Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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バリュエーションで何が一番大切か。
 学校でバリュエーション(企業価値評価、という意味です)の授業を受けているのですが、正直、「うーん」です。

 学校で学びたいことは、独学じゃ習得が難しいことなのに、この授業、マッキンゼーのテキストを読んでいれば、それで大丈夫、という事になってしまいます。 だったら、高い授業料を払って聞く意味はないわけで。 先生に対する敬意は重要ですが、ただ教科書を敷衍するのみで、その上に何も付加しない授業は、大学院でやる意味がないのだと思います。


 じゃあ、何が、バリュエーションについて教科書では教われないことなのか、という事を、考えて見ると、ざっと浮かんでくるのは、、 
 


 成長率と割引率の特定の仕方だと思います。


 「企業が将来にわたって生み出し続けるお金には現在いくらの価値をもっているのか」。 この問いに対する答えこそ、その企業の価値なんです。


 企業が実際に生み出しているお金がいくらであるかを割り出すことは、少しは難しいのですが、会計の決まりをわかっていれば、僕くらいの会計についてよく知らない人間でも、あまり間違いなく、割り出すことが出来ます。

 しかし、一番重要なのは、そんなことではないんですよね。 それよりもっともっと重要なことがあるのです。


 それは、第一に、成長率。
 その企業が、年に3%の割合で成長するのか、4%で成長するのか、これだけで、企業価値には相当な差が生じてきます。 0.01%の単位で、この成長率を考えるのが普通です。

 もちろん、成長を予測する、などと言うことは、一筋縄ではいきません。 ですが、ここで、educated guessを出せない限り、そのバリュエーションは、全く意味を持たないんですね。 この成長率について考えるためには、定量・定性分析を、しっかりと行う必要があり、それは、教科書ではとてもではないのですが書き尽くせないことです。 



 第二に、割引率。 割引率、というのはファイナンス独特の用語なのですが、要は「この企業にとっての将来のお金は、現在にしたらいくらになるか」を割り出すための率だと思ってください。 割引率が年率で10%なら、その企業の1年後の110万円の現在における価値は、110/(1+10%)=100万円です。

 この割引率も、一筋縄ではいきません。

 割引率の想定において、一番重要なものは、リスクの特定と定量化です。 株価を時系列的にぱらぱらと見て、割引率を算定するのは、ちょっと勉強したらできます。 ですが、現実の事象における、企業特有のリスクを特定し、それを数量化して、実際の割引率に反映させるというのは、本当にプロの技なんです。


 僕が授業で実務家の先生から学びたいのはそういうプロの技(もちろん全ては学べないとしても、そういう雰囲気)にあるのに、質問をしても、帰ってくるのは教科書的な答えのみ。 萎えてしまいます。。


 近いうちにバリュエーションの宿題があるので、そのスプレッドシートを公開予定です。 これは、締切がある宿題なので、ちゃんと来週中にはブログに乗っけて、ダウンロードできるようにするので、どうぞお待ちください。


 ※おすすめバリュエーション参考文献(これを読めればバリュエーションの基礎はできます)
 ・Valuation 4th edition (バイブルともいえる本)
 ・Valuation 4th edition work book (練習帳です)
 ・企業価値評価 実践編 (上の教科書の実践偏。 実務にもかなり堪えられます)
Comment
≪この記事へのコメント≫
知識の限界かも知れませんね
私も遊びみたいなものですが、Bスクールの授業でバリュエーションをやりましたが、教授の示す成長率と割引率の決め方を聞いて「そんなものなの?」と拍子抜けした覚えがあります。
ただ、結局、いくつかのrule of thumbについて、それをどういう場面で、どう使うと大外ししないかという部分が経験とかでしか磨けない部分なのかも知れないという気もしています。
そういうところがないと、実務家の存在意義なんてなくなりますしね(笑)
2006/11/14(火) 01:40:01 | URL | 47th #cyygG8p6[ 編集]
よくわかりませんが、その先生はあまり実務を知らない人なのではないでしょうか。そういう先生はアカデミックな分野で少なくないと思います。
私も大学院の授業として物足りないという授業も一つくらいありました。Taejunさんがおっしゃるように教科書を教えるだけなら、自力でできるというような授業です。

まあ良くも悪くも実務と学問は異なるので、もし物足りないことがあれば先行研究でも調べてみるのはいかがでしょうか。
成長論と割引率という話ならば、マクロ計量系でしょうか。友人のうろ覚えの話で間違っている可能性がありますが、Dynamic Programingでありうる限りのシナリオを表現し、matlabなどでシミュレーションします。非常に膨大なプログラムなので、10時間以上かかるらしいです。それで、実際の経済を最も良く近似していたモデルで予測するとかそういう話だったような感じです(本当にうろ覚えでした)。

世間の経済予測というのは、皆さん好き勝手におっしゃっているような気がしますね。
2006/11/14(火) 13:25:53 | URL | チキンワイヤー #-[ 編集]
 47thさん、確かに、仰るとおりですよね。 職人的な勘、というのは、ずっと仕事をしているうちに、少しずつ身につくのでしょうね。 ただ、先生は実務家なので、その勘の片鱗でも見たいのに。。。
 



チキンワイヤーさん、こんばんは。 
それが、上でも書きましたが、実務家なのです。。 だからこそ、「???」な授業なんですよね。
 先行研究、いいですね^^ ただ、発表その他ありまして、時間が・・・ 
 これからも、よろしくお願いします!
2006/11/15(水) 02:34:33 | URL | Taejun #-[ 編集]
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2006/11/19(日) 22:46:39 | | #[ 編集]
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