Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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組織における多様性と同質性のバランス
組織における多様性と同質性のバランスを考えることが多い今日この頃。

組織の中に異端児がいることはとても大切だと思う。その理由は、組織の多様性が意見形成の妥当性の関係にあるようだ。ある研究によると、構成員が似たり寄ったりの組織が内部で議論を重ねていくと、どんどん過激で極端な方向にはしりがちらしい。ドストエフスキーは「悪霊」において組織の恐ろしい力学を見事な筆致で描いてみせた。「悪霊」における仲間殺し、とまでいかなくても、似たり寄ったりの人ばかりで集まった組織が独善的なアクションを起こすことは少なくないように思われる。

僕が仲間活動しているNPOには異端児っぽい人がいる。仮に彼の名前をSとしよう。このNPOのミッションは機会の平等による貧困削減なのだが、Sはその点については他のメンバーほどには熱意が無いように見える(見せかけているだけかもしれない)。ただ、Sのような人間がメンバーにいると、独善的で「イケてない」アクションについてダメ出しが出やすくなり、組織のリスクが下がっているのも事実だ。社会にインパクトを与えたいのであれば、独善的なアクションがもたらすものは避けるべきだからだ。異端児がいることによって、組織の意見形成がある程度健全で妥当なものになることは、実感ベースとして正しいと思う。

ただし、全く考えがバラバラの人間が集めればよいわけではないようだ。根本的な考え方が異なる人が集まると、コミュニケーションにかかるコストは甚大になり、組織の意思決定のスピードを落としやすい。また、根本的なミッションが共有出来ていない組織は、不測の事態や困難に直面すると必要以上に揺れ動いてしまう。基本的な指針が共有出来ていないと、自分たちが方向修正をしているのか、ぶれているのかわからなくなる。

特にパートタイムでの組織の場合、組織設計の最も重要なことのひとつは、参加者全員で共有する価値観をどこに置くか、かもしれない。共有したい要件を増やしすぎると異質な人が排除され組織のリスクを高めるし、少なく且つ緩くしすぎると逆境に弱くなる。

多様性と同質性のバランスのさじ加減は非常に難しいが、二つのヒントがある気がする。第一に、組織として達成したい目標を明確にすることによって、ある程度バランスがとれていくと思う。第二に、人間には異質な存在を排除したがる性質も備わっているようなので、多少は異なる見解を持つ人に対して寛容であるくらいが丁度よいのかもしれない。


Comment
≪この記事へのコメント≫
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2010/05/07(金) 09:17:44 | | #[ 編集]
おっしゃる通りです
私は人事のコンサルタントをしております。
組織論について意見を求められることは意外と少ないのですが、
多様性を確保することで組織の健全性を確保する戦略は「ダイバシティ」として括るのが流行りです。
一方、共通理念を持つことの重要性は、企業理念の構築(クレドなど)や、コンピテンシー理論を参照することで、理解を深めることができるのと思います。

お若いし、専門分野ではないのに鋭い洞察、さすがですね!
2010/05/13(木) 17:47:07 | URL | とりうみ #-[ 編集]
とりうみさん

こんばんは。レス遅れてしまってごめんなさい。有難うございました。

なんだかんだ、必死に考えていると痛い目に遭いながら学ぶことがとても多いようです。当事者であることから、沢山得をしている気がします。
2010/05/19(水) 01:42:44 | URL | Taejun #-[ 編集]
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