Taejunomics

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B/S式を前よりは深く書いてみる②:伊藤のレンマ、BS微分方程式、BS式。
 試験が近いのになんかやな予感です。。 職場はばたばたしているし、梅雨はあけないし。

 大学院にちょっと早めにつけたので、学校のPCからの更新です。

 前回のBSモデル解説の続きですね。
 「なんにせよ書かないといけない」という義務感から(?)走り書きのようなものになってしまったので、かなりわかりにくいと思いますが、質問等あればコメントくださると幸いです。
 レンマというのは、補題と訳され、定理のようなもの、という程度の意味のようです。 ちなみに、「ジレンマ」はこれと同じ語源のはず、です。

 さて、この伊藤のレンマを何に使うかというと、確率過程をする変数についての関数を解くときに使います。
 





(ここから20行くらい飛ばし読み可)

 関数f(p、q)=zがあるとします。
 
 dzを知りたければ、pとqの変化が小さいのなら、
 dz=fに対してpで偏微分×dp+fに対してqで偏微分×dqとおけばすみます。
 
 もっと正確な値を知るためには、テーラー展開を2次まで行い近似するのですが
 こういう場合、普通は偏微分すると値がとても小さくなるので、(dqが0.001だったら、dqの2乗は0.00001というとても小さな数になる)無視できます。
 
 ところがどっこい、pが確率変数の場合は、そうもいきません。
 確率変数の変化dpは、前回で見たように、dp=(μ―0.5σ^2)dt+σε√dtといった風に表されます。 このdpを二乗すると、第一項はとても小さくなるのですが、第二項はそうもいきません。 εの2乗は1(これも前回の説明参照)なので、第二項の値はσdtというけっこう大きな値になってしまいます。

 なので、こういうときには、以下のように偏微分をとくことになります。


 dp=fに対してpで偏微分×dp+fに対してqで偏微分×dq+fに対してpで二階編微分×dp^2


 これが一般的な伊藤のレンマのロジックです。

(省略可能部終了)


 伊藤のレンマにより現れた式と、前回の記事により出てきたた式を並べると、連立方程式ができます。 その連立方程式は、

・コール価格の変化=時間の変化とともに変わる部分+株価のランダムな変動による部分
・株価の変化   =時間の変化とともに傾向的に変わる部分+株価のランダムな変動による部分

 となります。 いろいろな変数があるにもかかわらず、確率変動をするうっとうしい変数は、株価のランダムな変動の部分だけ。 その部分は、連立方程式なので、消すことができます。
 
 こうして得られる方程式が、BSの微分方程式です。


 上の連立方程式においてランダムな部分を消す、ということは、実際のポートフォリオ構築においては、コールと株を購入することによって確率変動しないポートフォリオを作ることを意味します。 
 
 確率変動しないポートフォリオの収益率はいくつでしょう? 

 そうです。 安全利子率と等しくなります。 これは、裁定理論の当然の帰結です。

 
 そのようなポートフォリオを、株価の変動に合わせて連続的に構築していけば、常に安全利子率で割り引けるポートフォリオとなります。 

 これが、BSの微分方程式の意味するだいたいのところです。
 
 ということは、この微分方程式を解けば、オプションの価格がわかるんですね。
 
 といっても、その計算は容易ではありませんでした。 BSの微分方程式までは多くの人がたどり着いたのですが、解けた人がいなかったんですね。 サミュエルソンが以前に解くには解いたのだそうですが、不完全な形でしか解けなかったそうです。

 これを解けたのがブラックとショールズ。 もともと理系バリバリだったその数学的素養と、単純化された仮定が幸いし、式は解かれました。 


 こうしてできたのが、ブラック・ショールズのオプション評価式です。

 この式には、株価の期待収益率が反映されていません。 これは、BS式が上で述べたようなリスク中立過程をベースとして議論を進めているからです。 決して、「期待収益率が株価に反映されているから」ではありません。 ファイナンス理論を教える人の中にも、このことについて勘違いしている人が多いらしいのですが。



 試験が近い時期に書いてしまったので尻切れトンボですがご容赦ください。 というか、やはり、ネット上で数学に関するものを書くのは難しい。。。


 質問や批判など、あったらどうぞよろしくお願いします。
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