Taejunomics

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峠 (上巻) (新潮文庫)峠 (上巻) (新潮文庫)
(2003/10)
司馬 遼太郎

お勧めされた本。カンボジアにいる間に読みました。
正直言うと、主人公にあまりにも腹が立って途中で本を投げ捨てようとしましたが、それでも最後まで読み切りました。

明治維新の時期に、独立藩を目指した長岡藩の家老である河井継之助を描いた本です。河井の洞察力や胆力、時勢を見る力とサムライとしての精神には多くを学ぶことができました。ですが、僕はどうしても、彼のことが好きになれません。

理由その1
行動における矛盾。自らが遊郭に入り浸っていたのにもかかわらず、それを自分の藩で禁制にしたこと。言行一致を説く陽明学を学んだ主人公が、どうしてこんな行動をとることができたのか、理解に苦しみます。本人は弁が立つので、この指摘に対していろいろと言い訳をしていますが、一般人から見れば、河井継之助の行動の矛盾は明らかなように思われます。

理由その2
過度の自尊心。継之助は諸国留学から帰ったのち、自分が下級藩士であるにも関わらず、「自分が勤められるのは重役でしかない」として、まったく仕事をしません。彼が実際に能力のある人間だとしても、このような態度は到底受け入れられるものではありません。この本を読みながら、河井に対して「くだくだ言わずにまず働いたらどうなのだろう」と思った人が僕だけではないことを願います。



とはいえ、彼から学ぶことが非常に多いのは否みがたい事実です。

人間だれもが欠点を持っています。自らの重要な価値観に抵触する欠点を持っている他人のことを、「生理的に受け入れられない人間」と呼ぶのかもしれません。他者に対する侮蔑は、その人からの貴重な学びの機会を失うので、どんな人からも学ぼうとする姿勢は常に持ち続けたいと思います。






Comment
≪この記事へのコメント≫
読んで頂いてありがとうございます
こんにちは。
佐藤幸恵です。

お忙しい中、読んで頂いてありがとうございます。
そして、感想のコメントに冷や汗をかいたり
ほほ笑んだり(苦笑い?)してしまいました。

慎さん、本当に本当に真っ直ぐな方なのですね。
不届き者の私は、慎さんにお会いした時
真っ直ぐに目を合わせると、なんだかとても反省
しなくてはならない気持ちになった理由が良く
判りました。

私はあの本をそのような視点で読んだ事はなかったので
再度読みなおしてみたいと思います。

私自身があの本から高校生の時に受け取ったものは
「この国を何とかしよう」
という考えを持つことです。
そして、行動する事。
(特にどうやって行動するかに於いて。)

今は、日本というより、世界という感覚になって
いますが、
足下の自分の身の回りしか大事にしない感覚から
一転、空と世界を見るきっかけになった本です。

とはいえ、日本人特有の、
「破滅型ヒーローに感傷的になることが好き」
だという理由も否めません。


正直な感想、ありがとうございました。


ちなみに私が投げ捨てようと何度も思った本は
高校の時に読んだ
サリンジャーの「ナインストーリーズ」
です。

8日のセミナー、予定があっていけずに
とても残念です。
社員にも行ってみるように声をかけました。

素晴らしい会になる事をお祈りいたします。
次回は是非参加させてください。


追伸:
お葉書ありがとうございました。
とても嬉しかったです。
大切に本に挿んでおります。
2009/08/05(水) 14:25:37 | URL | 佐藤幸恵 #-[ 編集]
昔読んだ記憶があるけど、王陽明について興味をもったこと以外は、あまり印象に残ってないな。

これを読むくらいなら、「胡蝶の夢」をオススメする。
「峠」と違って有名どころだから、もう読んだかも知らんけど…
2009/08/05(水) 21:49:11 | URL | 唐紙 #-[ 編集]
三十里 腰抜け武士の 越す峠
読みました。結局長岡藩は負けた訳ですしね。中立というのは大局を誤りました。

個人的には大村益次郎の「花神」の方が超オススメです。国粋主義者との対決など。

イネさんが可愛い!!
2009/08/06(木) 13:38:42 | URL | 三浦介 #-[ 編集]
佐藤さん、不躾で申し訳ありませんでした・・・
ですが、これからも自らの感じたことは率直に語れる誠実さを有していきたいと考えています。

唐紙、紹介有難う。内容は聞いたことあるけど、読んでない。
読んでみるよ。

三浦介さん、ご無沙汰です。
花神も、初めて聞く本の名前です。ぜひ読んでみます。
2009/08/07(金) 00:01:41 | URL | Taejun #-[ 編集]
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