Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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映画感想文:ホテル・ルワンダ。
 100日間で、100万人が死んだ。
 いや、殺された。
 それも、隣人の手によって。

 絶望と狂気が渦巻く中、あなたなら、どうしますか?
 特に、あなたが、加害者側の人間だったら?


20060409233825.jpg


 ホテル・ルワンダは、そんな中、正気と智慧とほんの少しの勇気を持つ一人のホテルの支配人が、1200人の虐殺される運命にあった人々を死から救った事実を、映画化したものです。
 
determination.jpg

 
 以下、衝き動かされるように書きあげました。 僕だからこそ書ける内容があると感じたからです。

 今年で一番気合を入れて書きました。
 この記事を見てくれた人が、最後まで読んでくれる事を強く願っています。

 
 0.ルワンダ虐殺の背景
 1.『知られた』物語と『知られざる』物語
 2.国際社会の責任 
 3.僕ならどうした?
 4.結びに―主人公本人のコメントと共に 

 


 0.ルワンダ虐殺の背景

 輝く太陽の下、美しい衣装を纏い歌と踊りを愛する陽気な人々が裕福ではないまでもつつましく暮らしていた大陸を、欧米列強が瞬く間に侵略したのは、19世紀の事。 
IvoryCoast.jpg



 ルワンダは、第一次世界大戦まではドイツの植民地、その後は、ベルギーの植民地でした。
 欧米列強による植民地支配には、一定の傾向があります。 それは、分割して統治するということです。 大きな力の反抗勢力が出来ないように、団結をさせない。 
 団結させないための方法は簡単です。 「お互いを憎みあうように仕向けること」です。 もちろん、このやりかたは東アジアにおいても、程度の差はあれとられていましたし、今でもとられているのかもしれません。
 
 map.jpg


 中央よりの東アフリカに位置するルワンダにおいては、西洋人に顔立ちが似ている『ツチ族(今はツチ族、フツ族と言う表現は差別を助長するということで禁じられています)』が支配部族として仕立て上げられます。 そして、80%以上を占める多数派の『フツ族』を、被差別側へ。 教育を初めとした徹底的な制度介入により、部族間の差別意識は容易に取り払えない根強いものになっていきます。 こうして、同じ言語、同じ習慣、同じ宗教を持ち、生活の基礎が農耕か遊牧かと言う点でしか違いがなかった『フツ族』と『ツチ族』が『作り上げられて』いきます。

 ルワンダの独立後、73年には、多数派の『フツ族』が政権を奪取、今度は『ツチ族』への支配を開始します。 その後、『ツチ族』は反乱軍を組み闘争に乗り出し、ルワンダ内戦が始まります。 その内戦も1993年の和平合意により収束へ至るかに見えたとき、94年には『フツ族』の大統領が暗殺され(犯人は分かっていません)ます。 事件以前から、『フツ族』ではラジオ放送などを通じて、扇動がされてきました。 かくして、『フツ族』による、100日間で100万人にもなる『ツチ族』大虐殺が始まります。
 
 
 

 1.一つの「知られた」物語の裏側にはその数倍、数万倍の「知られざる」物語があること 

 20060409234224.jpg

 虐殺の地、ルワンダで正気を保ち行動をとった人間は、主人公となったポールひとりではなかったと思います。 いつでも、こういう事態においても正しい行動を取れる人々が、多くはないまでもいくらかはいるものです。 でも、そういう人間は、ほとんどの場合、長生きできない。 狂気が支配する世界において、正気を保って生きながらえる事がどれだけ難しいか、私達は知っていると思います。
 Nazi.jpg
 ドイツにおいても、シンドラーは一人だけじゃなかったはずでしょう。
 
 主人公ポールは、「たった一人正気を保った人」では決してなくて、「正気を保ち隣人を救おうとした人々の中で、生き残った唯一の人」だったということを、忘れてはいけないと思います。

 


 2.国際社会の責任

国際社会は、多くの場合、困難に喘ぐ国の人々に対して、見て見ぬふりをしてきました。 同じような出来事は、いまもどこかで起こっているのかもしれないのです。

 例えばアフガニスタン。
Afganistan.jpg

 20年以上、国際社会はこの国を見過ごしてきました。 その間に、おびただしい量の血が流されてきたにもかかわらず。 アル・カーイダがその地に潜伏しているという情報を通して、やっと国際社会、特に先進国の僕たちはこの国に目を向けた。 文化遺産にも指定されていたバーミヤンの仏像は破壊されたのではない、恥辱に耐え切れず崩れ落ちたのだ、と言うのは、正鵠を射た表現だと感じます。


 Plestine.jpg

poverty.jpg




 映画中でも、虐殺のシーンを撮ったビデオを見ながら、「これを見れば国際社会が振り向いてくれるはず」と安堵する主人公に対し、ジャーナリストが吐き捨てるようにこう語ります。 「世界の人々はあの映像を見て、『怖いね』、と言うだけで、またディナーを続けるさ。」 そして、事実そのとおりになります。 僕は、その事実をともに作り上げている一人です。 この記事を読んでくれているあなたも、その一人かもしれません。

 また、さらにある国連平和維持軍は、先進諸国がルワンダから手を引くという報告を受けた後、落胆し、主人公ポールにこう語ります。「君が信じてる西側の超大国は、君らはゴミだと思っている。 君は頭が良く、スタッフの信望も厚いが、このホテルのオーナーにはなれない。 黒人だからだ。 君らは『ニガー(アメリカの黒人と言う意味合い)』以下の、アフリカ人だ。」




 3.僕ならどうした?

 「僕ならどうしただろう?」と自分に問いかける事が多い今日この頃です。 こういう想像をすることって、とても重要な事だと思っています。 たとえ、その想像が一時的な形而上学的想念で、それが打ち切られたとたん、また平凡な生活に戻ることがいつもの事だったとしても。
 正直なところ、勇気や正義だとか言った、いわゆる「高尚」な理由から、正しい行動をとることは出来ないと思っています。 もし、そういう行動をとることが出来るとしたら、自分が愛する人々を守りたい場合や、「いつの間にか引くに引けない状況になってしまった」と感じた場合だけなのかなと。 現状の自分を飾ることは出来ません。 正直言って、僕はそんなに勇敢な人間にはなれていません。
 今の僕がポールの立場だったら、すぐに欧米に逃亡して、「ここで私にしかできない闘い方がある」だとか格好のつく理由をつけて、適度に適当なアクションだけを起こしているかもしれません。 行動の伴わない良心は虚偽だ、と説き、死を恐れずに朝鮮半島を分断する38度線を越えたリム・スギョン氏の言葉の前に、僕はただただ頭を垂れます。 
 
 でも、こんな自分ではありたくないと強く感じる僕がいます。 日ごろの、己の良心に従った行動を心がけ、自分の良心の鏡で自分を省みる、そういう生活を繰り返すことによって、少しでも理想の自分に近づいていければと思っています。 そういう意味でも、心から感謝したい映画でした。



 4.結びに

 僕にとっては、どうしても対岸の火事には見えない問題です。 
 それには多くの理由があります。

 友人であるアフリカのある国の王族の友人からつぶさに話を聞いたことがあること。 「この世のどこかで不正が起こったときには、それを強く感じる」ようにしてきたチェ・ゲバラの薫陶を受けているのも一つの理由。 また、大学時代に刑法を講義していた先生が、このルワンダ国際法廷立ち上げのメンバーだったことも。 さらに、世界中の難民や虐殺の問題などに積極的に取り組んでいるNGOにてインターンをして、今もボランティアをしていることも理由だと思います。

 しかし、対岸の火事に見えない理由は何よりも、関東大震災が起こったときに多くの在日朝鮮人が虐殺され、朝鮮戦争時には、同じ民族どうしで殺し合い、何百万人もの人々が死んだところにあるのだと感じています。

 P90100501.jpg
慰霊碑


20060410001246.jpg
ピカソ、「朝鮮の虐殺」

 


 だから、わが身と引き比べながら、身につまされる思いで、このエントリーを書きました。

 人間は忘れる生き物だと思います。 それを知った上で、忘れない努力をすることは、本当に大切だと思います。


 このエントリーが何かの参考になれば、本当に嬉しく思います。 


 最後に、主人公のモデルであるポール・ルセサバギナ氏本人の言葉をもって、このエントリーを終えたいと思います。 (写真右側が本人です)
20060410004143.jpg



 「私は自分の仕事をやっただけです。ああいう状況に対峙した時、考える暇がない時は幸運なのかもしれません。自分に課せられた事をやるだけですから。」

 「トロント国際映画祭で映画を初めて大スクリーンで見たとき、とても感動しました。あるジャーナリストに言ったことを覚えています。これは自分の人生で最良の夜だと。 なぜなら、94年の大虐殺以来、私がずっと伝えたかったことが、やっと伝えられたから。」

 「自分たちが殺されることは分かっていた。 でも、『こんなこと許さない』と言わないで、臆病者のまま死にたくは無かったのです。」

 「大虐殺の事を考えたり、話したりすると、何日か眠れなくなるし、悪夢にうなされることもあります。 でも、ルワンダで起きていた事を知っていた人はみんなそうですから。」


 最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました。
Comment
≪この記事へのコメント≫
こんばんわ
日本人としてコメントします

関東大震災時、日本人の一部が
デマを流して朝鮮の方達を虐殺した
のは事実です。
しかし、朝鮮人虐殺と、ルワンダ虐殺は
背景が違うので、同一視すべきではありません。
ルワンダには民族間の争いと憎悪の前史及び
歴史背景が
存在しますが、朝鮮人が地震後虐殺されたのには
その背景はありません。むしろ、そのあおりによる
虐殺後、直ちに同じ日本人が止めに入り、そのような
愚考を止めたのが現実です。ルワンダでは、未だに
それが後をひき、くすぶってますが、日本はどうか?
朝鮮の人達が騒ぐだけで、気にも留めないか、進歩的
日本人?が謝罪を繰り返すばかりです。
そして、朝鮮人は自らそれを招いた側面がある訳です
現に資料が現として存在します
「東京付近の震災を利用し、朝鮮人は各地に放火し、不逞の目的を遂行せんとし、現に東京市内に於て爆弾を所持し、石油を注ぎて放火するものあり。既に東京府下には一部戒厳令を施行したるが故に、各地に於て充分周密なる視察を加へ、鮮人の行動に対しては厳密なる取締を加へられたし」
現代史資料 第6巻-関東大震災と朝鮮人』みすず書房
そして、朝鮮人だけでなく、中国人 時に日本人の
方言を話す人も犠牲になっています。是の被害者は
朝鮮人だけではないのです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%A2%E6%9D%B1%E5%A4%A7%E9%9C%87%E7%81%BD

私は、朝鮮の方が、ひたすら自分は被害者と騒ぎ
自分にそれを招いた責任がある可能性を考えない
事に疑問を呈したい。
ルワンダには、欧米植民地化という悲劇があったとはいえ、同じ土地にすみ 宗教 言語 を共有しながらも
現地の人達の愚かさによって起きた面も否めません

どうかよくよくお考え頂きたく想います 
2006/04/10(月) 01:30:08 | URL | IRIAS #-[ 編集]
 コメント有難うございます。

 では、IRIASにお尋ねしたいのですが、虐殺等が起こる背景が同じものだと思われますか? 同じ側面がありつつも、つねに個別的な理由があると思っています。 
 僕が関東大震災時の事を引いたのは、虐殺は、起こりそうに無くても身近に起こるということを強く感じたことが大きな理由です。 それについて誤解があればご容赦を。 

 名前は忘れましたが、ある警察署長が当時多くの朝鮮人をかくまった話を聞いています。 押し寄せる暴徒を前にして、「殺すならまず自分を殺せ」という気迫の前に、彼・彼女らは去っていったということでした。



 >そして、朝鮮人は自らそれを招いた側面がある訳です
現に資料が現として存在します

 資料について。
 虐殺等が起こった際に、そのような政府系(あっていますか? 少なくとも先導した人だと思いますが)からの資料をどうやって信用できるのでしょうか?
 同様の事を、他の虐殺が起こった際の政府の報道についても言えると思います。 ルワンダで虐殺が起こった当時の『フツ族』による反『ツチ族』報道は、ほとんどが欺瞞に満ちたものでした。 虐殺が起こったきっかけも、大統領の暗殺が『ツチ族』の仕業にされたことがきっかけでした(エントリーでも述べましたが、だれが実際に反抗を行ったのかは明らかではありません)。

 ・・・と、こういうことを話していたら、「じゃあ、どうすんだよ?」となってしまいそうなのですが。 それでも、こういう特殊な事情の際には、「やるもの」の側の情報にバイアスがかかっていない可能性を否めませんし、それ相応の態度をとっていきたいと思っています。

 
 さらに、被害者が当時の在日朝鮮人だけじゃないことも事実でしょう。 標準語を流暢に話せた人のみならず、朝鮮人をかばった日本人も亡くなられたと聞きました。 しかし、だからと言って事実の重みが変わるものではないと感じています。 

 

 ※朝起きた直後に急いでばたばたと書いたせいか文がめちゃくちゃだったので、修正しました。 修正したのは意味不明な箇所のみです。
2006/04/10(月) 23:26:18 | URL | Taejun #-[ 編集]
人がほんとうに悪くなると、人を傷つけて喜ぶこと以外に興味を持たなくなる。by ゲーテ
2006/04/11(火) 23:14:28 | URL | かずきん #-[ 編集]
 かずきんさん、コメント有難うございます。 
 本当に業が深い生き物だと思います。 それを理解しつつ、どうすれば乗り越えられるのか考えていきたいものですね。
2006/04/12(水) 00:07:54 | URL | Taejun #-[ 編集]
こんばんわ

<それについて誤解があれば
理解しました。了解です

6000人・・・朝鮮の方たちは、中国歴代王朝に
影響されて数字を大きく誇張する面もあります。
被害者でありたがくる面もあります。この数字には
バイアスが懸かっていませんか?

ルワンダ・・・100万人 一日10万人どうやって
殺せるのか・・・この地域の人々は、こんなことを
するような精神しか育てられなかったのか・・・

ゲーテの格言 いいですね。人間の本質をついた
言葉です。人間がこれ以上悪くならないよう、一人一人にできることをしてゆきたいです
2006/04/12(水) 00:44:18 | URL | IRIAS #-[ 編集]
 >被害者でありたがくる面もあります。この数字には
バイアスが懸かっていませんか?

 今回の数字のみに限らず多くの場合、その可能性を否めないと思います。 被害者の心理と言うのは今も昔もそうあるものだったし、そうあるだろうと思っています。

 中央大の教授(名前を忘れてしまいました)が、遺骨の調査などをしています。 その報告を集会で聞いたことがあるのですが、それを聞きながら20万や600万といった数字に比べたら、6000人と言う数字には相対的にバイアスがかかりにくいと感じました。

 数字そのものも重要なのですが、「あった」、「なかった」の議論がより重要なのだろうなとかんじる今日この頃です。
2006/04/12(水) 07:07:31 | URL | Taejun #-[ 編集]
裁判記録によると3百数十人。6000人というのは、震災後に現地入りした1人の朝鮮人民族主義団体メンバー(だったかな?)の調査が元ネタかと思います。真実はその中間のどこかにあるのでしょうが、それはまあ知る由もありません。

問題は、この手の虐殺行為は、実に詰らない偶然が幾つか重なっただけで起こってしまうという事実です。

聞いた話で恐縮ですが、関東大震災直前に、大阪で実際に朝鮮人が井戸に毒(実際には汚物)を入れるという事件が起こったらしいです。この事件自体は単なる個人間の諍いが原因だそうですが、新聞で取り上げられたため皆の印象に残っていたようです。それが、震災後の混乱下でデマとして増幅されてしまったということで、この事件がなければ、もしかしたら虐殺は起こっていなかったかも知れません。

人間というのは実に進歩しない生き物なので、これからも虐殺行為が途絶えることはないでしょう。防ぐ方法があるとするなら、それは何があろうと人間を極限状態にまで追い込まないだけの豊かさだけかも知れません。

たとえ阪神大震災のような未曾有の大地震があっても、当日や翌日に救助隊が入り、水・食料や居場所がすぐに手配できるだけの豊かな社会なら、略奪や虐殺なんかまず起こらないんですよね。
2006/04/12(水) 20:00:36 | URL | xxx #mQop/nM.[ 編集]
xxxさん、コメント有難うございます。

 >裁判記録によると3百数十人。6000人というのは、震災後に現地入りした1人の朝鮮人民族主義団体メンバー(だったかな?)の調査が元ネタかと思います。真実はその中間のどこかにあるのでしょうが、それはまあ知る由もありません。

 初めて知りました。 参考になります。 ありがとうございました。


 >つまらない偶然がいくつも
 実際、引き金となる事柄は、本当に後になったら唖然としてしまうような些細なものである場合も少なくないと思います。 
 ただ、僕が他の様々なかたちの大量殺戮などを見ながら感じるのは、 きっかけは些細なことでも、そのきっかけにいたることには、偶然以上のものがあるのではないかな、と感じたりしています。

 豊かさに関する議論も同意します。
 精神的にも物質的にも豊かな世の中であれば、こういったことはまず起こらなくなるのでしょうね。 そう信じたいです。


 これからもよろしくお願いします。

2006/04/12(水) 23:12:12 | URL | Taejun #-[ 編集]
どうもです。

>きっかけは些細なことでも、そのきっかけにいたることには、偶然以上のものがあるのではないか

その「偶然以上のこと」という名の油は、常に世界に満ち溢れていると思うんですよ。ただ、99%はそれでも余り酷いことにはならない。詰らない偶然の積み重ねというマッチが火を付けない限りは。油も火も、少しずつ取り除くことは出来ても取り除くことはまず不可能でしょうから、せめて余り燃え広がらないうちに鎮火できる体制を整えたいものです。
2006/04/13(木) 13:32:34 | URL | xxx #mQop/nM.[ 編集]
 引き続きのコメント有難うございます。

 >油も火も、少しずつ取り除くことは出来ても取り除くことはまず不可能でしょうから、せめて余り燃え広がらないうちに鎮火できる体制を整えたいものです。

 同意します。 
 含蓄のあるコメント有難うございます。
 これからもよろしくお願いします。 
 
2006/04/13(木) 22:30:11 | URL | Taejun #-[ 編集]
ホテルルワンダの詳細ご紹介ありがとうございます。
気になっていたのですが見る機会がなかったもので。

失礼ながらつらつら書かせてください。

映画といえば、まったくジャンルは違いますが、
ソクーロフのTheSunのDVD買ったので見れたら感想書きますね。まったく違うアプローチですが、評判からは「歴史の中の人間に迫る」
という映画の得意な部分を遺憾なく発揮している作品のように
想像しています。

さて、上記皆さんの議論を拝読して
ずいぶん前に読んだ本を思い出しました。

「韓洪九の韓国現代史 韓国とはどういう国か」という本です。
韓国人の歴史学者である著者がこの本の中で、独り言のように
「韓国の歴史を振り返って考える際に、つい考えてしまう
のは、どうして日本という存在があったのか、(そしてああいう
風に韓国・朝鮮に介入したのか) それさえなければ
もっと様々なことが簡単だったのに」というようなことを
書いていたように思います(印象のみで書いているので
不正確だと思います。お許しください)。

僕はすごく感じ入ったというか、歴史というのはそういう
ものなのだろうなあと思ったのを覚えています。
彼の感覚は(僕の当時の理解では)、朝鮮民族だけに集中して
反省なり今後への提言なりを行いたいのに、日本人という
存在が韓国・北朝鮮という国と歴史を難しくしている、という
歴史学者としての忸怩たる思いから出た言葉のようでした。

政治的にアンビバレンツというか。親日と呼ばれる
日本の存在を利用した勢力も内部にいたし、またそのせいで
日本統治が終わった後の展開が非常に複雑になった、とも。

歴史とはジャンルが異なりますが、
日本を離れて米国で日本に定着しそうにない領域を学んでいる
自分は彼の感覚がわかるように思います。
日本人である自分は最終的には日本の役に立ちたいのに、
今のところ日本では自分が学んだことを活用するチャンスが
少ない。わかる気がするのはその「もどかしい感じ」、です。
その定着しそうにない原因が「日本人であること自体に原因がある」
気がしているからこそもどかしいのだと思います。
(自分は日本にも必要な領域だと思って米国に来たのですが)

僕は日本では自覚的には同世代にコリアン・ジャパニーズの友人が
いませんでした(中国・台湾からの留学生は後輩にいましたが)。
歴史も韓国料理も好きでしたが、敢えて踏み込みませんでした。
当時の自分にはリアルに引き受けられないテーマだったのでしょう。
(韓国映画は好きなものがたくさんありますが。「チング」とか「西便制」とか「殺人の追憶」も良かった)

米国に住むようになり、少しずつコリアン(系)の知り合いが
でき、日本人というアイデンティティーを避けて通れなくなりました。
日本人であることを引き受けるということは、やはり同じような顔を
した、同じような食文化を持った近隣諸国との関係や歴史や
米国との関係や歴史を引き受けるということになるのだと
生活レベルでは感じています。

横滑りの上、とりとめなくなってしまったのでやめますが、
無知を自覚し勉強したいと思っています。
今後ともよろしくお願いします。
2006/04/15(土) 16:08:27 | URL | taka #-[ 編集]
ご無沙汰しております
資料が行方不明なので、ウロ覚えの投稿です。
確か、当時、東京在住の朝鮮人が2万5000人近くだったと思います。6000人というと4分の一となります。

ですが、震災の二年後には、朝鮮人が2万5000人を超えていたと記憶しております。

人口の四分の一が殺害された東京に二年でやってくるでしょうか・・・?

最後に、僕は8000人と言う数字を見たことがあります。金正日が拉致を認めてコリアン社会が騒然とした数年前に、日野市でそういう講演会が行われておりました。おそらくは民族主義者の逆襲なのでしょう。政争の具ですね・・・。
2006/04/16(日) 20:59:50 | URL | 田中です #PgXQQ0.I[ 編集]
 takaさん、いつも有難うございます。
 
 ご紹介された著者のお話、わかります。
 ついつい考えてしまうことがあるんですよね、「~が無かったら」と。 日本のみじゃなくて、アメリカについても同様、むしろそれ以上のことがいえるかもしれません。
 
 一つ質問なのですが、
 >その定着しそうにない原因が「日本人であること自体に原因がある」気がしているからこそもどかしいのだと思います。

 と言うのは、具体的にはどういうことなのでしょうか?
 もう少し説明して下ると、僕の理解が深まると思うので、どうぞよろしくお願いします。

 
 このブログを通じて、色々な方と知り合えて、本当に良かったと思っています。 今度お会いするのが楽しみですし、その後もどうぞよろしくお願いします。

 DVDの感想楽しみにしてます^^

 お子さんの健勝をお祈りします。
2006/04/16(日) 22:40:45 | URL | Taejun #-[ 編集]
 田中さん、お久しぶりです。
 とても勉強されていますね。 いつも参考になるコメント有難うございます。

 とても強力な反対意見だと感じます。
 
 ただ、20年代以降、在日朝鮮人の数が急増している事(だいたい、5年ペースで2倍くらいだったはず)を考えると、ありえなくはないと感じています。

 もちろん田中さんのご意見にも筋が通っていると思っています。 事実は微妙なところにあると感じています。
 
 
2006/04/16(日) 22:51:05 | URL | Taejun #-[ 編集]
中途半端な書き方してしまいました。
ヘルスコミュニケーションというのは一般市民と、医療・公衆衛生の
専門家・行政間の情報格差是正のための戦略・プロセス、と
定義されているのですが、米国で学んで1つはっきりしたのは
医療健康情報分野における「公民権運動的」要素が強い、
ということです。

もちろん政府主導の禁煙キャンペーンや生活習慣病予防
で医療費削減、なんていう政治的経済的思惑を実現するための
営みにのっかった事業もその範疇に入るのですが、
あくまで基本は研究者や一般市民がどう公衆衛生問題を
解決できるか、というノウハウです。

そのための全体の問題解決戦略の立案方法を
学び、1つのツールとしてマスメディアを市民の側からいかに
活用するか、というスキルを磨きます。

そこには、
「世界は自分達の力で変えられるもの」
「よりよい社会は自分達の意見と行動で作るもの」
という思想が自然に背景として存在しているのです。

翻って日本に、そういう思想が、行動原理が一般市民の側に
どれだけあるのだろうかと考えた場合、あると自信を持って
言えない自分がいるのでした。

そして先輩の研究者に
「お前のやろうとしていることは、日本に要らないから日本に
無いのではないか」、と言われたときに、言い返すだけの根拠が
まだ持てないでいるのです。今はこちらのノウハウを学ぶことに
集中しているので日本で果たしてどうか、というのは棚上げして
いるのですが、自身の今後のキャリアの問題と絡んで、
先々避けて通れない話ですね。

>「日本人であること自体に原因がある」

というのはそういう意味です。
エントリに直接関係ないマニアックな話に引き込んでしまい
大変恐縮でしたが、ご興味持っていただき嬉しいです。
感謝。
2006/04/17(月) 13:41:28 | URL | taka #-[ 編集]
>>taka様

面白い学問分野もあるものと感心いたしました。
釈迦に説法で誠に恐縮ですが、それは日本でも、
混合医療が解禁されれば面白いビジネスになるんじゃ
ないでしょうか?

そうなれば、健康保険下の医療全体の質が低下することへの
反動として、ある疾患グループに対し、いかに保険の範囲内、
あるいは最低限の自由診療で効果的な治療戦略を構築するか
のコンサルテーションがきっと求められるでしょう。
それは、貴殿の仰る「一般市民と、医療・公衆衛生の専門家・
行政間の情報格差是正のための戦略・プロセス」の
ストライクど真ん中ではありませんか?

日本人は一般に
>「世界は自分達の力で変えられるもの」
>「よりよい社会は自分達の意見と行動で作るもの」
などと信じ込めるほど楽観主義者ではありませんが、
まっとうなビジネススキームが組めれば行動は早いと
思うのです。もし上記のような状況になるのなら、第3分野を
手掛ける保険会社にとって、非常に魅力的な学問分野と
なるのではないでしょうか。
2006/04/17(月) 18:24:06 | URL | xxx #mQop/nM.[ 編集]
 takaさん、返信遅れ申し訳ございません。

 とても勉強になるコメント、ありがとうございました。
 医療分野に関しての僕の知識には、正直不足している点が多いと思うので、これからも勉強させていただければと思っています。

 それと、このコメント、いつか引用させていただいてもよろしいでしょうか? 

 これからもよろしくお願いします。


 
2006/04/19(水) 01:33:47 | URL | Taejun #-[ 編集]
xxxさま

ご興味持っていただきありがとうございます。
自分もそんな匂いを感じて、本業の傍らMBAを受講し始めました。
学問とビジネスと現実への介入(変革)を1つの地平に置いて
考えることがここ数年の目標です。

米国のヘルスコミュニケーションを修めた学生は就職先として
結構、保険会社・病院・州政府保健系部門・連邦政府保健系機関
などの戦略部門にいくようです。学部レベル・修士レベルでの
実践的なカリキュラムがきっちりしていて驚かされます。

ここで言いたかったのは楽観か悲観かという部分ではなく、
要するに日本人が「体制を変える」、「権威構造にたてつく」、
ということの訓練環境とスキルを持たない国民であるということを、
一部の米国民と比較して痛烈に感じている、ということです。
(日本人の本質は楽観主義者だと自分は思っています。)
良くも悪くも従順(の振りをしてそれが癖になっている)、という
ほうが妥当でしょうか。
特に医療分野・公衆衛生分野に関して顕著ですが。

Taejunさん
こちらこそ勉強させていただいています。
引用もちろんOKです。私の言うようなことで良ければ。
ただまだまだ修行を始めたばかりのヒヨッコですので、
(だからピーチクよく鳴くんですね)
その点はご高配のほど。。。
2006/04/19(水) 08:22:17 | URL | taka #-[ 編集]
田中さんのおっしゃりたいのは自分たちの仲間が六千人も殺された街に二年はいくらなんでも早すぎないかということじゃないでしょうか。
もちろん、当時の朝鮮が貧しいのに比べ当時も東京は世界有数の大都会だという事情はあります。

そしてもし当時朝鮮系の人々が際立って危険視されたとしたら、朝鮮人そのものの暴力性というのも幾分はあるのでは?ちなみにこれは最近はやりの嫌韓厨が言うことではなく、元左翼運動家の上田等が書いていることです。
http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/daihachijuunanadai
2006/04/21(金) 22:41:59 | URL | SLEEP #mQop/nM.[ 編集]
 sleepさん、返信遅れ申し訳ございません。
 
 こんな事を言ったら、他の在日コリアンが起こるかもしれませんが、正直言っていわゆる「ガラの悪い」人は相対的に多いと感じています。 もちろん、それにいたる理由についても考える必要があると思います。 このことについては、もし良かったら、映画「パッチギ!」などをご覧ください。
2006/04/22(土) 23:46:28 | URL | Taejun #-[ 編集]
お返事ありがとうございます。

パッチギですか・・・
正直あまり映画と相性が良くないので(飽きてくるんですね)なんとか努力してみます。
あと微妙に異なる問題かもしれませんが、今度の竹島もそうですが韓国人ってなぜ国旗やら写真やら燃やすんですかね?そんなことが外交交渉で何の意味があるのかと。
2006/04/23(日) 15:49:01 | URL | SLEEP #-[ 編集]
 韓国人ってなぜ国旗やら写真やら燃やすんですかね?そんなことが外交交渉で何の意味があるのかと。

 お国柄でしょうか^^; 
 朝鮮民族には、感情をかなりストレートに表現する傾向があるみたいです。

 もちろん、クールな人もいっぱいいて、そういうことをしない人の方が多いとは思います。 ただ、国旗を燃やさない人よりも、燃やしたりする人のほうが報道ウケするので、結果としてかなり多い感じがしてしまっているのかと思います。
2006/04/23(日) 19:41:02 | URL | Taejun #-[ 編集]
関東大震災の「虐殺」の真実
関東大震災の「虐殺」の真実
http://freett.com/iu/memo/Chapter-010506.html#010506020102
というサイトをみつけました。結構正確だと
思われます。それだけです。
2006/04/24(月) 09:46:31 | URL | IRIAS #-[ 編集]
映画のバックグランドの解説たいへん参考になりました。(ルワンダってアフリカなのかな、中南米なのかな、などと映画を観ながら思っていたのです。)

何が出来るか……。まずはわれわれが生きている日本の危機にたいしてみてみぬふりをしないことだと思います。出来ることをやる。その一つが、共謀罪バナーを映画の記事に貼って、映画ブロガーたちにTBしまくっていることなのですが。
2006/05/08(月) 11:24:13 | URL | KUMA0504 #-[ 編集]
I-RIASさん、
 ごめんなさい! 今、コメントに気づきました。。
 遅いですね。。

 KUMA0504さん、ようこそ、そしてコメントありがとうございました。
 バックグラウンドを知るのに役に立てたのなら、本当に嬉しいです。 その目的のために書いたエントリーだったので。

 共謀罪、まずいことになっていますよね。。 僕も仰るとおり、目の前にある抗すべきことに対し常にアクションをとっていこうと思います。 これからもよろしくお願いします。
2006/05/08(月) 23:30:17 | URL | てじゅん #-[ 編集]
関東大地震
こんにちは。
偶然に取り掛かって来た韓国人です。
関東大地震の時の話は幼い頃から聞いてきました。やられた側としてみれば辛い記憶であり話し進む内に知らず知らず過大されてしまったかもしれません。
ところで、その残念な事件が朝鮮人自ら巻き起こしたことであり、韓国側あるいは朝鮮人が批評するべきではないとおっしゃるのを聞い無限に残念であります。
また、最後まで自分の良心を守った当時のその日本人の方々に今皆様のおっしゃるお言葉は言うべきではないでしょう。
私は今皆様のお言葉聞き、これから熱心にこれを練習することにしました。“ごじゅうごえん”当時の皆様の御先祖様が我をお探しになさった時これを発音させたのであります。たから運の悪かった中国人も朝鮮人とみなされ皆様の偉い御先祖様にころされたわけです。 これからもそのヤマトタマシイをうけついだ皆様は自己満足で生きていらっしゃるのてましょう。頑張って下さい。
2007/02/21(水) 01:03:50 | URL | 韓国人 #afXvPe0k[ 編集]
韓国人さん、コメント有難うございます。
ですが、仰ることの筋がいまいち良く理解が出来ません。。 우리말을 써주셔도 되기때문에 한번더 코멘트를 주시지 않겠나요?
2007/02/22(木) 01:08:59 | URL | Taejun #-[ 編集]
ホテル・ルワンダをみて
こんばんは
ホテル・ルワンダの検索からたどりつきました

ホテル・ルワンダをみるのは2回目でした
今回はコメンタリーの方もみたのですが、絶句
息をのみながらポール氏の語りをききました

日本はクリスマスで湧いていることと思います
世界ではどれだけのヒトが平穏にクリスマスをむかえているのでしょう

なんだか今年はそんなことを考えることができるイブになりそうです
バヌアツより

2009/12/23(水) 23:32:26 | URL | JIMBO@vanuatu #xJS4Yg8g[ 編集]
バヌアツさん

レス遅れてすみません。今年も有難うございました。
仰る通り、世界のどこかに常に苦しんでいる人がいるので、日々出来ることを頑張らないといけませんよね。これからもどうぞ宜しくお願い致します。
2010/01/04(月) 14:32:40 | URL | Taejun #-[ 編集]
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ホテル・ルワンダ原題:HOTEL RWANDAhttp://www.hotelrwanda.jp 2004年/南アフリカ=イギリス=イタリア/日本語字幕:田中武人配給:メディア・スーツ、インターフィルム監督:テリー・ジョージ************************************************************************
2006/04/10(月) 07:20:20 | 如意宝珠
【映画的カリスマ指数】★★★★★ とにかく観てください。
2006/04/11(火) 01:55:07 | カリスマ映画論
★本日の金言豆★「フツ族」「ツチ族」などの「~族」という呼称は、差別を連想させるものとして、現在公式の場では使用されない。本作では話をわかりやすくするためにあえて使用。
2006/04/11(火) 23:22:43 | 金言豆のブログ ・・・映画、本、イベント情報等
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