Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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バブルについて。
 去年10万円だった土地の価値が、今は50万円になった。
 バブルはまだ始まったばかり。 もうちょっと、1年くらいは続くと見て間違いない。
 今は50万円の土地の価値は、一年後には、300万円になっている可能性が高い。

 あなたなら、どうする?


 答えは、エントリーの途中に書いておきます。
 久々の経済ネタ、折りしもアメリカの不動産バブルがそろそろ崩壊しそうなので、書いておこう。


1.バブルって何?
2.バブルが生じるとどんなことが起こるの?
3.バブルの崩壊って何か困ったことが起こるの?
の、3本立てで書いていきます。

1.バブルって何?
 2種類の定義があります。 
 第一に、資産の価格が急に上がって、それがいきなり落ちるまでの過程を、バブルと呼ぶ。
 また、この資産の価格が急に上がったときの価格と、本来の価格との間の隔たりについても、バブルと呼ぶ。 よく、「バブルが崩壊する」、といったときのバブルは、こっちのバブル。
 別に、大きければバブルというわけではなく、日々のなだらかな価格の変化についても、バブルと呼ぶ。

2.バブルが生じるとどんなことが起こるの?
 お互いに絡み合っている、4つの変化が考えられる:
①資産効果
人々が持っている資産の価格が上がると、消費が増えることになる。 この、資産の増大が人々の消費行動に与える効果のことを資産効果という。 消費が増すと、GDPは上昇するのだけれど、一方で、(市場に出回っている貨幣の量が一定だと)利子率が上昇する。 利子率が上昇すると、多くの人にとっては、貯金をして利息を得るのが有利だから、貯蓄が増え、この分、GDPは下落することになり、先のGDP上昇を相殺することになる。

 ※消費、投資、政府の支出、貿易黒字の増大、利子率の低下などは、GDPを増大させる要因と考えられていて、貯蓄の増大、利子率の上昇などは、GDPを低下させる要因と考えられています。


②投資増大
 さらに、バブル期には、株式を発行してお金を集めるのが楽になるので、投資が増大する。 投資の増大はGDPを上昇させる。

③借入の容易化
 価格が上がっている資産を担保にしてお金を借りるのが、以前よりも楽になるため、借入が増えて、結果投資や消費が増大する。 これは、日本の80年代のバブルを考えると分かりやすいと思う。 ああ、バブル期に学生時代を過ごしたかった。

④人々の期待の変化
 ※経済学やファイナンスの理論では、期待というのは「将来に関する予測」といった意味。 
これは、その場合によりけりなのだけれども、人々が今起こっているバブルについてどう考えるかによって、人々の行動は変化する。 「まだ続くだろう」と考えるのならば、引き続き投資が増えるわけだし、「もう終わるな」と多くの人が考えるのならば、ドミノ倒し的な引き上げも起こりうる。

 
 話はちょっとそれるが、
この、「バブルはまだ続くだろう」と人々が合理的に期待したとき、その期待に基づくバブルを、「合理的バブル」と呼ぶ。 バブルは、合理的な人々の間でも生じうるのである。
 僕は最初これを読んだとき、「へ?」と思った。 なぜなら、合理的な人間だったら、バブルは終わるものだと知っていると、思ったから。
 けれど、よく、考えてみると、確かに合理的なバブルは起こるようだ。

さっきの例。
 去年10万円だった土地の価値が、今は50万円になった。
 今は50万円の土地の価値は、
・70%の確率で、一年後には、300万円になっている。
 ・20%の確率で、一年後にも50万円。
 ・10%の確率で、1年後に30万円。

 ということが、分かっている。 

 あなたなら、どうする?

 そう、バブルがいつかは終わると分かっていても、たいていの合理的な人は、今50万円の土地を買ってしまって、一年後に売り飛ばすことを考えるだろう。
 
 踊る阿呆に見る阿呆
同じ阿呆なら踊らにゃソンソン


 これぞ、合理的バブルを後押しする精神。

 生きなければいけない人間の、その時々の合理的な行動が、非合理的な結果をもたらす。 なんとも皮肉な話だな、と思う。 バブルだけでなく、こういったことは、誰にしも身に覚えのあることではないのだろうか? 
 

.バブルの崩壊って何か困ったことが起きるの?

 (非合理的バブルに関しては、様態が様々で特殊な結果が起こりうるので、ちょっと説明を省かせてもらう。)

 奇異な感じを受けるかもしれないが、実は、バブルの崩壊は、原理的には実体経済には影響を及ぼさない。 みんながバブルを合理的認識しているのならば、資産の価格が急に落ちても、その本来の価格はそれだったのだと分かっているので、カネの動きには影響を与えても、モノの動き(実体経済)には影響は与えないのである。 
 けれど、それは原理の話であって、実際は違うことは皆がよく知っている。 上で話した原理の問題点は、バブルの崩壊に伴う、個々の人々の行動の変化(ミクロレベルの影響)について、考察が足りない点にある。

 小さなバブルが崩壊しても、人々の行動に変化は起きないかもしれない。 だが、大きなバブルが崩壊するとどうなるか。 2つの側面から、人々の行動に大きな変化を及ぼしうる:
 ①期待の変化。 人々が将来の資産の価格についてする予想が悲観的になることが多く、結果消費や投資が減ってしまうことが起こりうる。 そうすると、GDPの成長には悪影響を及ぼす。
 ②価格メカニズムに対する信頼の変化。 人々が、価格が実際の価値を反映していると信頼しなくなると、実際の経済においても、何らかの歪みが生じる可能性がある。 これも、GDPには悪影響を及ぼしうる。

 さらに、人々の行動のみならず、大きな価格体系の変化などが起こった場合には、様々な混乱が生じるわけで、それも実際の経済には悪影響を及ぼしうる。


 以上を考えると、バブルが大きくなってしまった場合には、それをどうやって、徐々に小さくしていくかが重要なポイントとなると思う。 シャボン玉を破裂させるのではなく、どうやってしぼませるか。

 といっても、「言うは易し、行うは難し」、なわけで。。 FRB新議長、バーナンキ氏の腕前の拝見といったところです。
Comment
≪この記事へのコメント≫
経済についても全然わかりません。
けど、今日のエントリーで少しバブルについてわかりました。
アメリカの経済が急激に悪化すれば、それは日本や世界にも影響を及ぼすんですか?
2005/11/04(金) 22:44:41 | URL | 敬柱 #-[ 編集]
 コメントありがとう。
 アメリカの経済の深刻なレベルの悪化は、ほぼ確実に日本や世界に影響を及ぼすね。 ただ、アメリカのバブルがアメリカ経済にどれくらいの影響を与えるのかは、まだ正確には分かりません。
2005/11/05(土) 08:31:43 | URL | Taejunomics管理人 #-[ 編集]
そうだよね、乗っかっておくべきだよね!
私、合理的な人。
オドラニャ、ソンソン!

でも、踊るための元手が、、、
2005/11/05(土) 19:08:56 | URL | gyu #-[ 編集]
返信コマッスムニダ。
明日「アベ博士~」観にいきます。
学園祭で、アベ博士に握手。
2005/11/05(土) 19:20:00 | URL | 敬柱 #-[ 編集]
 >GYUさん
 先生の作品という、最高の手元があるじゃないですか。 


 >敬柱
 見に来てくれてありがとう。コメント、期待してます。 

 あ、それと、経済大国の経済が世界に及ぼす影響については、そのうちエントリーを書くことにします。
2005/11/06(日) 22:34:45 | URL | Taejunomics管理人 #-[ 編集]
始めまして。
明日バブルについて発表があるんですが、簡単にまとめるならばどんな風に言えばいいですかね?
2005/11/15(火) 22:53:40 | URL | さるしん #-[ 編集]
 さるしんさん、
 コメント&恐ろしいキラーパスありがとうございます。汗

 もう手遅れだったら申し訳ないのですが、、バブルの何について発表されるのでしょうか? さすがに、バブルについて発表するといわれても^^;
2005/11/16(水) 16:29:31 | URL | Taejunomics管理人 #-[ 編集]
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