Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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パートタイムNPOの組織運営:その1
別にNPOのマネジメントの本を読んだわけでもないのですが、これまでの経験を通じて感じたことは多いので、備忘録代りに。

パートタイムでNPOの組織運営は、ある意味で会社運営よりも難易度が高いと思います。 運営が難しい理由は、主に二つ。

第一に、パートタイムで運営していると、メンバーはその組織に完全に従属しているわけではないので、メンバーに命令することは不可能です。また、それぞれが本業を持ちながら活動をしているので、その持ち時間も常に不確実です。本業が忙しくなって、なかなかパートタイムの活動ができないような場合は、よくあります。

第二に、特に初期においては、NPOの活動を通じて金銭的な報酬を担保するのはかなり難しいです。となると、人の働く動機の一つである金銭的な要求をあまり満たすことができません。


そんなパートタイムのNPOが機能するためには、少なくとも、次の三つの要件が満たされていないといけないと思います。

1.居心地のよいチーム
2.本人の自己実現を尊重
3.参加者の時間を有効活用

結構長いので、まずはその1であるチーム作りについて紹介しようと思います。


1.居心地のよいチーム作り
1.1.仲間選び

基本ですが、仲間は自分と異質な人を集めるべきです。似た者同士があつまることで、組織のリスクは高まります。僕は何かのコンセプトを打ち出したり、事業を前に進めるのは得意ですが、細かい面を詰めるのは得意な方ではありません。だから、それを埋め合わせてくれる仲間が必要。

また、パートタイムだと特に、一人でも嫌な人がいると、組織からは一瞬で人が引いていきます。そういう人が入らないためのチェックは(もちろん常にできるわけではありませんが)、重要だと考えています。たとえば、長い時間付き合っている友達が一人もいない人は、何らかの問題を抱えている場合が多いです。


1.2.ルビコンを渡る
最初のうちは単に弱いつながりで人が集まって創造的な議論をしていくのはよいのですが、それは人の集まりではあってもチームにはなりえないと思います。ひとつの目的を達成するために団結するチームを作るためには、どこかのポイントで、みんながコミットメントを示す必要があります。

マイクロファイナンスのプロジェクトでは、実行委員希望者には、最低三年間続けることを約束してもらっています。ファンドの投資期間は3年なので、それくらいの期間を一緒にするつもりがないと、なかなかチームとしての結束を保てないからです。




1.3.相互理解
意見の対立が人格の対立とならないためには、相互理解が重要です。そのために重要なことの一つは、相手の歴史を理解することだと考えています。

他のメンバーが自分と違う意見を持っているとき、その違いにだけ意識が行ってしまうと、対立は深まってしまいます。しかし、メンバーがこれまで歩いてきた歴史を理解すると、意見の対立を何らかの文脈にのせて考えられるようになります。 これは、意見の対立を乗り越えるためにとても大切なことだと思います。

僕たちは、チームの合宿をたまに行っています。今まで2回行ってきた合宿では、皆が自分のこれまでの歴史を15分~20分くらいで話すようにしています。隠し事は基本的にしないで。 これをすると最初はみんな面喰いますが、結構盛り上がり、相互理解に基づいてチームの結束力は確実に強くなります。


1.4.相互尊重
プロジェクトが難局に差し掛かってくると、意見の対立が激化することになります。そういうときに、お互いを尊重して、前向きな議論を行うように全体を誘導することはとても重要です。

もともと、ウェブの議論というのは、意見の対立には向いていないものだと思います。長ーいメールをかいてやり取りしていると、揚げ足のとりあいは容易で、どんどんムードは険悪になっていきます。 特に自分の思いが強い人は、そうなりがちのようです。

議論が変な方向に行きそうだとおもったら、常にだれかが前向きに考えるように誘導することは、常に気をつけようとしています。


1.5.公開性と透明性
密室の意思決定や、ひそひそ話による論調の形成がされると、メンバーのモチベーションは著しく下がります。そんな組織では働きたくないと思う人が増えると、メンバーはどんどん減ってしまいます。

だから、大変ではあるけれど、僕たちは、全ての意思決定と業務連絡をオープンにするように呼び掛けています。具体的には、仕事の進捗はすべてメーリングリストを通じて行うこと、何か問題があるときにはミーティングで、対立する相手がいるのならその人がいる場で意見を言うことを再三強調しています。


こういった組織作りについての学びをまとめたのが、Living in Peace Code of Conductです。
そこには次のように明記されています。



Leadership Code of Conduct

オープンであること
私たちはオープンな場で議論を行い、本人の前で行わない異議申し立ては禁止します。
私たちは全ての意思決定は公開の場で行うことにより、ポリティクスを排除し、偏った意見形成を行わないこととします。
私たちは意見の表出は建設的な提案として行い、反対意見がある場合は代替案を提示します。


多様性を尊重すること
私たちは組織発展の不可欠な要素として多様性が必要であることを深く認識し、多様な属性をもつ人の参加や多様な貢献の仕方を受け入れ、推進します。


前向きであること
私たちは出来ないことについて後ろ向きの言動を行わず、出来ることで最善のことを考え、実行します。
私たちは明るく・元気よく・楽しく、をモットーに行動します。


大志を持つこと
私たちは高い志を持ち、その実現に向けて地道な努力も厭わずに取り組みます。
私たちは初心を忘れることなく、原理原則にぶれることのない行動を取ります。


謙虚であること
私たちは相手を思いやり、敬う気持ちを持って他者と接します。
私たちは常に内省に努めることで、自分を客観視します。
私たちは好奇心を持って自らに不足する知識や経験の吸収に努めます。
私たちは自分の行動に誤りがあり、またはそれを指摘された場合には素直にそれを認め、速やかに訂正します。


仕事に責任を持つこと
私たちはLIPにおける自身の役割・仕事について責任感を持ち、最後までやり遂げます。


本業/学業を大切にすること
私たちは、本業/学業に重く価値をおき、そこにおいて秀でることができるよう最大限の努力をします。
私たちは、LIPの活動によって本業/学業を犠牲にしません。

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2009/10/25(日) 18:09:30 | | #[ 編集]
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