Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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偽装の定式。
 建物のみならず、食品に、材料に、と偽装にまつわる事件が後を絶ちませんね。 偽装に関連して、首相が法規の洗い直しを図ったようですが、問題の解決のために考えるべきロジックは、明確だと思います。

 1.企業の偽装意思決定の定式化
 2.定式化から見えてくるポイント 
 3.ポイントから考えうる政策
 4.結び




 1.企業の偽装意思決定の定式化

 問題をシンプルにするために、企業は、ある程度合理的にものを考え、自らの利潤最大化のために意思決定をすると仮定します。 (ブログのコメント欄で行っている僕の考えとは矛盾する考えですが、仮定なのでご容赦ください)

 この企業、ブショー社は、車を生産しているとしましょう。
 
 ブショーは、生産に手を抜くことにより、本来より安い値段で車を作れるようになります。

 よって、

 普通に車を作って売る時の利益 < 手抜き車販売の利益

 になるわけです。 これは当たり前。
 
 しかし、ブショー社は合理的なので、手抜きがばれた時の訴訟のリスクや、名声の低下による売り上げの下落や、罰則なども考慮します。 これらすべてを含めて、「露呈による損失」としましょう。 ここで、
 
 予期される露呈損失=露呈時の損失×ばれる確率 

 となります。
 

 なので、ブショー社は、

 普通車販売の利益 > 手抜き車販売の利益 - 予期される露呈損失
 
 の時にまじめに生産するようになるわけです。




 2.定式化から見えてくるポイント 

 こうやってまとめてしまうと、企業が偽装に奔るか否かのファクターにつき、いくつかが見えてきます:

 1)手抜きをした時とそうでない時の違いはどの程度か
 この違いが大きいほど、企業は偽装にはしりやすくなります。

 2)手抜きがばれる確率はどうか
 これが低いほど、企業は偽装をしやすくなります。

 3)手抜きがばれたらどのくらいの損失を被るか
 これが低いほど、企業は偽装をしやすくなります。


 この三つのわけですね。
 
 例えば、僕が好きな鶏肉で考えてみると、

 1)100グラムあたりで倍近い値段がつくのでこれはかなり大きい

 2)なかなかわかりにくい(僕の舌が悪いせい?)

 3)結構大きい


 となります。  

 



 3.ポイントから考えうる政策

 となると、上で挙げた3つのポイントを狙い撃ちしていけばよいわけです。

 1)について、値段の違いは、商品の差別化の結果なので、これをなんとかすることは難しいかもしれませんし、政策次第によっては、企業のイノベーションへのやる気をそぐ結果になり得ます。

 なので、ポイントとするべきは、2)と3)。

 2)については、
 ・消費者が商品について簡単な知識を得られるような仕組みを作る(第三者組織に委託するなどしても難しいです)
 ・見せしめに数社をつるしあげる(企業が認識する、「ばれる確率」をあげる)

 3)については、
 ・ものすごく罰則を厳しくする

 
 などがあげられるでしょう。 これを政府でやるという考え方もありですし、人々が政府から求められなくても自発的に行うだろう、という考え方もありだと思います。

 政策で対応を考えるのなら、予期される損失が、露呈時の損失と露呈確率の掛算であることから分かるように、ポイント2と3について、双方ともに、バランスよく強化していくことがポイントになると思います。

 
 
 4.結び

 こういったロジックを組んで考えてみると、特定の業種においてのみ偽装が発生する理由がわかってきます。 差別化がつけやすく、その差別化が立証しにくい業種であるわけですね。 
 
 個人的には、一番大きなファクターは、消費者と生産者との間の情報量の格差にあると思います。 というのも、政府が罰しなくたって、偽装がばれたら市場から痛い目を見るわなので、露呈時の損失額というのは常に高いからです。 

 バランスよく政策をとることが最適であるのなら、情報の非対称性を埋められるような政策を組むことが望ましいのかもしれませんね。
 まく埋められたら、偽装の問題はなくなるかと思います。 
 
Comment
≪この記事へのコメント≫
> 2)手抜きがばれる確率はどうか

「ぬきうち検査体制」と専門国家機関の創設はいかがでしょうか。「後の祭総検査」ばかりやっているようですが…
2007/11/09(金) 00:35:34 | URL | 三浦介 #-[ 編集]
 三浦介さん、確かに、おっしゃる通りのこともありですよね。 国家として行う場合、それがあまりにも徹底しすぎて却って社会全体の非効率を増大させるようにならないように、程度が重要そうです。

 
 
2007/11/12(月) 00:48:10 | URL | Taejun #-[ 編集]
すいません、ところでリンク張ってもいいでしょうか?
2007/11/13(火) 09:11:40 | URL | 三浦介 #OGPSQbQg[ 編集]
日本崩壊狙い?
ところが今度は建築確認が厳しくなりすぎて建設工事が進まない。日本経済悪化の原因になっている。

ところで、三重県伊賀市では在日コリアンの住民税を半減してくれるらしい。でも、条例なしの減免措置って違法ですよね?http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007111102063517.html

昭和30年から40年の頃から税金半額・・・条例なしですか。

これも偽装事件ですね。
2007/11/14(水) 15:43:19 | URL | 1 #PgXQQ0.I[ 編集]
三浦介さん、もちろん、どうぞどうぞ。

1さん、そうなんですよね。 三菱地所や住友不動産も大幅にマンションの建築数を減らそうですね。 
リンク、びっくりしました。 こんなのがあるのですね。。
どんな文脈でこうなったか分かりませんが、公平性を欠く処置で問題ですし、是正されるべきだと思います。 
ただ、偽装との兼ね合いはうまくわからないです。 どういう事でしょうか?

2007/11/15(木) 03:37:52 | URL | Taejun #-[ 編集]
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