Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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児童養護施設についてこれまで考えてきたこと、やろうしていること
R0015391.jpgもうすぐなのですが、11月14日午後2時から、私が行っているLiving in PeaceというNGOのフォーラムがあります。テーマは児童養護施設です。

フォーラムにもぜひ参加して欲しいのですが、これだけは伝えたい、という内容を書きました。5分くらいで読めると思うので、お時間を拝借できればと思います。


虐待などが理由で、親から隔離されて児童養護施設で暮らしている子どもは全国に3万人います。施設の数は570あります。


多くの施設はひどい状況にあり、僕たちはこれを変えたいと思っています。

「日本では努力すれば誰でもいい暮らしが出来る」というのは事実だと思います。しかし、その「努力できる能力」は、自分の人生を肯定する感情に由来していて、その根底には人間に対する信頼があります。僕が努力できたのも、決して自分ひとりのお陰ではなくて、自分を愛してくれていた人のお陰のようなのです。

暴力や放置、性的虐待を受けた子どもは、人間に対する信頼を根底から失っている場合があります。その回復のためには、受けた虐待と同じだけの密度と時間のケアが必要なのですが、ほとんどの児童養護施設は資金に余裕がなく、親代わりとなる職員を十分に雇えていません。職員は平均して10人以上の子どもの面倒を同時に見ています。ひとり親が10人の面倒をみることはほぼ不可能に近いと思います。子どもは手厚いケアを受けられず、心の回復はなかなか進みません。

子どもの自己肯定感の欠如は、数字にも如実に表れています。大学進学率が50%を越えた今日の日本において、児童養護施設の子どもの大学進学率は10%以下です。高校中退率も7.6%と、全国平均の4倍近くあります。その先には、低所得労働であったり、違法な仕事が待っている場合もあります。

人が機会の平等から疎外されて絶望せざるを得ない社会は、決して平和な社会になりえないと思います。歴史上の悲劇の多くは、絶望をせざるを得ない人々がいるときに生じてきました。僕の目には、開発途上国の貧困層と、日本の児童養護施設の子どもたちのどちらも、同じくらいに深刻なものに見えます。


僕たちは、この現状を少しでも変えたいと思っています。
根本的な問題は社会の無関心にあると僕たちは考えています。一番直接的な問題は職員数不足といわれていますが、それは結果であって根本問題ではないようです。ただし、社会の関心を高めてそれを政策変更にまで結びつけるのには、どう考えてもかなりの年月がかかるし、その間にも目の前で困っている子どもを見過ごすこともできません。

自分は何をするべきかを見つけるために、1年くらい試行錯誤をしました。転職するときに得た休暇を使って、児童養護施設での住込みもしました。住込みで現場感を得て、勉強もして、専門家やこの分野の先達にも学び、やっと解決の糸口のようなものを見つけました。

僕たちが考える児童養護施設の問題解決の糸口は、施設の改築です。

児童養護施設の建物の多くは旧式の寮のような作りになっています。これを、家庭に近い環境で子どもたちが生活できる施設に建て直すことで、とても大きな効果が出ます。

現行制度の下では、施設をこのように改築すると、職員数を倍近くに増やせるだけの補助金が毎年出てくるようになります。また、自分の住んでいる「家」がキレイになることで心が落ち着いたり、生活サイクルが安定する可能性があります。しかも、この建設費用のうち約7割は国からの補助金が出ます。

ざっくり計算の例として、定員42人の施設の新築費用が4億円だとしましょう。
このとき、もし手元に1億2千万円があれば、4億円の施設を新築できて、かつ、児童指導員(子どもの親代わりの職員)を最大で7人雇えるだけのお金が毎年出てきます。勤続年数にもよりますが、毎年4000万円くらいです。

簡単にいうと、手元に1億2千万円があれば、それが4億円の施設と、毎年4000万円のキャッシュフローに変わるわけです。都道府県別に差はあるのですが、施設の新築がもたらすインパクトはとてもレバレッジがきいたものになっています。


問題はこの手持ち資金がないことです。僕たちはこの資金を、多くの個人からの寄付で集めたいと思っています。

これまで、こういったお金は少数の富裕層がポーンと出す場合が多かったそうです。これでも当面の問題は解決されますが、根本的な問題である社会の無関心を解決できません。だから、本当に面倒で大変であっても、僕たちはより多くの人々からの寄付を募っていきたいと考えています。その集め方を考えていて、それをフォーラムで発表する予定です。

また、子どもの進学支援のための寄付のプログラムも準備しています。本質的な問題解決には、進学が最も重要だと考えるからです。


私たちのこれまでの活動や思索の集大成が、今回のフォーラムとなります。参加費の半分は、児童養護施設に寄付されます。

児童養護施設の話をするとき、ついつい感情論に流されがちですが、今回は現場の方のみならず経済学者にも参加いただき、私たちの活動意義を検証しようと思っています。基調講演者の「バナーキー」こと橘木先生は格差や子どもの貧困について研究している著名な経済学者で、今回は幸運にも基調講演をお願いできることになりました。

お忙しい中恐縮ですが、もし可能であれば足を運んでみてください。皆様からのご来場を心からお待ちしています。

日時:11/14(日) 14:00~18:00
場所:日本財団2F大会議室(赤坂) http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html
参加費:3000円
詳細及びお申し込み:http://bit.ly/c4tsK9

Comment
≪この記事へのコメント≫
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
2010/11/09(火) 10:09:17 | | #[ 編集]
5分はかからなかったですが
ざんねんです。。
もっと違う方向でがんばったほうがいいよ。。
2011/01/22(土) 02:20:51 | URL | 権兵衛 #-[ 編集]
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