Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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年金制度の持続可能性―その1
世界の年金制度がこのままでは破たんする、というのはよく言われていることです。先週のThe Economistの特集は、僕たちに厳然たる事実をつきつけます。かなり長いので、2部構成でお送りします。

1.モデル
2.数字から見る少子高齢化
3.年金制度の限界
4.どれも厳しい解決策


1.モデル

ある程度数字が絡む問題について考える場合には、簡単な数式を一つ作ることにより、状況分析の見通しがだいぶ良くなります。そこで、年金問題についても、簡単な式を用いることにします。

ある年の年金システムの収支はこうなるでしょう。

 年金を払う人の数×支払年金額―年金を受ける人の数×給付額

この式からわかるように、年金制度が持続可能かどうかという問いは、ざっくりいうと、定年未満の働く人々が定年退職した人々を養っていけるかどうかという問いでもあります。

これでマイナスが続くようであれば、そのシステムは持続することができません。制度が維持されるためには、当然ながら、

 年金を払う人の数×支払年金額≧年金を受ける人の数×給付額

という式が長期的に満たされる必要があります。
この式を書き換えてみましょう。(年金無給付は大きな問題ですが)年金を受けられない人がいたりすることを捨象すると、働く人が支払わないといけない年金の金額について、以下の式が得られます。

労働人口にある人が払う年金
≧定年退職者が受け取る年金×(定年退職した人口/労働人口) ・・・☆

この式を使って、このエントリーを書き進めることにします。



2.数字から見る少子高齢化

上の☆式のうち、「定年退職した人口/労働人口」が今後どうなるのかを端的に示してくれるグラフはこれです。
01.gif

1950年ごろまで、先進国における60歳以上の人々の割合は12%強にすぎませんでした。それが2010年には20%になり、さらにその後1年あたり約0.5%ずつ増加していくと予測されています。これは、ヒトが長生きするようになり、出生率が下がることの当然の帰結です。

☆式を用いて考えてみましょう。

労働人口にある人が払う年金
≧定年退職者が受け取る年金×(定年退職した人口/労働人口)

他の状況が変わらないのなら、2030年の日本では、働く人々は、0.5人分の年金を負担しなければなりません。



・寿命の延長
02.gif

西暦1000年までは25歳が平均年齢でした。それは産業革命により飛躍的に増大し、20世紀初頭には50歳に、2000年には65歳になりました。2050年には75歳くらいに伸びると予測されています。30年前にStanford大学のJames Fries氏は人類の平均寿命の限界は85歳と予測しましたが、現在においてもおよそそのあたりが平均寿命の天井であると考えられているようです。長寿国では、2050年までに平均寿命が95歳くらいになるのではないか、という予測もあるようです。


・少子化
3.gif

先進国においては戦後少子化が進んでいます。

経済成長と出生率の間には相関があります。これは、人々が裕福になるほど子供が途中で死ぬ確率が下がること、子供を産むことによる経済的負担(機会費用含む)が相対的に高まることなどによると考えられています。










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