Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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貧困大国アメリカ②:貧しい人々にもたらされるもの
貧困大国アメリカ、第二部、貧困層にもたらされるものです。

1.肥満
 皮肉に映るかもしれませんが、アメリカでは貧困層は肥満になりやすい状況にあります。なぜなら、お金がないと、低カロリーで栄養価が高い食品ではなく、栄養価が低く高カロリーで調理に手間・器具のかからないのジャンク・フードを食べざるをえなくなるからです。
 学校には割引給食制度がありますが、これもコスト削減圧力にさらされているためにジャンク・フードに傾斜せざるをえなくなっています。 現在アメリカにおけるフードスタンプ利用者は3000万人弱ですが、上述の理由から、フードスタンプ使用者の肥満になるリスクは高いということが指摘されています。
http://www.reuters.com/articlePrint?articleId=USTRE57H4ZV20090818

 「貧困層の受給者たちの多くは栄養に関する知識も持ち合わせておらず、とにかく生き延びるためにカロリーの高いものをフードスタンプで買えるだけ買う。」

 というのが、フードスタンプ受給者を肥満へと追いやるドライバーなのでしょう。


 また、ジャンク・フードは健康に悪影響を与えるため、貧困が再生産されることになります。 このことを体を張って検証した映画が(実際には検証とは言えませんが)、先日紹介した「スーパーサイズ・ミー」です。


※「もう、絶対、一生、二度と、マックが食べれなくなる無数の理由。」という面白いエントリーを見つけたのでこれもご紹介。

http://d.hatena.ne.jp/ziprocker/20090910

「パンドラの箱を開けよう。最近のペッパーランチに代表されるハンバーグ店でのO-157の発祥は単なる食中毒ではない。これは完全に食肉産業の構造的な病いだ。はっきと言おう。生焼けの肉にOー157が混入しているという事実が示すのは、その肉に牛の糞が混じっているということだ。多くの人は文字通り「焼け糞の混じった肉」を食わされている。(もちろん、混じっている糞はほんの微量だから誰も気がつきはしない。そして不幸なことに生焼けの糞肉を喰わされた人々が発症している)これは紛れも無い事実だ。この問題を知ったのは、エリック・シュローサーがマクドナルドについて徹底的に調査して書いた、「ファーストフードが世界を食いつくす」(日本版の出版は2001年8月)という本のおかげだ。この本読み終わって、ゾっとした。いや、本当に、マジかよ。悪夢だ。もう二度とマクドナルドやチェーン店のハンバーガーやハンバーグ、牛丼、スタ丼、焼肉、いや、それだけじゃない、スーパーやコンビニのあらゆる安いアメリカ産の肉なんか絶対食べたくない。心の底からそう思った。」






2.軍への入隊
 軍へ入隊する高校生のほとんどは、家の状況が苦しくて入隊した人々です。
 入隊のリクルーティングは、個人情報に基づき効果的に行われます。対象は貧困層や不法移民。大学入学のための資金提供や市民権などのために、高校生は入隊を決意します。
 リクルーターも同様の理由で入隊した高卒の軍人が多いです。これら高卒の兵士は鉄砲玉として使われます。成績が悪いと最も危険な最前線に飛ばされるため、リクルーターたちは懸命に、ときに詐術を用いてでもリクルーティングを行います。
 少なくない高卒兵士がイラクに送られ、帰還後も負傷、精神的な後遺症や精神安定のための麻薬中毒に苦しんでいます。給与は思ったより低く、なかなか大学卒業ができない退役軍人も多いです。

 これを非難するのはたやすいですが、現時点では事実上他に選択肢がないという状況があります。 

 「私の高校の生徒たちのほとんどは、親が失業中だったりアルコール依存症だったり若いシングルマザーだったりと、問題を抱えた家庭の子です。でもその子たちのためにどんなに胸を痛めても、私たち教師にできることはない。貧困地域の現場を知らない平和活動家たちの主張は私には綺麗事に聞こえますね。高校を卒業してもマクドナルドでハンバーガーを焼くか、ストリートのチンピラになるような将来しかない子供たちを見たら、心ある大人は誰でも、せめて彼らに大学進学のチャンスを与えてあげたいと思うはずです。」

 とは、学校の先生の言葉。
 
 そもそもの貧困が問題なのであって、それを利用する人々を責めたところで問題の根本的な解決には至らないのでしょう。





Lessons Learned
・貧困層の増大と市場原理の過剰導入が相まると災厄がもたらされる。
・市場システムがワークしにくい分野が存在する。特に人命が関わる分野と、情報の非対称が存在する分野、長期投資が必要な分野。
・自由競争のシステムとセーフティ・ネットは二つで一つ
・貧困は様々な社会問題・戦争の温床となる。貧困層を対象としたビジネス・システムを問題とするのではなく、貧困そのものを問題とみなさないと、根本的な解決はもたらされない

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