Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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アジアのPro-PoorGrowthとアフリカ開発への含意。
 同様にHさんが発表してくださったものをそのまま引用します:


「アジアのPro-Poor Growthとアフリカ開発への含意」
http://www.jbic.go.jp/japanese/research/report/review/pdf/17_04.pdf

 1.東アジアでの成功
 2.成功要因
 3.アフリカではどうか?
 4.雑感
 

 要約:貧困削減だけでなく経済成長も促がす成長(=Pro-Poor Growth)が、東アジアにおいて達成された。これは労働集約的製品の輸出という、雇用数だけでなく国際競争力もある産業に特化したおかげである。土地よりも労働力が豊富な国はこの手段を用いるべきであり、アフリカでも同条件の国が幾つかあるので、同様の成長を果たせる可能性がある。



 1.東アジアでの成功

 東アジアにおいて大きくPro-Poor Growth*は達成されました。

 (*Taejun注:Pro-PoorGrowthというのは、貧困の削減を伴う経済発展のことを意味します。)

 1)経済成長の面
 1975-2000年にかけて、サハラ以南のアフリカが2倍GDPを成長させてるのに対して、東アジアでは10倍近くの成長を遂げています。

 2)貧困削減の面
 1987-1998年にかけて、アフリカでは貧困率が増え続け50%近いのに対し、東アジアでは一貫して減少を続け15%程になっています。



 2.成功要因

 この東アジアでの成功は、衣類産業などの労働集約的製品の輸出に大きく起因しています。衣類産業は労働集約的であるので、雇用数を大きく取れ雇用改善に繋がる。また低賃金を武器に産業に競争力がつき、経済も成長する。経済が成長すれば、更に雇用は改善される、といった善循環を生み出されました。

 また、この論文では以下のようなアプローチで強化すべき産業を選ぶべきだと述べていました。

 国の雇用成長率 = ∑ n産業の雇用シェア(人数) × n産業の雇用成長率

と分解でき、これを最大限高めたい。その為には、

   (i) 雇用シェアの最大化   ⇒ 労働集約的産業
   (ii) 雇用成長率の最大化  ⇒ 競争力が強い産業

 の2条件をクリアする産業を強化すればいいと述べていました。東アジアで行われた衣類産業は、(i)労働集約的でありますし、(ii)低賃金という競争力も持っています。よって成功を果たしました。

 また、この労働集約的製品の輸出という戦略は、土地は豊富ではないが労働力が豊富という国にとってこそ最適な戦略であると言えます。


 3.アフリカではどうか?

 それではアフリカでは同様の事が行われているのでしょうか?
モーリシャスという国では東アジアと同じ戦略が取られ、Pro-Poor Growthを果たしています。しかし、他のアフリカ諸国ではこのようなことが見られません。東アジアと違って労働力よりも土地が豊富な国だからではないのか、と思うかもしれませんが、アフリカ諸国にも様々な国があるようです。

 土地労働比率(労働者100人あたりの面積平方km)で見た場合、以下のような数値が得られます。(1990年)
高ければ高いほど、土地豊富国ということになります。

 (東アジア)
   東アジア   : 2.8
   タイ     : 1.4
 (アフリカ)
   モーリシャス  : 0.3
   マラウィ    : 2.6
   ルワンダ    : 0.7
   ナイジェリア  : 1.8

 このようにアフリカ諸国にも様々あり、東アジアよりも労働力寄りの国が数多く存在します。それではなぜ東アジアのような戦略が取られないのかと疑問を持たれると思いますが、おそらく地理的条件、教育水準、言語問題などが障害としてある為だと思われます。

 しかし、東アジアにおいて労働集約的産業でPro-Poor Growthを達成できたのは事実であり、アフリカでも同様の成長を図れる可能性が十分にある、と論文では締めくくられてあります。



 4.雑感

 ”雇用人数(今)”だけでなく”雇用成長率(将来)”も考えなければならないという事にははっとさせられました。また、東アジアでの成功が大きいだけに、なんとかアフリカでも労働集約的産業を見出せないかと思います。
 ITならば労働集約的産業でありますし、地理的条件もクリアでき、教育水準も増強できる(eラーニングなど)という点から結構良いのではと思います。また、彼らの持つ歴史や文化、音楽、衣装、自然等は競争力になり得るのはないかと、ITを通じて発信できるようにしたら良い産業が作れるのではないかと思っています。


Comment
≪この記事へのコメント≫
貧困がテロリストの土壌となる、という話しを聞いたことがあります。東南アジアでの成功例があるのであれば、むしろ西南アジア(中東)でも成功して欲しいと思います。

資源外交は、さらに激しさを増していくものと予想します。
2007/12/03(月) 11:10:13 | URL | 三浦介 #-[ 編集]
 そうですね。 たしかに貧困が様々な問題の源泉となっていることは事実なので、何とか少しでもその削減に貢献できればと考えています。

 
 
 
2007/12/06(木) 01:25:16 | URL | Taejun #-[ 編集]
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