Taejunomics

            政治、経済、社会、哲学、芸術、文学、スポーツ、マイクロファイナンス、教育などなど、徒然なるままに書き綴ります。 ※お初の方はカテゴリー欄の「Taejunomicsについて」、をご覧ください。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) --:--:-- | スポンサー広告 | Trackback(-) | Comment(-)
野口悠紀雄「ファイナンスの基礎」第五回

1.リスク回避的という言葉の意味
2.先物取引の存在とイールドカーブ


1.リスク回避的という言葉の意味

リスク回避的、というのは、相対的なものです。リスク回避的な人々というのは、「リスクを下げる事と期待収益をあげる事がトレードオフになっている」人々の事です。ざっくばらんに言うと、リスク回避と期待収益の向上について、「こっちを立てればあっちは立たない」という人々の事を、リスク回避的な人々と言うのです。

だから、決して、リスク回避的だからと言って、リスクを取らないというわけではないのです。リスク回避的な人は、将来収益の期待値が同じなら、確実な投資を不確実な投資よりも好みます。ですが、もし、不確実な投資の収益の期待値が大きいのであれば、確実な投資案よりも、不確実な投資案を選ぶ可能性はあるわけです。




2.先物取引の存在とイールドカーブ

先物価格について、二つの単語をまとめておきましょう:
・順鞘(contango) :先物価格>現物価格
・逆鞘(backwardation) :先物価格<現物価格
これは別に本質的な内容ではないので、これくらいで。


先物取引の存在と、金利の期間構造というものには、密接な関連があります。 そのことについて考えてみましょう。


今、来年と再来年にわたって金利を得られるように、債券投資をするとしましょう。
今の時点で、将来の金利を確定させるのには、二つの方法がありますね。

A.2年後に満期を迎える債券に投資する。このときの金利:i(long)
B.1年後に満期を迎える債券に投資する。このときの金利:i(spot1)
また、1年後に2年後が満期となる債券を購入する先物契約をする。金利:i(spotf)

yield0.jpg



ここで、金利i(spotf)は、(先物で買わなかった場合の)1年目に購入できる満期が2年後の債券金利i(spot2)の期待値に対して、大きくなる場合が多いです。すなわち

i(spotf) > E[i(spot2)]   ・・・♪

(E[ ]は、期待値計算を表す記号です)


となるわけですね。なぜなら、先物で金利を確定させることにより不確実性が低下するからです。

また、上のAとBの投資戦略から得られる利益は全く同じはずなので、

[1+i(long)] =[1+i(spot1)] [1+i(spotf)]  ・・・ †

という関係が成りたっているはずです。 

ここで、♪の不等式が成立しているのであれば、

[1+i(long)] >[1+i(spot1)]

となりますね。

すなわち、長期金利が短期金利より高くなるわけです。
満期毎の債券の金利を示した曲線を、イールドカーブと言いますが、上の議論で言うと、イールドカーブは、多くの場合右上がりになります。

yield1.jpg


このイールドカーブは、人々の将来の経済への見通し、先物の売買に対する需給ギャップなどに影響されます。



Comment
≪この記事へのコメント≫
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 
Trackback
この記事のトラックバックURL
≪この記事へのトラックバック≫
Designed by aykm.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。