Taejunomics

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V字回復の経営
僕はいわゆる「ビジネス書」はあまり読まないのですが、知人が絶賛していたので読んでみました。


V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビジネス人文庫)V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビジネス人文庫)


会社によく見られる問題点と、そのおもな原因を分析し、改革につなげるための方法を著したものです。


本書で説かれている経営についての考え方は、全般的にはアメリカで洗練されてきた経営手法を批判的に再構成したものとなっていて、日本で組織を運営している人の多くが共感できるものとなっていると思います。

本書の基本内容は次の三つに分けることができます。

・組織論
・戦略論
・変革論

二つ目までは、経営学の本を読んだことがある人にとっては、聞き覚えのある内容が少なくないと思います。組織内部での分断を防ぎ、部門間の有機的な結合を目指すことや、競合関係その他に基づいて、自社の適切な勝負どころを抑えていくこと、などです。

正直なところを言うと、この二点目までについて言えば、本書に特別な価値はないと感じました。物語ベースで話が展開されるので、中途半端に教科書的な説明になっているため、組織論・戦略論について学ぶには本書の記述は冗長だと感じます。戦略論や組織論については、教科書を一冊読めばもっとすっと入ってくると個人的には思います。(僕のお勧めは、日経新聞社から出ている経営学入門)


しかし、三点目の変革のためのチーム作りと行動の仕方については、著者が自らとその仲間たちとの経験に基づいて書いているために、他者には書けないものとなっています。この変革論において、本書の無二の価値があるのだと思います。本書には、改革のための50の要諦がまとめられています。

組織の変革というのは、ある意味で革命であり、その実現のためには多くの抵抗勢力と闘っていかなければなりません。著者は、自らの経験に基づいて、改革の際に生じる人々の反応をいくつかにタイプ分けして、それぞれのタイプへの対応策も論じています。抵抗勢力との闘いは、時には食うか食われるかの熾烈なものであり、改革をやりぬくためには論理と情熱と気合が必要不可欠です。改革へのマインドと行動は、適切な人事(例えば、改革案の立案者を実行者にさせるなど)によりさらに強いものとなりえます。

たまたま本書の舞台は組織の大改革ですが、本書で説かれているポイントは、日常のちょっとした改革においても十分に役立てられるものだと思います。

自分がターンアラウンドの実行者となったときには、もう一度読みたいと思う本でした。

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