Taejunomics

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税の基礎①:租税の定義と機能。
 何事もキソが大事なんだ(byスラムダンク)。
 
 大学院でのお気に入りに科目である租税法とファイナンス課税なのですが、講義も半分を回ったところなので、復習をかねてずんずん書き進めていこうと思っています。 目標としては、昼休みの時間に一つずつ書いきたいのですが、、まあ、できれば、ということで^^;

 内容は、租税法の基礎を最初に書いていって、半分あたりから、租税法の基礎とファイナンス課税の内容を織り交ぜながら。

 さて、第一回は、「租税の定義と機能」です。

 1.租税とは
 2.税の機能
 


 1.租税とは


 1)定義
 
 バイブル的な租税法のテキストである、金子先生の教科書によると:

 「租税とは、
  ・国家が
  ・特別な給付に対する反対給付としてではなく、公共サービスを提供するための資金調達の目的で
  ・法律の定めに基づいて私人に課する
  ・金銭的給付である。」

 とのことです。 詳しく見ていきましょう。

  ・国家が
   「租税の権力性」とも言われるものです。 租税は、国家によって強制的に課されるもの、という意味です。

  ・特別な給付に対する反対給付としてではなく、公共サービスを提供するための資金調達の目的で
   「租税の非対称性・無償性」、といわれるものです。
   租税は、それによる見返り(反対給付)を前提としているものではないんですね。 見返りの額に基づいてではなく、各人の担税力(税金を支払う能力、ability to pay)に基づいて課されるものです。 「反対給付に基づいて」、としてしまうと、公共サービスを沢山受けている高齢者世代が多額の税負担をしなきゃいけないことになるので、なかなか大変なことになります。。

   
  ・法律の定めに基づいて私人に課する
  租税は、それを課される「市民の財産に対する侵害」とも言えるものなので、その執行に関しては法律の根拠がないといけません。 このことは、近代国家において一番重要なアイディアの一つです。 租税法における最重要原則である租税法律主義について書くときに詳述しようと思います。
  
 ・金銭的給付である。
  基本的に租税は、金銭でなされます。 例外として物納などがありますが、基本は金銭的給付なんですね。


 とりあえず、税法の定義とその説明については、以上です。

 



 2.税の機能
 
 税には主に4つの機能があると考えられています:
 ・公共サービスの提供
 ・所得の再分配
 ・景気調節機能
 ・経済行動の誘引機能


 です。 

 

 ・公共サービスの提供

  これは、1.の部分でも触れたとおりです。
  ちょっと財政学の側面から脱線すると:

 公共サービスなどのいわゆる公共財には2種類があります。 すなわち、
 1)純粋公共財~国防、司法、など
 2)準公共財 ~教育、住宅、など
 です。 特に、純粋公共財についての特徴は:
   ①排除原則(exclusion principle)が適用不可能~警察などのサービスは、本人が望もうと望むまいと、皆がその恩恵を受けることになるということ。 経済学的に言うと、正の外部性が存在する、とかいった表現がされると思います。 こういった、正の外部性が存在する事業を市場に望むことは非常に難しいんですね。
   ②非競合的(non-rival)~純粋公共財は、ある人がそれを消費したからといって他者がその消費を出来なくなるといったことが生じにくい、ということです。 たとえば、公園をある人が使ったからといって、他の人が使えないわけではない、ということなどがあげられます(極端な場合を除きます)。 こういったものも、市場からの提供を望むのは難しいんですね。
   
  このように、市場のメカニズムによっては提供が望めない事業を、国家が行おうとすると税を集める必要が出てくるわけです。

  
  
 ・所得の再分配
  多く国での所得税は累進制度を採っています。 すなわち、所得が増えれば増えるほど、税率が高くなる、という制度を採っています。 
  その趣旨は、人々の間の所得を再分配することにあります。
  経済学的に言うと、課税により、ジニ曲線は課税前より情報に位置することになります。(ネットカフェなので、エクセルが入っておらず、ジニ曲線が書けません。。)
  
  消費税などは、常に税率が同じなので、どちらかというと、低所得者に不利に働く傾向があります。
  こういう点から、いくつかの政治団体は、消費税を批判するのですが、それはちょっと短絡的だと思われます。
  なぜかというと、税制が所得の再分配機能を果たしているかどうかを考えるには、
   -その国の全体としての租税のあり方
   -その国の社会保障のあり方
   を総合的に考えて判断すべきだからです。

   たとえば、非累進的な税制において貧富問わず同額の税金を払っていたとしても、低所得層の受ける社会保障が高所得層と比べて格段に高い社会において、「消費税は一律に課されるからけしからん」というのは、ちょっとおかしいんですね。

  日本で、消費税について反対するのなら、その主張において、明示的に、日本の社会保障のあり方をあわせて述べる必要があると思います。 まあ、そんなことをしたらメッセージ力が下がるかもしれませんが。。 もしかしたら、多くの消費税反対論者はこういった政治的判断からわざと短絡的な主張をしているのかもしれませんね。
 


 ・景気調節機能
  ケインズが主張したような方法がぱっと考えられます。 すなわち
  -不況時:税率を下げて、国庫の支出を増やす、民間消費を刺激する
  -好況時:税率を上げて景気の過熱に歯止めをかける、国庫の支出は減らす

  というのが一般的なものです。
  ただ、このやりかた、不況時には反対が少なくうまくいくのですが、好況時には、多くの人々から反対が出るためうまくいかない場合が多々あるようです。


 ・経済行動の誘引機能
  租税においてはさまざまな特別措置が設けられています。 人々はその特別措置の適用を受けるために、ある種の行動をとる様になります。 これが、租税の持つ、経済取引の誘引機能です。
  たとえば、青色申告制度があげられます。 これは、帳簿をつけることなどを条件として、租税特別措置の適用を受けられる制度なのですが、その主な趣旨は「帳簿をつけることを社会に浸透させること」にあります。



 とりあえず、今日はこんなところで。 
 
 なんか、税務署員のような内容になっていますが、ご容赦ください^^; 
 
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