Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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ワーキング・プア特集に思ったこと。
 昨日、偶然テレビで、ワーキング・プアの特集を見ていました(僕はテレビは月に3時間もみません)。 なかなか良くまとまっていて、先進国間の競争の激化に伴う、賃金格差の発生によるワーキング・プアの問題と、それに対する、各国の取り組みが取り上げられていました。

 イギリスでは、年間15兆円が国内の貧困撲滅に費やされ、アメリカではノースカロライナ州など、州を挙げて、外国人労働者の参入が困難な分野の職業教育などの取り組みを見せています。 日本では、政府レベルの動きは比較的弱いようです。


 それはさておき。

 僕が関心をもったのは、貧困から立ち上がることと、人間の心の自立と、「誰かから必要とされているという自覚」の連関でした。


 貧困から立ち上がろうとしているある日本人青年の生活がテレビで追われていたのですが、彼の言葉がとても印象に残っています。 それは、こんな内容でした。

 「今は、誰かに必要とされているのを感じることができる。 そのおかげで、人間らしさを取り戻してきた。」 

 イギリスやアメリカの取り組みからも感じたのですが、人が貧しさから立ち上がるために重要なことは、第一義的には、本人のやる気であって、そのやる気は、「誰かから必要とされている」ことに対する自覚を必要としているのかもしれません。 ちょっと書き足しておきます。


 
・自立心と貧困の克服

 ちょうど今読んでいるEasterlyの、
 
エコノミスト 南の貧困と闘うエコノミスト 南の貧困と闘う
(2003/07)
ウィリアム イースタリー

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 にも同様の内容が書かれていました。 今までの政府開発援助がうまくいかなかったのは、それが、人々のインセンティヴを考えていなかったからだと、著者は主張します。 機会や援助は誰かが与えることはできるのですが、一番重要なのは、本人の意志にあるのだと。 このインセンティヴの問題を解決することなしには、援助は、援助漬けの国家と国民を生むだけだと彼は批判します。
 
 

・誰かから求められることが人の心に及ぼす効果
  
 最近人ノートをまとめているマザー・テレサも、同じことを考えていました。
 人間にとって、究極の貧困は、心の貧困であるとマザーは考えます。 誰からも必要とされないと思う事こそが、人間にとって一番耐えられないことであり、物質的な貧困は、その心の貧困につながりうるという点で最も深刻なのだと。
  だから、彼女の開いた、「死を待つ人々の家」では、もう助かる見込みがない人が相手でも、必死で看病して、死をみとったそうです。 そうすることによって、人々は最後に、誰かから自分が必要とされている事を感じながら、人としての尊厳を取り戻して亡くなっていきました。 

 
 
 貧困の問題は、周りからの援助も必要ではあり、それも軽視されることがあってはならないのですが、究極的には、本人の解決意志の問題なんですね。 だけど、一度くじけてしまった人間の心は打ちのめされていて、そういう意志を持つ事は困難です。 意志を持つためには、自分の人間としての尊厳を取り戻す必要があり、その尊厳というのは、誰かから必要とされているという自覚を一つの源泉としているのでしょう。


 このことは、今準備中の開発プロジェクトのデザインにおける、重要な気付きになりそうです。

 
Comment
≪この記事へのコメント≫
私は「無償援助」というものに懐疑的です。ケチというのは国家運営のために必要不可欠な悪徳だと言われますが、どうも「援助してやっている」といったような傲慢さを感じてしまう時があります。
有償ならば、対等もしくは顧客の関係になる訳ですし、「踏み倒されて衰退した」メディチ家にならないよう気を配る必要性が出てくるように思うのです。
2007/12/18(火) 14:29:57 | URL | 三浦介 #-[ 編集]
また、返還はお金ではなく、鉱物食糧などの資源か、あるいは権利が双方にとり有益なのではないかと思います。高速鉄道をフランス式でなく日本の新幹線を選択するのはローリスクと思います。他にも学校病院道路地下鉄公用車とかの発注を日本企業にしてもらうというプランです。(少し話しがずれてしまいました、すいません)
2007/12/18(火) 17:07:49 | URL | 三浦介 #-[ 編集]
お久しぶりです。

Taejunさんがご覧になった番組はNHKスペシャルですか?
一橋のIwaisako先生(こう書くと一瞬ロシア人みたいですが、日本人です)もご覧になったようです。

http://tokuzou-out-to-lunch.blogspot.com/2007/12/nhk.html
2007/12/22(土) 22:59:22 | URL | チキンワイヤー #-[ 編集]
返信遅れてごめんなさい。
 本当に遅れてしまいました。 
 
 三浦介さん、仰る通りだと思います。 結局、一番重要なことは、本人が自力で立ち上がろうとすることで、僕たちがするべきことがあるとすれば、その手助けだけなんですよね。

 
 チキンワイヤーさん、お久しぶりです。
 はい、それです! なかなかやるなあNHK,と思いました。
 


2007/12/23(日) 02:45:07 | URL | Taejun #-[ 編集]
ナナさん、ごめんなさい。
 返信が遅れてすみません。 
 コメントが消えているみたいですが、私がもし誤って削除していたら、本当にごめんなさい。
 
 僕のブログは、みんなにわかってもらいたい事があるというのがモチベーションになっているので、
 そうおっしゃっていただけると、本当にうれしいです。
 
 これからも、どうぞよろしくお願いします。
2007/12/23(日) 02:47:06 | URL | Taejun #-[ 編集]
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