Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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配当割引モデルについて。
 ある資産の価値は、その資産がもたらすキャッシュフローの割引現在価値です。 これが、すべての基本です。

 その延長として、割引配当モデルというのがあるのですが、それについて軽く説明しておきます。 


1.配当割引モデルとは
2.そのインプリケーション


1.配当割引モデルとは


 問題:
  
 ある株式を持っているとします。
 その株式は、毎年10万円の配当をもたらしてくれます。 その額は、ずっと変わりません。
 その企業のリスクの程度から、株式について要求されているリターンは、10%です。

 じゃあ、この株式の価格はいくらでしょうか。

 答え:100万円。

 理由:
 この株式が将来にもたらすキャッシュフローは、その期待リターン、r、で割り引かれないといけない(よくわからない人は、カテゴリー、ファイナンス理論からの10のメッセージの2~3回あたりをごらんください)。

 ならば、将来にわたって得られるキャッシュフローの価値は、

 10万円/(1+r)+10万円/(1+r)^2+・・・

 となり、数列の式の決まりごとで、

 =10万円/r
 =10万円/0.1
 =100万円


 となります。 もし、配当が、毎年5%(gとします)で成長するのなら、

 価値=配当/(リターン―成長率)
   =10万円/(0.1-0.05)
   =200万円

 ですね。


 
 この「将来キャッシュフローの現在価値は資産の価値である」というファイナンス理論の基本にそった価格モデルは、配当割引モデルと呼ばれています。
 はじめて考案したのはゴードンという人で、1900年代初頭にはこのアイディアが発表されていたのですが、当時は受け入れられれず、50年代になってようやく受け入れられたそうです。 その考案者から、配当割引モデルはしばしばゴードンモデルと呼ばれます。 

 

 2.そのインプリケーション

 見ると、ゴードンモデルはとっても単純なものになっています。

 資産価値
 =資産からもたらされるキャッシュフロー/(その資産に要求される収益率―資産収益の成長率)

 です。 このモデルによると、企業の場合、企業価値が上昇するためには、3つの方法しかないことになります:

 ・キャッシュフローを上昇させる~企業であれば、売り上げを伸ばし利益率を高めることにより実現される

 ・要求収益率を下げる~企業が持つリスク要因を小さくすることにより、投資家が要求するリターンを小さくする(結果分母が小さくなり価値が上がる)
 もちろん、投資家全般のリスク回避度が下がることによっても、これは実現されます。

 ・成長率を上げる~設備投資などにより、成長率を上昇させる。


 このモデル、理論的にいろいろとあるわけなのですが、3つの要素で資産価値を決めるという超単純な設定のおかげで、物事の見通しがかなり良くつくため、ゴードンモデルは長らく使われてきています。 もちろん今も。

 
 さて、じゃあ練習問題。 以下の問いを、配当割引モデルのロジックで説明してください。 そして、合理的に作られたモデルの威力を実感してみてください^^ 


 ・ある自動販売機は、平均して毎年10万円ずつ儲けてくれます。 この自販機がずっと壊れず、売り上げも一定とします。 この自販機が200万円だった場合、市場は、この自販機にどれだけのリターンを要求しているでしょう。 


 ・バブル期に資産価値が格段に上昇した理由についてあなたの見解を述べなさい。


 ・ほかの条件が一定の場合、金利が下がると、資産価値はどのようになると考えられますか? 現在も続く低金利政策についても、同じ視点からコメントしてください。

 

 
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