Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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数字のマジック-解答編。
 (前回の記事をご覧になっていない方は、まずそちらをご覧ください。)


 一応想定の範囲内ではありましたが、答えにまつわるコメントが無い記事の解答編を用意するのも気が引ける気もしたりしなかったり。。

 さて、答えは、というと、



 「これだけではなんとも言えない」
 という答えにならない答えです。

 
 あるプロジェクトの内部収益率が他のそれより高いからといって、そのプロジェクトが必ずしも良いものではないんです。 共に見ないといけない数字があります。 それは、収益/投資倍率と、純利益。

 例でまた説明しましょう。

 0年目:-100万円投資
 1年目:+100万円収益
 2年目:+100万円収益
 3年目:+100万円収益


 というプロジェクトがあるのなら、このプロジェクトの内部収益率(IRR)は84%です。 

 この場合の収益/投資倍率(Multipleと呼ばれます)は、300/100=3倍
 純利益は、-100+100+100+100=200万円


 
 ここで、1年目に銀行から利子10%で200万円を借り入れ、3年目に返済するようにしたとします。

 すると、キャッシュフローは

 0年目:-100万円
 1年目:+300万円(100収益+200借り入れ)
 2年目:+80万円 (100収益-20利払い)
 3年目:-120万円(100収益-200返済-20利払い)


 となります。 計算してみると、このプロジェクトのIRRは、

 213%

 内部収益率は130%も上がっていますが、やったことは、借り入れと利払いと返済だけ。

 収益/投資倍率、純利益を計算してみると、

 倍率=380/220=1.72倍  (※利払いも投資とみなす場合もありその場合は値がちょっと変わります。)

 純利益=160万円
 
  と、この二つは利払いのために下がっています。
  

  「IRR○○%達成!」というだけでは、何も見えてこない事がわかると思います。  この事をわかっていない人が、意外と、本業でやっている人々にも多かったりしますが、この類の数字の知識はロジックの有るバリュエーションをする上で必須だと思います。 上に行く人は、当然ちゃんとわかっています。


 上の説明がちんぷんかんぷんでも、とにかく、「○○収益率がなんと30%!」とか言われても、あっさり「おお、すごい」と思わないことが大切だという事だけは、理解していただけるとうれしいです。 もっと一般論化して言うと、どんなに複雑な計算方法を用いて出てきた数字であっても、それが生み出されるまでのロジックが妥当でないのなら、その数字を安易に信頼してはいけない、ということですね。 

 と、ちょっと書きたくなったので書いてみました。
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2006/10/02(月) 18:28:44 | | #[ 編集]
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