント便乗ですが、今日改めて「15歳からのファイナンス理論入門」読み返しましたが、いとうみつるさんのイラストもいいですね。ツボにはまる(笑いがこもった)のが、

・「虎穴に入らずんば虎児を得ず」のタイガーマスクが構えているところ(再放送ですが、アニメ&プロレスの初代タイガーマスク世代なので、思い入れが深い世代)。

・放課後に覆面を「影」でさらすシーン(これもタイガーマスクの影響か?)。

・覆面を脱いだ「秦俊」さんの素顔がカッコいいところ(これもアニメのタイガーマスクと同じくカッコいい)。

ムギさんと同じ歳なんで、このあたりの男性は、少なくとも同じように感じたと思うはず!?

すいません、長い返信コメントで・・・
2009/05/19(火) 22:40:40 | URL | オッキー #7QW3SW1Y[ 編集]
有難うございました。 確かに、大局観という点では、碁盤の広さもあり、囲碁の方がつくのかもしれませんね。


素顔、なんでこんな顔になったのやら。。 ちなみに今の僕はボーズにヒゲなので、著者の写真とはまったく異なります。。。^^;

イラスト、本当にかわいいですよね。いつかイラストレーターさんにお会いしたいです。


2009/05/20(水) 00:12:35 | URL | Taejun #-[ 編集]
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