Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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白黒の石と9年間。
 ある日のこと。 
 父が、当時小学一年生だった僕を呼びます。
 

 なにやら、升目のある木の板と、黒白の丸い石がありました。
  
 その石を使ってものを囲んだりする事を教えた後、僕にこう尋ねました。

 「てじゅん、おもしろいか?」

 「うん、おもしろい(何に対してもこう言う少年でした)。」


 そして、翌週。 気がついたら僕は囲碁の道場にいました。 9年間にわたる緑星囲碁学園での日々のスタートです。

 
 緑星囲碁学園は、菊池康郎先生が始めた囲碁の道場で、当時でも100人弱の子供から青年たちが碁を修めていました。 当時からプロだった人は数名しかいなかったのですが、いまや、学園出身のプロは20人弱くらいになるのでしょうか。 


 学園の目標は、「碁を通じての人間性の涵養」にあって、プロの養成はその次にありました。 しかし、プロを目指す子供たちが多く集まるため、プロ養成所としての性格も持っていたと思います。 中学を卒業した後に高校に行かずにプロになるために道場通いの日々を送る人も少なくありません。 
 ちなみに、緑星学園は、ヒカルの碁にも出てきます。 似たような名前の団体がありますよね。 あれです。 (僕はその漫画をあまりよく知らないので記憶があやふやですが。。)

 
 規律がしっかりと立っていて、たるんでいる人間は帰らされます。 ふざけが過ぎる人間も、また同様。 僕は食事の時間に友達にちょっかいを出したりしてよく帰らされました^^;

 碁を打つ時間も長い。 年とは関係なく、上級になればなるほど(集中力が長時間持続すると認められるほど)、道場にいられる時間が長くなります。 たとえば、日曜日は朝9時から夜8時まで(さらに上級になると10時まで)ずっと囲碁。 遊びたい盛りの僕にはかなりの苦痛でした。。 途中で抜け出したりしたこともありました。
 
 
 ここまで見ればわかるように、僕は碁をあまり好きではありませんでした。 後から来た人に追い抜かれても、たいして悔しさも感じず、土日、友達と遊びにいけない鬱憤の方が大きかった。 さらに、中学生になると、サッカーとの掛け持ちで囲碁をやっているだけで、先輩からヤキを食らう日々。  

 唯一楽しさを感じた時期といえば、上級クラスから落とされて、それに発奮して一生懸命勉強して上級クラスに戻った時でしょうか。 あの時だけは、自分の上達を実感しながら楽しい思いをしていました。

 「やったからには一定の区切りまで続けなさい」という親の言葉に勝てず、だらだらと9年間。 結果は、アマの六段。 一応、形には残りました。 けど、やっぱり、この「おもひでほろほろ」カテゴリー内の他の記事にあるような強烈なものは残っていません。

 
 ですが、今となって思うと、意外と身になっている事が多いのですね。

 記憶力、集中力、全体を読む力、いやでもやりぬく事、休日が無い生活に慣れること、などなど。 特に、高校生のころまで勉強らしい勉強をした覚えが無いので、おそらく僕の知的ベースは囲碁のおかげで培われたのだと思います。 (努力することは身につかなかったのですが、それは幸い、その後のサッカーのおかげで身につきました。) 


 プロ棋士は、写真と戦況が年毎にアップデートされているので、たまに当時の友達の名前をgoogle検索して、僕も負けてられないな、と思うことしばしば。 そのうち、久々の再会を果たしたいものです。
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≪この記事へのコメント≫
秀行先生
いつだったか、NHKスペシャルで、藤沢秀行名誉棋聖(称号はこれでいいのかな?)を放映していましたよね。

若手棋士相手のあしらい方を見ていると「鬼才」の名が最もふさわしい存在だと思うのですが、同時に菊池康郎先生などには目障りな存在でしょう。

ま、この世には「才」だけあれば「礼節」をわきまえずとも憎まれない人間(超例外的な存在と言えるでしょうが)がいるということでしょうか?
2006/08/10(木) 19:59:53 | URL | F.Nakajima #-[ 編集]
ラスコーリニコフみたいですね。。
 コメントありがとうございます。 読みながら、罪と罰でラスコーリニコフが展開していた主張を思い出します。

 碁の世界は勝負の世界なので厳しい部分はかなりあります。 でも、秀行先生は、人当たりもよくいい人ですよ、、なんて僕が言うのも恐縮ですが。。
2006/08/11(金) 09:21:32 | URL | Taejun #-[ 編集]
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