Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) --:--:-- | スポンサー広告 | Trackback(-) | Comment(-)
今アメリカで起こっていること(簡単なサブプライムのお話。)
 さて、皆さん、最近、サブプライムローンがうんちゃら、というお話を聞いたことがあるでしょうか? 

 日本にも影響が来て、また経済がまずいことになるかもしれないお話。 ちょっとした入門編の記事です。 


その1 

 事は、5年くらい前にさかのぼるのでしょうか。 アメリカで住宅ブームが起こっていました。 住宅の価格は瞬く間に高くなり、知り合いによると、ある住宅などは、3年間で値段が五倍にもなっていたそうです。

 住宅が高くても安くても、都市で働く人たちは、家を借りるか買うかしなければいけません。 結果として、新婚さんたちが、しょうがなく、一億円のお家を買うということもありました。

 でも、新婚さんの財力では、自費のみで買うことはできません。 だから、お金を借りるわけですね。 ご存じのとおり、お金を借りることをローンといいます。

 でも普通、ただ単にお金を借りることができません。 なぜかというと、貸したお金が返ってこない可能性があるからです。 だから、貸す人たちは、このローンの担保を要求します。 担保というのは、ローンが払えない時に、お金の代わりになるようなものです。 それは、この場合、住宅のわけですね。
 
 平たく言うと、「お金を返せないのなら、この住宅を売り払ってでもお金を返してもらう」というわけです。


 かくして、新婚さんは、家を担保にして、8000万円を借りました。



その2

 でも、ちょっと考えるとわかるように、新婚さんがちゃんと家のローンを返せるかは、もし住宅を売り払ったとしても怪しいわけですね。 お金を貸す人のリスクは当然高くなるわけです。 このような、リスクがかなり高いローンのことを、サブプライム・ローンと言います。 

 
 今、銀行のあなたは、新婚さんに8000万円を貸したという証書を持っています。 そして、この証書をほかの人に売りさばきたいのですが、なかなかいい買い手が見つかりません。 なので、次のようなことにしました。

 ローンを次のように切り分けます。
 ・Aローン(2000万円分):
 新婚さんがお金を払えなくなったとき、まっ先に被害を被る。 具体的には、8000万円のうち、新婚さんが6000万円しか返せない時には、Aローンを持っている人は、一銭も受け取ることができなくなります。

 ・Bローン(3000万円分):
 2番目に被害を被る。

 ・Cローン(3000万円分):
 最後に被害を被る。 この例だと、新婚さんが3000万円支払えるのなら、その取り分は、全部Cローンを持っている人のところに行きます。

 こうすることによって、リスクの程度が違ったローンが三つ生み出されます。 世の中には色々な人がいて、元の8000万円のローンだったら銀行から買い取りたくないけれど、切り分けられたローンなら買いたいという人がいるわけですね。
 


その3

 さて、これで、銀行のみならず、世の中のいろいろな人が、新婚さんがお金を払えないリスクを引き受けることになりました。


 さらに話は続きます。

 さらに、世の中の新婚さんたちのローンのうち、あるタイプに切り分けられたローンをまとめて売ろう、もしくは、このローンをいつでも買える権利を売ろう、という人たちが出てくるわけです。 こうしたら、買い手としては、色々な人たちのローンを買うことによって、リスクを減らすことができるかもしれないからですね。

 

 
その4

 このようにして、新婚さんのローンは、姿を変えながら世の中を回り回ることになります。 そうすると、もう、そのローンが元々誰のローンだったのかなんてわからなくなるし、わかったとしても、世の中に新婚さんは大量にいるので、いちいち新婚さんたちの状況を調べるなんてことが出来ないわけです。


その5

 となると、買ったサブプライムローンがらみの商品のリスクがわからない。。 でも、わかっていそうな人たちがいました。

 それは、格付機関と言われる会社。 この人たちは、それぞれのローン関連商品が、どのくらいリスクを負っているかを判断して、その貸し倒れリスク(デフォルトリスク)を格付け、という形にします。 AAA,AA,A,BBB,BB、、、といった風に。

 みんながわからないものを、格付機関がわかるかどうかは、誰もわかりません。 でも、多くの人たちは、このローン関連商品に対する格付機関の比較的高い格付を基に、この商品を買うことになります。



その6

 さて、事の始まりを考えてみましょう。 新婚さんは、3年間で5倍にもなってしまったマイホームを、8000万円を借りて買ったわけです。
 
 この段階で、もし、マイホームの価値が本当は2000万円しかないのであれば、、、、

 大変なことが起こるわけですね。
 世の中の多くの新婚さんたちは、お金を返すことができなくなります。

 新婚さんたちがお金を返せなくなると、お金を貸していた銀行だけでなくて、その新婚さんのローンを切り分けて買った人たち、さらには、そういったローンに関連した商品を買った人たちは、大変な目にある可能性が出てくるのです。

 
 
 
 そして、アメリカでは、このその6まで話が進んでしまったのですね。 多くのデフォルトが発生し、その結果、住宅ローン会社の相次ぐ倒産、サブプライムローン関連商品に投資していた企業は大打撃を受けることになりました。

 
 そして、この状況から、さらに色々な事態が引き起こされます:

 ・全体的に、お金を貸すことに対する不安が高まるため、銀行から都合のよい条件でお金を借りにくくなる


 ・損を出した金融機関が、利益を出すために、ほかの国にある利益を含んでいた株式を売りはじめる(そうすると、その株式価格は落ちます)
 
 ・当然ながら、サブプライム関連商品を買っていた会社は大打撃を受ける可能性があります。 今は、、、誰がどれくらい買ってしまったのか、、、誰もよくわからない。


 最近のローン市場は、楽観的に過ぎる感もあったため、一度揺り戻しが起こると、それは、すさまじい揺り戻しになる可能性もあるわけです。 日本にとっても、対岸の火事ではないのです。 バブルの経験をふまえた人々がこういったリスキーなものにはお金を出していないことを祈るのみです… (もちろん、投資していなかったとしても、まだリスク要因はいっぱい残るのですが)



 てな訳で、要注目です。 


 
 
Comment
≪この記事へのコメント≫
なるほど。
非常に分かりやすい解説でした。
勉強になります!!
2007/08/09(木) 08:15:53 | URL | ガンチ #QBqHbrIg[ 編集]
おお、お久しぶりです。
非ファイナンス系の人からそう言ってもらうと、、すごくうれしいです^^ 
2007/08/10(金) 00:51:10 | URL | Taejun #-[ 編集]
久しぶり!!
書き込みははじめまして。

新婚さんの愛の巣なんて崩壊してしまえ!!
って違うか。。。

この問題、最近はじめたブログ(あまり力入れていないんだけど、SEO対策の勉強で)に書いたんで短いから読んでください。
2007/08/10(金) 16:59:50 | URL | wongi #-[ 編集]
忘れてた
2007/08/10(金) 17:20:07 | URL | wongi #-[ 編集]
お久しぶりでございます。
今回のサブプライムの記事、大変分かりやすく、非常に勉強になりました!金融の素人にもこうして分かりやすく事の本質を伝えられるTeajunさんの能力というのは大変素晴らしいものだと思います。
他の記事もいつも楽しく拝見させていただいているのですが、こちらの知識、能力不足でコメント出来ずに申し訳ありません…
2007/08/10(金) 21:27:06 | URL | くまくま #-[ 編集]
Wongi兄、お久しぶりです。
住宅は、どちらかというと、金余りなどの影響を受ける事は少ないという印象を受けています。 というのも、もし外からの資金が流入するとしても、それは住宅に行くよりもオフィスやリテール等に行くと思われるので。

私は、相場周りの人の単語をよくわからないので、今度教えてくださいね^^



くまくまさん、ありがとうございます!
貴重なお時間、うれしい限りです。
質問でも何でも、お気軽にしてくださいね^^


2007/08/12(日) 01:38:02 | URL | Taejun #-[ 編集]
 はじめまして
うーむ 
とても勉強になりました
2010/02/22(月) 17:39:44 | URL | イーハト-ブミュージック 金倉 #aIcUnOeo[ 編集]
金倉さん、有難うございます。これからもどうぞ宜しくお願い致します。
2010/02/27(土) 15:56:46 | URL | Taejun #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 
Trackback
この記事のトラックバックURL
≪この記事へのトラックバック≫
Designed by aykm.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。