Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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誰が悪い?
 いつも勉強させていただいているぐっちーさんのブログを読んで、少し感じた事があって、トラックバックです。

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 巷では無理なローンを売りつけたローン会社が悪いとか、いい加減な格付けをつけた格付け会社が悪いとか、要は被害者意識に満ち満ちたコメントが多い訳です。一番悪いのは・・・

作った人に決まってます。

どんなローンでも、証券化しちゃえばいくらでも売れるからな、なんでももってこいよ、中にはプレミアムを払ってまでサブプライムのような低い格付けのローンをわざわざ集めた投資銀行があるわけですから、批判されるべきはやはり彼らでしょうね。
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 というのは少々ミスリーディングの気がします。 ぐっちーさんのおっしゃることを換言すると、
 ・ある商品を開発すれば売れるから売った
 ・その商品開発のために、質の悪い素材を多少高い値段で買った
 の2点が、「一番悪い」理由になるという事でしょうか(間違っていたらすみません)。

 これは僕には少しよくわかりません。

 質の悪い素材をうまく集めることによって、多少なりとも質の良い商品を開発し、それを市場に提供するのが悪いことなのでしょうか。 証券化は、そのノンリコース性とプーリングによるリスク分散という機能において、少なくとも価値を創造していると僕は理解しています。 もちろん、その商品設計において、デフォルト相関(ある人がデフォルトした際、同じプールに入っている人もデフォルトする程度)をあまりに低く見積もった事は反省材料ですが。 
 
 
 それと、問題を追及して責任の所在を明確にすることは重要だと思いますが、もっと大切なのは問題からの教訓をくみ取る事にあるのかもしれません。 釈迦に説法のようで恐縮ですが。

 サブプライムローンの問題は、アメリカの低所得層政策にはじまり、ローン会社、格付機関、商品開発をした投資銀行、それを購入した会社、すべてのプレーヤーがからんでいる問題だと思います。 市場にいる各プレーヤーが、自らの行動によって自己便益を最適化した結果、このように問題が大きくなったのです。
 だから、僕たちがこの問題から汲み取るべきことは、「どのレバーをどのように動かしていたら、各プレーヤーが自らの便益を最適化しても市場がクラッシュしなかったのか」についての知見なのだと思います。 サブプライムの問題から僕たちが考えるべきことは、各人が商品に対し適切なプライシングをするインセンティヴをどのようにしたら付与できるにあるのだと、僕は感じています。 市場のメカニズムは適切な価格付けのインセンティヴを参加者に付与するものなのに、それがうまく作用していなかった。 その理由について考えてみるのは、興味深そうです。

 
 (一応念のため:僕は証券化の仕事をしているわけではないので、この記事は、大学院での勉強や独学からの知見に依拠するものです。)

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Taejunomics 誰が悪い? いつも拝見させていただいているTaejunomicsさんの記事を読んでのトラックバックです。 >もちろん、その商品設計において、デフォルト相関(ある人がデフォルトした際、 >同じプールに入っている人もデフォルトする程度)をあまりに低く見
2007/12/28(金) 12:33:35 | maconn\'s page
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