Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
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最近の景気観察。

 いよいよ、アメリカの景気後退が明白なものになってきたのかもしれません。


・景気動向

 これまでにも、住宅の販売戸数、建築数の低下や、消費者物価指数の伸び率の低下などが取りざたされてきましたが、失業に関しても、同様のネガティヴな数字が浮き彫りになっています。
 
 Economistの最近の記事、
 http://www.economist.com/finance/displaystory.cfm?story_id=10830971

 によると、2月の間に63,000の雇用口が失われ、それに反して失業率が4.9%から4.8%に低下しているそうです。 これは、同紙が解説しているように、就職意欲を失った人々が増えていることを示唆しています(就職活動をしていない人は失業者に含まれないためです)。


・信用収縮

 この景気後退の背景にはこのブログで何回か書いてきたように、サブプライムの問題に端を発した信用収縮にあるといえると思います。

 日経新聞にも掲載されていましたが、
 http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT2M08016%2008032008&g=MH&d=20080309
 アメリカで住宅ローンを担保とした、AAA格付けの証券がこの2月で元本の40%にまで低下しているようです。
 (格付け機関がいったいどんな信用リスクモデルを使ってプライシングをしていたのか、気になるところですね。。)

 欧米の信用収縮は深刻な状況にあるようで、多くの買収案件について、既存のレンダー(貸し手)からのローンはほとんどつかず、多数レンダーを引き込んでファイナンシングを成立させたり(単一レンダーから借り入れるよりかなりコストがかかります)、メザニン部分にSWFを入れてファイナンスをつけたりと、四苦八苦しているようです。 案件のExitについても、SWFがフルエクイティで買い取るような場合も結構あるようです。

 
・日本の不動産

 日本においても、川口先生が指摘されているように、
 http://ykawaguchi.iza.ne.jp/blog/entry/504089/
 不動産価格が大きな値下がりを示しています。
 この主な要因は、金融機関の貸し渋りに基づく、キャップレートの増大にあるようで、賃料が全体としては上昇しているにもかかわらず、価格が下がるという傾向を示しています。
  一応書いておくと、
  キャップレート=期待収益率(リスクの程度を示します)-期待成長率(成長期待を示します)
  です。

 金融機関の貸し渋りについては、規制当局の影響が大きいようです。前に紹介したEconomistの記事が思い出されます。。。
 


・日本の景気

 依然として外需依存なので、新興国からの需要増大で先進国の需要減少が打ち消されない限り、先行きは厳しいように感じます。

 今日のニュースでも、Sonyが日本の携帯電話市場から撤退(Sonyエリクソンは続けます)をするようで、このことは携帯業界の淘汰のみならず、日本の外需依存がより加速している傾向を示しているように感じられます。 

 ちなみに、数字で言うと、日本の経常収支(外需依存の程度の指標の一つ)は、2006年度で21兆円強で、この数字は毎年1~2兆円で増大しています。 5%~10%の増大です。 これに対しGDPの成長率は、2006年度550兆円(実質)、2005年度540兆円で、各年度の成長率ともに2.4%です。 おそらく2007年度の数字も、この比率を大きく変えることはないでしょう。
 

 厳しい状況であるほど、プレーヤー達の真価が問われることになると思います。
 注意深く観察しようと思います。
 
 
Comment
≪この記事へのコメント≫
日本人はもう車であれ住宅であれ家電であれ持つものは持っている(人が多い)はずですので、収入が増大しても貯蓄が増えるだけで消費に回さず、よって内需は増えようがないと思います。
ならば外需ということになると思いますが、日本の貿易黒字トップ3の米中韓はのきなみサププライム及び景気後退の影響を一層深く受けることが懸念され、チャイナリスクを避けることからしても早急にロシアやインド、西南アジア(オイルマネー狙い)などに市場や生産拠点を獲得しデカップリング論的な退避を図るのが日本のとるべき戦略方針ではないかと考えます。
2008/03/12(水) 11:43:47 | URL | 三浦介 #-[ 編集]
三浦介さん、
それを言うと先進国では消費が軒並み大きく減退するはずですので、ほかのファクターが働いているのかもしれませんね。
なんにせよ、大鉈を振らないと厳しそうです。
2008/03/14(金) 02:14:23 | URL | Taejun #-[ 編集]
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