Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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断絶を埋めうる選挙。
 いよいよ、2日後には舞台。  
 四分の不安と六分の高揚感(芥川風)が程よい具合に混ざり合っている。 楽しかった練習の日々ももう終わりかと考えると、幾分かうら悲しい気分にもなる。

 演劇全般の感想は、初日目が終わった後と、全日程終了後に書くことにして、

 今回の選挙結果について、感じたことだけをちょちょいと書こうと思う。


 間違いなく、日本の政治にとっては、トータルで見た場合は、プラスであったと思う。 有権者が参加した選挙だったからである。
 郵政民営化は、10年くらいの長い期間をかけて行われていくものなので、その成果の是非はまだわからないとしても、有権者の多くが参加したことの意義は大きい。 投票率約65%なんて、昨今の日本の選挙では考えられない。
 
 なぜ、多くの有権者が参加したことが大きな意義を持つと自分は考えるのか。
 さくっと考えた理由は:
 ・投票者が自らが国の方向を決めることに参加したという意識を持ったこと
 ・それを通じて、自らが決めた国の方向に関して責任を感じるようになること
 ・それが、将来にわたって、政治の質の向上への波及効果をもたらすこと

 である。

 
 今までは、多くの人が、政策に関して、自分の問題ではなく、政治家たちが勝手にやっている問題として受け取っている場合が往々にしてあったと思う。 しかし、高い投票率に加え、今回は争点が明確であったし、結果も明白であったため、多くの人々が、参与したという意識を持つようになったと思う。

 意識することから、責任感は生じるもの。 今回は多くの投票した人々が、自らの決定に責任を感じるようになると思う。 これからの自民党の政策のパフォーマンスがどのようになるのであれ、その政策について人々が自らの責任を感じるようになることは大きい。 もはや、「政治家たちが勝手にやってきた問題だから・・・」という事を言えない人が、今回の選挙を通じて増えたのではないだろうか。

 「投票者の行動には、マスコミを通じてバイアス(偏り、偏見)がかかっていたから云々」と言う人たちが多いみたいだが、それを今話したところで、詮無いこと。 今回の投票率の高さは、将来にわたってそのバイアスを少なくする貴重な契機となると思う。

 波及効果といった場合、イメージとしては、

 参与意識の高まり→政策への注目→政治意識の高まり→より多くの人が投票→さらに参与意識が高まる・・・


 といった感じである。

 学生運動などでもそうだったのであるが、一度多くの人が真剣にある物事に参与したら、その効果は、多くの場合正の波及効果をもたらすものだと思う。




 最後に、この投票率の高さの歴史的意義について考えてみる。 
 今回の選挙は、戦前と戦後の間の断絶を多少なりとも埋めるのではないだろうか。

 近代史において、日本では国の方向を決める意思決定が大衆によってなされたことが多くなかった。 明治維新は、侍という特殊な階級に先導されなされたし、戦後の民主主義の多くの部分は占領からもたらされた。 押し付け憲法論が、その是非はどうであれ、取りざたされるのは、一つの象徴的な事柄である。

 近代民主主義の成立のための一つのキーワードとして、「国民・市民による意思決定の記憶の保有」があると、自分は考えている。 「国民・市民による意思決定の記憶」とは、例えば、フランスでの革命、アメリカでの独立戦争などが、それにあたる。
 
 人権も、もともとは、そういった、意思決定に参与する「自立・自律する強い個人」をその享有主体としていた。 例えば、ゲーテは、「ファウスト」において
 「自由も権利も日毎にそれを闘いとってこそ、それを享受するに値する人間といえるのである」(原文ママではなし。うろ覚え。)
 と語っているし、ジョン・スチュアート・ミルなども、「自由論」において、その自由の享有主体として、強い個人を想定していた(ちなみに、彼はそれを持たない野蛮人は自由の享有主体ではないとした。これは植民地支配の正当化の論理となった、がそれは傍論)。 ジョン・ロックも同様のことを話している。確か、「統治論」だったか。 


 今回の選挙は、日本史における戦前と戦後の間の断絶(その間に大衆による意思決定を出来なかったという意味において)を埋めるための貴重な契機となるのではないか、と、自分は考えていたりする。
 
 これを読んでくれている政治専攻の皆さん、コメントお待ちしております。 
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