Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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マルティプル、過大評価されたるもの。
 みなさん、マルティプルってご存知ですか? いわゆる専門家が、しかめっ面して、PERとか、EV/EBITDAレシオとか、PBRとか言っているものです。
 
 ちなみに、
 ・PERは、株価/当期利益
 ・EV/EBITDAは、企業価値/EBITDA(利子・税・償却をする前の利益)
 ・PBRは、株価/純資産(簿価)

 のことです。

 たとえば、PERについては、こんな使い方をします。

 『この業界平均のPERは、20倍だ。 すなわち、株価は、平均して、その企業の当期利益の20倍である事を意味している。 ある企業の当期利益は100億円だった、ならば、この企業の株価をPERマルティプルで見積もると、2000億だろう。』

 このようにして、株価などを推定する方法を、マルティプル法と言います。

 さて、この、めちゃくちゃな(と僕は思います)議論がまかり通るために、最低限必要な前提は何でしょうか?

 
 
 思うに、少なくともここら辺ではないでしょうか:
 ・市場による適正な価格付け
 ・ある産業内における企業の財務構成の類似性
 ・企業の成長性や超過収益力の類似性


 ・市場による適正な価格付け

 まず、マルティプル法のロジックは、こういうものだと僕は思います。 すなわち、「市場は、同じような企業の財務数値に対しては、同じような評価をする。 よって、結果的に、ある数値(例えば当期利益)と、株価の比率は、それら企業において等しくなる。 だから、他の企業のこの比率の平均をとれば、ある企業の株価について判断することが可能である。」というものです。
 
 何よりも、市場の価格付けにおける公正性に、マルティプル法はその根拠を置いていると思います。 ここに、マルティプル法が別名マーケットアプローチと呼ばれる所以があるのでしょう。 

 これは、市場の効率性を考えるのなら(これはそのうち、ファイナンス理論からの10のメッセージで取り扱います)、成立しうると考えて問題は無いでしょう。
 


 ・ある産業内における企業の財務構成の類似性

 例えば、企業の資金調達における株式と負債の比率が異なっていたら、PERは全然違ったものになってきます。 これも想像がつきますよね。 PERの分子は株価なので、企業が発行している株式と社債の比率が違う場合、PERにも、当然違う値がつくのです。

 財務構成がほとんど同じ企業なんて、探すほうが難しいです。 



 ・企業の成長性や超過収益力の類似性

 これも、重要です。 例えば、10年前のモーニング娘。(←。は必要らしいと前に友人に怒られました)がメガヒットをとばすのと、現在のモーニング娘。が飛ばすのでは、大きな反応の違いがあることでしょう。 僕であれば、10年前のモームス(なぜかこっちには。をつけないでいいらしいです)のメガヒットに、より高い評価をつけます。 理由は簡単、今後成長しそうだからです。 株の世界で言うのなら、そのような成長性がありそうな企業の成績に関しては、かなり高めに評価をします。

 そのような事を考えると、成長率や、その他超過収益率などが同じでない企業なら、当然、マルティプルの値も異なってくるわけです。



 ここまで書いたら、了解してくださるでしょう。
 
 マルティプル法って、あまり使えません。 有効に使える場合は、かなり限られています(例えば、引越し会社とかに関しては、結構マルティプル法でいい結果を求められます)。 

 もちろん、マルティプル法をやるにはあまり時間がかからないので、ある程度の役には立ちます。 例えば、落第点である案件を切るために、EV/EBITDA倍率などを使う場合が結構あるようです。 それでも、実際に投資をしたりするときは、もっと精密な価格評価をしないと話にならないことは、容易に想像できるでしょう。

 僕には、このマルティプルがここまでよく使われる理由がよく分かりません。

  
 、、、そして、そんなマルティプル法で破産寸前企業の価値評価をしてレポートを学校に提出することになり、惨憺たる結果となったのは、内緒の話です^^;

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