Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) --:--:-- | スポンサー広告 | Trackback(-) | Comment(-)
エンロンとライブドア。
 前回の続き。

 エンロンは、一気に生じた債務により破綻。

 しかし、事は、エンロンの破綻のみではとどまらない。


 エンロンの監査を担当していたのは、当事アメリカでビッグ5に入っていた会計事務所のアーサー・アンダーセン。 アンダーセンにも批判が集中する。 
 当時、統合が進んでいたアメリカ会計事務所ビッグ5は:
・クラインベルト・ピートマーウィック・ゲーデーラー(KPMG)
・アーンスト・ヤング(E&Y)
・デロイト・トウシュ・トーマツ(DTT)
・プライスウォーターハウス・クーパース(PwC)
・アーサー・アンダーセン


 2002年1月にはアンダーセンがエンロンの監査に関する文書を大量に破棄していたことが明らかになる。 2002年3月には司法省が司法妨害の容疑でアンダーセンを起訴し、信用が一気に失墜する。 

 その後、アンダーセンは、同じくビッグ5であるKMPGと経営の全面統合をしようとするが交渉が決裂。 アンダーセンは地域別に他の会計事務所に統合される。 アメリカのアンダーセンは監査業務に特化した中堅会計事務所として生き残るため、7000人を解雇。 しかし、大口顧客の流出は止まらない。 その後、2002年6月15日には、ヒューストンの連邦地裁陪審団より有罪評決を言い渡される。 これを受け、アンダーセンは8月31日に監査業務を停止、消滅した。

 ビッグ5はビッグ4となる。 日本の監査法人との提携は以下の通り:
・KPMG  -あずさ監査法人
・E&Y   -新日本監査法人
・DTT   -監査法人トーマツ
・PwC   -中央青山監査法人


  
 エンロン事件がアメリカの経済に多大な影響を及ぼした理由は、事件が、アメリカの会計システムに対する不信を惹起したことによる。
 
 この、システム不信というのが重要なポイントだと思う。
 どんな大企業であっても、先進国においては、その企業一つの規模は全体の0.数%程度のものであり、経済全体に甚大な被害は及ぼさない。 だから、どんな事件が起こっても、それが「個別の事件」として扱われる限りは、社会に与えるインパクトは小さい。



 以上を鑑みると、ライブドア事件は、エンロンのそれのような影響を与えないだろう。
 ライブドアの監査法人は、ライブドアの息のかかっていたところであり、超有名会計事務所などではないから、監査の不行届も「個別の問題」として扱われる可能性が大きい。
 
 悪影響を与えるとしたら、東証のシステムの問題だろうか。 けれど、取引量の限界というものは、会計不信とは違って、是正すれば信頼の回復は容易であるから、やはり大きな混乱を起こすとは考えにくい。

 
 (で、今朝isologueを見たら、大分前に内容としては同じことが書かれていて、へこんだのは内緒の話で。)
Comment
≪この記事へのコメント≫
アーサーアンダーセンのその後
これには後日談があり、アーサーアンダーセンに対する有罪評決は昨年11月に連邦最高裁の全員一致でひっくり返されています。理由は陪審への指示違反(違法性の認識が必要であることが指示されていなかったこと)なので、シロというわけではありませんが、何れにせよ、既にAAは消滅してしまった後であり、裁判は何ら意味がなかったわけです・・・
アメリカにおけるエンロン事件の影響は、上場会社に対する過剰反応的規制や複雑な金融取引に対するバッシングから、上場のとりやめや上場廃止を検討する企業も増えたことや、その動きに呼応して取引所を通さないPEやヘッジファンドの存在感が増したところにも出てきているんじゃないかと思います。
そうした意味での影響は日本でも、特にベンチャーや成長企業を中心に出てくるのではないかというのが、実務家として感じていることなんですよね・・・
2006/01/31(火) 01:13:56 | URL | 47th #cyygG8p6[ 編集]
 47thさん、いつも貴重なコメントありがとうございます。
 
 最近のエンロンの元取締役達の裁判に関する記事は、時折新聞で見かけるのですが、その裁判の事は、初めて知りました。

 >上場会社に対する過剰反応的規制や複雑な金融取引に対するバッシングから、上場のとりやめや上場廃止を検討する企業も増えたことや、その動きに呼応して取引所を通さないPEやヘッジファンドの存在感が増したところ

 読みながら、なるほど、と感じました。 よくよく考えてみれば仰るとおりですね。

 
 >特にベンチャーや成長企業を中心に出てくるのではないかというのが、実務家として感じていることなんですよね・・・

 知り合いの起業家も同じようなことを言っていました。 実際に、上場の準備をしていた多くの企業が困難に立たされているようです。
 それでも、これらは、すぐ収まるのじゃないかな、と僕はすごく楽観的に考えてしまっています。。。
2006/01/31(火) 22:30:22 | URL | Taejun #-[ 編集]
こんばんは
>>Taejunさん

こんばんは。
ライブドア事件でクローズアップされている監査人ですが、港陽監査法人ばかりですよね。
これは、平成16年9月期のライブドアの決算を担当したの港陽だからでしょうが、基本的にライブドア=港陽というイメージがあるような気がしています。

ただ、今回のもう一つの舞台であるライブドアマーケティングを考えると、平成16年12月期の決算担当が中央青山監査法人なんですよね。
あまり指摘されているところを見ませんが、ライブドアマーケティングの粉飾も指摘されていますし、無視はできないのかなと。
2006/02/01(水) 22:32:07 | URL | grande #-[ 編集]
 grandeさん、コメントありがとうございます。
 勉強不足で、今知りました・・・!
 前言撤回なのですが、でしたら、仰るとおり無視することが出来ない事態に発展する可能性が高まりますね。
 想像しただけで恐ろしい。。
2006/02/01(水) 23:41:56 | URL | Taejun #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 
Trackback
この記事のトラックバックURL
≪この記事へのトラックバック≫
Designed by aykm.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。