Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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阪神っていくらになるの?
 楽天のネタが書きたくてしょうがないが、とりあえず、阪神ネタを書ききっちゃいましょう。

 阪神タイガース上場について。
 

 0.阪神っていくらになるの?
 1.IPOパズルって何?
 2.上場したらなんかいいことあるの?
 3.上場したらまずいことってないの?
 4.そもそも、阪神って上場させられるの?

 
 0.阪神っていくらになるの?
 えー、、、前のエントリーで評価しそうなことを書いておきながらなんですが、はっきり言って難しいです。


 そもそも、企業の価値ってどうやって決めるの?
 と、思う人が多いはずなので、一番ポピュラーなのを。 じゃん。
 

 ☆基礎から分かる、企業価値評価☆



 例えば、阪神タイガース株式会社が毎期ごとに100億円ずつ純粋な利益としてキャッシュを得るとする。
 すると、この企業の価値は、

 100+100+100+・・・・・

 「え、無限じゃん。」と考えられそうだが、ところはどっこい、そうはいかない。
 
 なぜなら、「現在の100億円は、一年後の100億円より価値がある」から。

 簡単な例で考えてみる。 
 今、100億円を銀行に金利5%(夢のような話)で預けたとすると、

 現在の100億円の価値=一年後の105億円の価値(100億+利息の5億)

 となるわけ。

 だから、
 1年後の100億円は、現在で言うと100÷1.05億円分の価値しかないことになる。

 これを考えると、阪神タイガース株式会社の企業価値は、、
 100
 +100/1.05
 +100/1.05の二乗
 +100/1.05の三乗
 ・・・

 となるわけで、これを、無限大の時間まで足していくと、
 初項:100億、
 公比:1.05
 の、無限等比級数となるわけで、

 計算すると、100+100÷0.05=2100億円なり。

 となるわけ。 

 この原理で、(だいぶ端折る) 


 企業価値=期毎に出る自由に処分できるお金÷(加重平均資本コスト―成長率) 

 ※加重平均資本コスト、阪神タイガース株式会社くらいのリスクの会社に投資をしたら、平均してどれくらいのリターンが帰ってくるかという率。 上の話では利子率にあたる率。

 この、自由に処分できるお金をフリーキャッシュフローという。 主要事業から得られた利益から調整された利子を差し引いたもの(これをNOPLATという)から、毎期の投資に必要な金額を差し引いたもの。


 例えば、阪神タイガース株式会社の年毎の:
 ・主要事業からの利益:120億円
 ・必要な投資額(選手強化、設備の修理、虎党の組織化):20億円
 ・成長率:5% 
 ・加重平均資本コスト:15% 

 とすると、
 

 阪神タイガースの価値=(120億―20億)/(15%-5%)
           =100億÷10%=100億÷0.1

           =1000億円!!



 と、企業の価値がわかるわけです。 DCF法(この計算の仕方の名前)万歳。 パチパチパチ。


 上記のように、原理は、そんなに難しくはない。 けれど、実際にその数値を持ってくるのが大変。

 これを算出すためには、色々と知る必要があって、少なくとも、
 自由に処分できるお金(=フリーキャッシュフロー)を知るために:
 ・企業の主な事業内容からの利益
 ・企業の成長率
 ・企業の投資に対するリターンの比率

 は知る必要があるし、


 加重平均資本コストを知るためには:
 ・株式の資本コスト
 ・負債の資本コスト
 ・税率
 ・負債と株式の比率 

 を知らなければいけない。
 
 
 というわけで、難しい点が多いわけです。
 ・まず、一番きついのは、阪神の事業内容から出るキャッシュフローがいくらなのか、僕には皆目見当がつかないこと。 優勝する年とそうでない年で、かなり違いそうだし、地元で勝つのが多いかそうでないかでも、かなり分かれてきそう。
 ・さらに、この価値評価の仕方は、阪神タイガース株式会社が一定の割合で成長(または衰退)していくことを前提としているので、そうじゃないと、正確に判断できない。 ましてや、われらが阪神タイガースです。 もしアナリストが虎党だったら、成長率30%なんて試算、、、するわけないか。
 ・しかも、こういう企業価値評価をするときには、通常、失敗を避けるために似たような企業との比較を行うのだが、それも日本の企業とは不可能。欧州なら、マンUのように上場している企業はあるようだが。
 ・その他手法を使うにしても、やはり、阪神のパフォーマンスの数値化は難しい。

 などなど、問題点はいっぱいなわけ。 そこで、


 結論: 出来るとしても資料探しにかなり時間がかかりそう。 もし上場したら、勉強させていただきます。 m(_ _)m
 

 何か有効な評価方法を考え付いた方、教えてください。


 続きはまた次回。
Comment
≪この記事へのコメント≫
久しぶりにおじゃまします。
ここ数回の分析、興味深く拝見しました。
おっしゃるように、企業価値評価も最後は成長率の読みとか前提となる変数によって結果が変わってきてしまうところが難しいですね。
阪神電鉄は鉄道事業が許認可制なので料金改定に制約があったり、安全対策やバリヤフリー化などの投資が義務付けられたりと先が読みにくい部分がありますし、タイガースもプロ野球機構自体が改革途上なので、サラリー・キャップ制とか放映料の再分配などが実現すると収益構造自体も変わる可能性がありますね。
そう考えるとMACの狙いがますますわかりにくくなりますが・・・
2005/10/14(金) 23:44:27 | URL | go2c #RAa2TALo[ 編集]
>go2cさん
 お久しぶりです。

 たしかに、企業価値評価の難しさは仰るとおりだと思います。 そこが醍醐味でもあるのだとは思いますけど^^;簡単に越したことは無いですよね。

 上場株式は必ずといっていいほどアンダープライシングされますので、上場に関してキャピタルゲインがかなり出るはずなので、上場させてさらっと売却しても、目標達成なのかな? と、感じています。
2005/10/15(土) 07:26:13 | URL | Taejunomics管理人 #-[ 編集]
「企業の内在価値を正確にはじき出す公式は、この世には存在しません。その企業について知ることが大事です」
「バリューライン株価指数の構成銘柄すべてについて、その価値を判断できるとか、どの上場銘柄についても真の価値を計算できるとか言う人がいたら、その人は自分の能力をかなり過大評価しています。バリュエーションとはそんな生易しいものではないからです。でも、いくつかの業種に的を絞れば、バリュエーションについてかなりの知識を得ることが出来るでしょう。」
by Warren Buffett
2005/10/15(土) 18:12:26 | URL | F.Nakajima #-[ 編集]
個人的な意見ですが、新聞で報道されている先日の記者会見での発言を見る限り、村上氏は何かバリュエーションで計算違いをしたような気がします。

確かに阪神電鉄の含み益は膨大なものです。但し、それらは電鉄の経営上欠かせない土地がほとんどであり、売却後、阪神電鉄が経営していけるかどうかは疑問です。

もっとも例えばこのような例はあります。
現在、阪神のお隣である阪急電鉄は自分の所有している梅田の所有物件をREITにして現在ブックビルディングを行っています。(三菱UFJ証券幹事。あまり阪急にとっては重要でない物件ばかりを選んでいるようですが)
なぜこんなことをしているのかというと、現在、梅田はJR跡地の再開発事業が始まろうとしています。規模としては汐留再開発に匹敵し、おそらく駅前ターミナルの大規模再開発としては日本最後の事例となるでしょう。
阪急としては自分の庭で大きな勝負をしてみたいのでしょうね。

もし、村上ファンドが自分を正当化したいのであれば、このような投資案件を提示することが必要だと思います。
2005/10/15(土) 19:29:19 | URL | F.Nakajima #-[ 編集]
> F. Nakajimaさん
 コメントありがとうございます。
 バフェット語録、いいですよね。 僕も見たことがあります。
 全てを数式で分かることなんてありえないとは思いますが、ある程度までは数字で引けるラインが存在すると思うので、そのラインだけでも最低限引けるようになりたいですよね。

 後段のコメントは、地元の人ならではの洞察があってとても参考になりました。 また、何かあったらお知らせください。 
 

2005/10/16(日) 16:11:42 | URL | Taejunomics管理人 #-[ 編集]
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