Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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保険とリスクマネジメント:Overview。
 保険とリスクマネジメントと言う授業のまとめを。 興味のある方はご覧ください。 あらかじめいっておきますが、数式は一切書いていません。

1. 何が目的か
2. 保険の需要はどうやってきまる?
3. 保険とリスク分散
4. 保険価格はどうやってきめる?
5. 生命保険のあれこれ-生命表、生命リスクモデリング、生命保険の証券化
6. リスクをどう評価するか?


 



1. 何が目的か
 従来の保険数理とファイナンス理論の融合にありました。 保険数理は、伝統がある高度な数学体系なのですが、リスクを考慮する場合が少なかった、またはリスクを考慮していても均衡の概念には至らなかったようです。 その間隙をファイナンス理論で埋める、というのが、先生のしようとしていることだったようです。
 しかし、そのためには、保険とその他金融商品の性質の違いを知らないといけません。 それをちゃんと理解していないと、保険はプットオプションだからBS式で評価できるとか言う、とんちんかんな議論に至る可能性もあります。
 

2. 保険の需要はどうやってきまる?
 一般均衡理論では、需要と供給が一致する点において、価格が決まります。 さらにファイナンス理論では、供給について一定の仮定をおき、需要についてのみ議論し、その程度が価格を決定するようなモデルを良く用います。
 保険についても同様に、保険需要関数、すなわち、人々がどれくらいの価格で保険を需要するのかを示す関数を求めることになります。
 人々の効用関数の形や、保険のシステムによって少しずつ需要関数の形は変わってきますが、結論は簡単。
人々はその期待効用を最大化するように保険を需要します。 言い換えると、期待効用関数を支払い保険料で偏微分することにより、保険需要関数を求めることができます。


3. 保険とリスク分散
 リスクは、色々なものに同時に投資することによって分散させることができます。 それなら、大企業は自己で色々なものに投資しているのだから、保険を購入する必要がないのか? という問題が生じてきます。 MM理論を純粋に敷衍すると、「ない」が答えなのですが、現実社会の制約や保険加入に伴う様々なメリット上、企業といえども保険を購入することに意味があるようです。
 また、個人や保険会社は、保険を組み、リスクを分散させる必要があります。 保険といえども、その対処となる商品は、人的資産(生命保険)や物的資産(損害保険など)なので、それらは将来において不確実な値をとります。 このような確率変数であれば、全ての資産の相関が完全でない限り、人々や保険会社は保険のポートフォリオを組むことにより、リスクを分散させることができます。




4. 保険価格はどうやってきめる?
 その次に、またまた、保険価格の決定の理論のお話です。 大きく三種類があります。
・ 伝統的な保険理論によるプライシング
・ ファイナンス理論を用いたプライシング
・ 最新の理論を用いたプライシング
 特に、最新のプライシング理論の一つとして習った「王変換」は面白かったです。 これは、ある種の確率測度の変換の方法です。 王変換においては、一度あるペイオフの期待値を求めた後に、リスク回避度のパラメーターを足し合わせ、また確率に変換する、という作業を行います。 このような測度変換、根本概念は現実確率のリスク中立確率への変換とかわりないのですが、その表現の仕方が面白かったです。 従来のものにくらべ、分かりやすい概念だったと思います。




5. 生命保険のあれこれ-生命表、生命リスクモデリング、生命保険の証券化

 そんなこんなで保険のプライシングをした後、また生命保険に戻ります。
 生命保険において使われる特殊な道具として、生命表なるものがあります。 これは、ある人が、今X歳なら、今から平均して何歳まで生きられるか、来年までに死ぬ確率はいくらか、というような事を書いてあるデータの事です。 これを使うと、生保の料金にどれくらいの上乗せがされているのか、見ることが出来ます。 生命リスクのモデリングも容易となります。

 また、生命保険の証券化についても話されました。 例えば、どうしても子供のために今お金が必要だが、癌に罹り余命は短いという場合、保険を証券化して売ることができれば、将来の保険金をいくらかを現在使うことができるようになるのです。 生命保険の証券化や売却、アメリカでは許されているそうですが、日本ではまだ認められていません。





6. リスクをどう評価するか?

 そして最後は、リスク尺度が話題になりました。 リスク尺度には、シグマやベータなど、いろいろなものがあります。 少し前まで注目を集めてきたのはVaRですが、これにも問題があります。 なぜなら、リスク尺度となるには、いくつかの基準があるのですが、VaRはそれを満たしていないからです。
 
 VaRの代わりとして注目されてきているのが、Expected Tail Valueというもので、これは、ある取りうる値のうちで、期待値を半分にするような値を、リスクの尺度とするというものです。 こうすることにより、VaRが抱えていた問題をかなり解消できるようですね。

 こんなところでした。 いつか時間があるときにでも詳細に書くかもしれません。
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2007/02/10(土) 18:22:22 | | #[ 編集]
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